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Little Boogie man & Me 小鬼と俺の黄泉奇譚  作者: クリステル


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カエルとカメ


「おはよう!今日は宜しく頼むぞ、エンマー殿!」


え、セシルさんも?

いつものスーツ姿でも勝負ドレスでもなく、迷彩上下に革の胸当て腰にはレイピア。やる気満々だ。


「ろくちゃん…。」

「しょーがねぇだろ、俺お嬢の奴隷だし。」

確かに了承はもらわないとね。


「私だけ仲間ハズレはズルいぞ!コレでもギルドマスターだからな。足手纏いにはならないさ!」

「分かりました。で、ろくちゃん、武器は?勇者の剣とかは…?」

「売っちまった…。」

トホホな話し。

「じゃあ武器屋からだな。ロクロー殿、好きなの選んでくれ!このミスリルなんかどうだ?」

うん、もう貢ぐ気満々のセシルさん。


俺とニアリーはタングステンのナイフを新調。大根を落としただけでスパッと切れちゃうやつ!

骨子ちゃんは魔力を矢に乗せられる〝マジックアーチェリー〟を購入。威力と精度が格段に上がるらしい。

ジョンは金棒がお気に入りで新しいのは要らないらしい。


「はい、では転移魔法でダンジョンの4階層に飛びます。なるべく安全そうな場所を登録しましたが、転移した瞬間は気を抜かずに周囲を警戒して下さい。では円陣を組んで手を繋いでー。」


「転移!」


「皆んな居ますね?ここの池は〝ビッグトード〟が出ます。今日はそいつを狩ってもらいます。」


「カエルのうたが♪」

   「カエルのうたが♪」

      「あえうおうああ♪」

絶賛カエルの歌ブーム継続中!

「何だその楽しげな歌は?」

「はい、気にしないで集中!ビッグトード来ますよー!」

2匹同時に来たトードを俺とニアリーのタングステンでサクサクーっと。

「このとおりそんなに強い魔物ではありません。電気系に弱くビリビリでもいけますから。じゃあろくちゃん、行ってみましょうか!」

「お、おう。カエルくらい余裕だろ!」


カエルのうたが♪」

   「カエルのうたが♪」

      「あえうおうああ♪」

「来ましたよ!」

ビッグトードの舌の攻撃をろくちゃんはミスリルの剣でかわそうとするが間に合わず巻きつかれてペロリ!

「あ、喰われた!」

「ロクロー殿ー!」

ろくちゃんを助けに入ったセシルさんも背後から現れたカエルの舌に巻きつかれてペロリ!

「あ…!」


うん、どっかのアニメで見た光景だな…ビリビリ!


解体したカエルから出てきたヌメヌメな二人にホットウォーター。

「ジョン、カリホルニアのバスタオル持ってきたよね。」

「はい、とうちゃん。」


二人をパーティーに入れてステータスを確認したところ、


ロクロー・ブルースマン

種族……元勇者(奴隷のクズ)Lv3

HP……40/40

MP……35/35

SKL……

勇者魔法……


セシル・

種族……領主(代行)Lv6

HP……55/55

MP……95/95

SKL……魔力感知、献身、真面目、乙女、リーダーシップ。

風魔法Lv4……ブロウ、ウインドスラッシュ、突風。


元勇者(奴隷のクズ)って…。コレは思った以上だな…。セシルさんは乙女か…。


「二人とも素早さが絶望的だね。ジョン、セシルさんにお蕎麦を振る舞った時にやってたのって魔法だよね?」

「うん、〝倍速〟。」

「それって二人にかけられる?」

「いけると思うよ。〝倍速ー〟!」


結果、倍速かけてようやくカエルを倒せるようになった二人。


「で、この池をよ〜く見るとオタマジャクシがうじやうじゃ泳いでます。そいつをジョンの〝成長促進〟で成体にしてじゃんじゃん狩ってもらいます。ジョンとニアリーで二人をサポートしてもらって、多分Lv20くらいで頭打ちになると思うから、俺と骨子ちゃんで次のパワーレベリングスポットを探しに行ってきます。何か質問は有りますか?」


「「「「無いでーす!」」」」

「じゃ、お昼くらいには一旦戻りますからね。」


ダンジョンの中で時計が無いと不便だなぁ、なんて思ってたんだけど、スマホで時間分かるじゃん!

こういうのっていつも後から気がつくんだよなぁ…、ダメな俺。

骨子ちゃんのマジックアーチェリーが絶好調だ!5階層はジャングルになっていて木の上に潜む蛇や猿なんか目敏く見つけてサクサク狩っている。あ、またレベル上がった。


「エンマーさま…。」


おー!骨子ちゃん、滑舌いいじゃん!ヨシヨシと頭を撫で撫で…、


ん? なんか骨子ちゃんの頭蓋骨に産毛が生えてきた?

ドンドン人っぽくなってる?


「ただいまー!」

「ジョン、テメェ5匹いっぺんにとかふざけんな!」

うん、鬼コーチだな、小鬼だけに。

「頑張れ、ロクロー殿、ロクロー殿の背中は私が護ーる!」

うん、セシルさんは母性の発露かな?


