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Little Boogie man & Me 小鬼と俺の黄泉奇譚  作者: クリステル


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青天の霹靂パート4

祝!累計100万pv突破!メディア化決定につき連載再開!

あ、御免なさい…。嘘です。言ってみたかったんだよ。


「Hi, nice to meet you a…、WAO!」

風呂の窓をガラリとあけてポール・マッカートニーが見たのは女王様の入浴シーンだった。


あの後、起きてしまった事件が起きなかった事になった事件の顛末を女王様に全て話し後始末を頼んだのだ。


小鬼を餌にしてチャップマンに復讐しようとしたサー・ポールとキースの顔は見たくなかったのだ。

女王様はチャップマンをあの世へ連れて行き、無宗教の教祖となった神ジョンレノンに直接引き渡す事を二人に説明して事態の幕引きとした。


「ダーリン! 2人とも帰ったから入っていいわよー!」

風呂場から俺を誘う閻魔女王…。でも風呂場は喧しくて嫌だなぁ…。

小鬼は今回の事件に(起こらなかった未来の事件だったが)ショックを受けて音楽活動は休止して家事に専念するなんて言ってる。

で、今日は12月31日大晦日。

ジョンは年越し蕎麦を作ると言って蕎麦を打っている。


「ダーリン、この近所にドラッグストアないかしら?」

風呂上がりの女王様、体操着にブルマ姿はやめろ!

「駅前に出ればあるよ。一緒に行こうか?」

「ダーリンはここにいなさい!

地図書いてくれればいいわ。」

ん…?

なんか強めに拒否された感?

せめてこれ着なさいとルーフトップでジョン(本物)がヨーコに借りた毛皮のコートを着せて送り出して20分後。

「ただいま〜!」

と声がしたと思ったらトイレへ直行。

で、10分後。

「ダーリン、大事な話しがあるの。」

「あ、はい…。」

炬燵に入ってM1ダイジェストを観ていた俺はとりあえずテレビを消した。

「コレなんだけど…。」

ん?

このスティック状の初めて見る物体はなんだろう?

知っているような知らないような…。


「できちゃった…。」


体操着姿の女王様が俯いて恥じらいながら言った。


ん?

「え゛〜!!」

青天の霹靂パート4だ!

頭の中が真っ白だ!

ポンッと音を立てて変化の解けた赤い小鬼ジョンが青くなって目を白黒させている。


「あ、赤ちゃんですか…?」


「産みたいんだけど、ダメかな?」


なんだろう、この愛しい生き物は? 演技じゃないよね? なんか愛しさが溢れてくる。


「責任とります! いんや、とらせてください!」


「ダーリン…、ありがとう、そう言ってくれると思っていたわ。

じゃ、コレ。」

女王様が俺に差し出したのは俺の名前以外が全部埋め尽くされた〝婚姻届〟だった。

ん?

「鬼龍院花子って…?本名花子さん?日本国籍あるんですね!」

保証人がサー・ポールとキース?

さっきもさっき書かせたのかな?なんか確信犯っぽい…。

「年越し蕎麦食べたら提出しにいきましょう。」

「え?もう夜だし大晦日だし…。」

「渋谷区役所なら夜間でも大晦日でも大丈夫よ!」

なんだろう、この嵌められてる感は? 閻魔女王様の結婚詐欺大作戦?

「花子さん。」

「ダーリン…、〝ハナちゃん〟って呼んで!」

「うっ…、ハナちゃん、閻魔様って霊的な存在じゃないんですか?」

「ダーリンが何を言いたいのかは何となく分かるけど、この実態のある肉体は20年くらい前から使ってるわ。」

「あ、そういう感じなんですねー。」

モヤモヤするけど何となくわかったフリの俺。

「Hey dad, Congratulation on your marriage!」

「お、おう…、ありがとうジョン。これで晴れて本当の親子だな。」


うん、もう色々と受け入れよう。受け入れる事は愛なのだから。


その後、ジョンが打った手打ち年越し蕎麦を食べた俺たちは渋谷区役所にきたのだが、そこはもうヒッチャカメッチャカのお祭り騒ぎだった。時刻は午後11時半。このタイミングで婚姻届を出そうと10組くらいの変わり者カップルが並んでいたのはいいが、一般の人達には見えない神々やら魑魅魍魎やらが閻魔女王様の婚姻を祝福しようと区役所一杯に詰めかけていたのだった。

天狗に九尾の狐に河童、八咫烏…、あっ、女王様の諜報員の座敷童と貧乏神ペアもいるな。

神々の名前はうろ覚えだが、見たことある感じだと、釣り竿持った西田敏行みたいな人や大きな袋と軍配持った武田信玄みたいな人、甲冑姿の上杉謙信は毘沙門天かな?

中でも一際濃厚な色気を放っている琵琶を抱えたお姉さんに見惚れていると、

「ダーリン!婚姻届出しに来て他の女に見惚れるなんて!」と鬼嫁(リアルにツノ生えてました!)に思いっきり頬をつねられてしまった。


そうこうしているうちに俺たちの申請の順番が回ってきて婚姻届が受理された時に丁度新年になっていた。


「閻魔女王様並びに新郎様、まっことおめでとう御座いまするー!」


人ならざる者御一行にやんややんやと寿がれ、庁舎には花吹雪が舞っていた。

後で掃除の心配は…、要らないか。多分コレも幻術の類だろう。


「ダーリン、コレでウチら晴れて夫婦だっちゃ!」

ん?

なんか語尾変わってません?ソコはつっこまないのが夫婦円満の秘訣?

「あ、はい。至らない新郎ですが、どうか大切にしてくださいね。」

んー、我ながら言い方が花嫁っぽくなってしまった。

「で、コレを持っていて欲しいの。」

と、渡されたのは何の変哲もないスマホ?

「何ですかコレ?」

「家族専用地獄のスマートフォンよ!」

ナニソレ?カッコいいじゃん!

「とりあえずガイダンス通りに初期設定しといて。使い方は家に帰ってから説明するわ。」

「わかりました。」


俺達は家族3人仲良く手を繋いで電車に揺られて家に帰ったのだが、その日の深夜特別列車は黄泉の住民満載の〝魑魅魍魎列車〟と化したのであった。

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書いていただければ励みになります。

不定期の連載になりますがよろしくお願いします。

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