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小説に関する思慮エッセイ集~殴り書き録~

あなたが好きなことを書いて、それが新しいジャンルになるくらいの気持ちで


 

 小説家になろうでは、「なろうテンプレ」が横行していて、読む価値なんてない。

 そもそも「なろうテンプレ」が流行るのは、読者がクソだからだ。作者がクソだからだ。


 なんていろいろ言い争われておりましたが、とりあえず私がいつも見ているニコニコ実況からこの言葉を送ります。


 同じ小説書きなんだから、ニコニコしようぜ。


 いろいろ他の人が書かれているエッセイなど読んでみましたが、最終的な決着としては、タイトル通り結局は自分の好きなことを自分の好きなように、書けばいいんじゃないかと言う至極ありきたりなところに行きつきました。


 この「小説家になろう」に登録した方々へ。

 今現在、この「小説家になろう」に登録されていて、小説を執筆されている方へ。


 まずは、あなたがこの「小説家になろう」に行きつく前に、どんな理由で小説を書きたいと思いましたか。どんな話を書きたいと思いましたか。そして、その話を書くことで、読者の中にどんなアクションを呼び起こしたいですか。


 自分が好きなものを、自分の好きなように書きなさいとは言いましたが、やはりそこに相手となる読者が見えていなければ、それは独りよがりになってしまいます。

 「小説家になろう」はウェブサイトであり、公開されております。ですから、このモニターの向こうにあなたがいるように、今自分が書いている文章が誰かの手に取られるということを常に考えなくてはいけません。

 それは決して、読者の要望に応えろだとか、読者が望むニーズに合ったものを書けとかそういう意味ではないです。

 ここでいう読者とは、難しいですが、あなたがその作品をどんな人に読んでもらいたいかというある種の理想形のようなもので構いません。小説の文章は、それを通して読者に語り掛けるコミュニケーションツールとして考えてください。

 その使い方は、緻密なあなたの世界を伝えるため。あなたの私的な描写を用いて読者の中に世界を呼び起こすため。何でもいいのです。ただ、自分は、小説を通して読者と対話をするのだという心構えを持ってください。

 あとはどうするかはあなた次第です。


 自分の文章を読んでくれる読者さんたちを、巧妙なトリックで騙したって構わないのです。痛烈なアイロニーを込めて、啓発してもいいのです。感動させても笑わせてももちろんいいのです。

 小説はエンターテインメントであり、芸術です。

 ですから、自分が何を書きたいかを考えるときに、自分が何を以って読者を楽しませてやろうかと考えるのです。


 あなたはその小説を以ってして、読者にどう働きかけたいですか?


 この問いに、明確な答えが出せるなら。

 小説を書く上で、そういった狙いをきちんと考えることができれば、それはあなたの何よりものオリジナリティになると私は考えます。

 それを突き詰めて書き続ければ、いつしかそれに見合った読者が現れると信じて、あなたなりのエンターテインを突き通してみてください。


 いつしか、それが自分だけの新しいジャンルになるように。

 それくらいの気構えがあれば創作はうんと楽しく、うんと奥深くなることでしょう。


 では、このモニターの前のあなた方が素晴らしい作品を執筆されることを期待して、私の戯言を終わらせていただきます。



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― 新着の感想 ―
[良い点] うーん、深いですね。 自分は、自分の企画が一番面白いんだ、という根拠のない自信を持っています。 こんな姿勢ですので、過去、色々な方々から「お前の作品は独りよがりだ」と言われた事か。 で…
[一言] とても共感するエッセイでした。 そして、とてもタメになるエッセイでした。 物語を妄想することが昔から大好きで大好きで、その趣味が高じて小説を書くというところにまで発展した私です。 もとも…
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