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とまどいの時を越えて

作者: ねこねこ帝国

どうして、亡くなってしまったんだろう。

なかなかそばにいてやれなかったのも

くやしいな。

エルザのこと、忘れられないや。

気がついたら、冷たくなっていた。

子犬時代から見てたけど、

どんどんでっかくなってたなー。

とことんドジだったけど、かわいかったな。

でもだから、家に帰るのがつらい。

エルザのいない部屋を見て、

どうしても泣きそうになるから。

なんだろうな。

どうにもならないことが多すぎる。

もう一度、私の前に現れてくれたらいいのに。

こんなに犬が亡くなるのが悲しいとは思わなかった。

ねえ、戻ってきてよ。お願いだからさ。

落ち込んでる私に、仕事仲間は

食事に誘ってくれたりするけど、

涙を見せたくないから断ってしまう。

みんなが心配してくれるのはありがたいけど、

今は一人で考えていたい。

悲しみの想いを忘れたら、

愛犬の死をムダにしてしまう気がする。

天国ってどんなところ?

私がいなくて、さみしがってないかな。

途方に暮れつつ、家に帰った。

先に帰ってきてた弟から絵を見せられた。


弟「姉ちゃん、これ見てよ」

ユ「エルザの絵だ。なんだか戻ってきてくれたみたい」

弟「なんとか描けたよ」

ユ「ありがとう。本当にありがとう」

弟「姉さんに元気を取り戻してほしかったから」

ユ「十分はげまされたよ」

弟「姉さんが悲しむ姿見て、どうにかできないかなって思って」

ユ「ずっとエルザがいなくなってしまってから

つらかったけど、どうにか立ち直れそうだよ」

弟「そう?それなら絵を描いた甲斐があったよ」

ユ「本当によかった。ウチのワンちゃんを

描いてくれて感謝してるよ」

弟「よせやい、照れるじゃないか」

ユ「ずっとエルザが亡くなってから

悩んでた思いがこれで薄れるかも」

弟「それなら、こちらも絵を描いてよかったよ」

ユ「君も犬のことを思ってくれてたの、うれしいよ」


愛してた犬の死を乗り越えて

なんとか立ち直れそうです。

いつまでも悲しんでいても、

安心して成仏できないしね。

私、これからがんばるから。

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