「おかえりニャ、カエルのもも焼き出来てるニャ!超美味いニャ!」

「へー、どれどれ…、うん、いけるねー!赤いきつねのメニューに出そうか。」

カエルのももは鶏ももよりも柔らかいな。

「皆んなはお昼食べたの?」

「そんな暇ねぇよ!くそ!」

「そう、じゃあ一旦休憩にしようよ。」


で、二人のステータスは、


ロクロー・ブルースマン

種族……元勇者(奴隷のクズ)Lv15

HP……105/120

MP……85/95

SKL……クズのやる気、クズの叫び、ブルースマンの叫び。

勇者魔法……ギラ、ギラギラ、ホイミー、夜霧のブルース。


セシル・カーマイン

種族……領主(代行)Lv18

HP……82/115

MP……115/135

SKL……魔力感知、献身、真面目、恋する乙女、リーダーシップ。

風魔法Lv4……ブロウ、ホットブロウ、ウインドスラッシュ、ウインドランス、突風、カマイタチ。


うん、そろそろレベルも上がりにくくなる頃かな。しかしろくちゃんのスキル、クズシリーズ!スゴイの生えてきたな! そして勇者魔法はそういう感じなんだ。○ラクエか?

セシルさんはもう断定的に恋する乙女だし…。


「7階層でいいレベリングスポットを見つけたんで、午後から場所を移動します。火山層だからちょっと暑いけどね。それじゃ転移しますよー!」


「転移ー!」


「あちーな!」

「ろくちゃんの為に皆んな付き合ってるんだから文句言わない!」

「あ、そ、そうっすね。すまんすまん。」

「はい、この階層に〝火喰い亀〟というのがいます。ちょっとキツめの火のブレスを吐きますが、ひっくり返ると自力で起き上がれない残念生物です。俺とジョンで見つけ次第ひっくり返していきますから、ドンドン狩って来て下さい。」


マップを見れば亀の場所が分かるから最短ルートを選択しつつ亀をひっくり返す。うん、ジョンの合気道で一発だね。ひっくり返したら次の亀の方向に矢印書いておく。亀狩りマラソンだ!


50匹くらいでスタート地点に戻れるようにルートを選択していくと1匹目の死体がある場所に着いた。

因みにこのダンジョンでは魔物の死体が煙となって消えるシステムではない。ただ、放置しておくと何処からともなくスライムが現れていつの間にか処理されるらしい。

その前に亀の死体を回収しておこうというわけだ。だって美味しいかもしれないじゃん。


俺とジョンが亀を回収しながら2周目を進んでいくと、40匹目くらいでろくちゃん達に追いついた。

そりゃもう、ヒーヒーハーハー言ってるよ。体力向上も課題だな。


「もしもしカメよカメさんよ♪」

カエルブームの次はカメブームか!


「皆んな今日はお疲れ様ー!多分もういい時間だから赤いきつねでご飯食べて帰ろー!」


で、蕎麦を食べながらステータスチェック!


ロクロー・ブルースマン

種族……元勇者(奴隷のクズ)Lv25

HP……205/230

MP……145/160

SKL……クズのやる気、クズの叫び、ブルースマンの叫び。

勇者魔法……ギラ、ギラギラ、メラメラ、ホイミー、ホイホイミー、夜霧のブルース、中之島ブルース、リズム&ブルース。



セシル・カーマイン

種族……領主(代行)Lv27

HP……95/150

MP……125/185

SKL……魔力感知、献身、真面目、恋する乙女、リーダーシップ、結婚願望、夫婦円満。

風魔法Lv4……ブロウ、ホットブロウ、ウインドスラッシュ、ウインドランス、突風、カマイタチ、恋の嵐、天候操作。


うーん、謎の二人のステータス!

ろくちゃんはこんな感じでどうやって魔王を倒した?


セシルさんはさらに謎!スキル〝結婚願望〟って…?


で、今日の獲物は直ぐには換金せずにカエルと亀を何匹かゴンちゃんに渡して研究してもらう事にした。


「ろくちゃんは王都に居たんだよね?

王都ってココから近いの?」

「うーん、馬車で1日半ってとこかな。」

「へー、割と近いね。治安はどうなの?」

「うーん、貧富の差が激しいからな…、下町のスラムの方はあまり良くないな。」

「何だエンマー殿、王都に興味があるのか?」

「この店でゴンちゃんの下に付いてた二人がそこそこ蕎麦打ち出来るようになってきたからさ、2号店を出すのに何処が良いかと思って。」

「成程そういう事なら王都の南門のギルドの近くが良いだろうな!庶民が買い物する手頃な店が並んでいて人通りも多いからな。」

「おー、なんか良さげですねー。じゃあ明日はろくちゃんとセシルさん二人でダンジョンでレベリングしてもらっていいですかね?俺ちょっと王都に行って来るんで。」


「お、おい、まだ早いんじゃないか?」

自信無げなろくちゃん。

「そんな、ロクロー殿と二人っきりか…、困ったなぁ…、いや、どうしたものか…。」

嬉しそうなセシルさん。


「明日の朝ダンジョンの入り口まで転移で送りますから、1階層から二人で力を合わせて今日行った7階層まで降りてみて下さい。今のお二人のレベルなら行ける筈ですから。」


時には突き放した方が良い結果を出す事もあるからね。


その夜、ホテルカリホルニアに帰ってお風呂上がりに寛いでいるとスマホに写真が送られてきた。


双子ちゃんの授乳シーン!


両方のオッパイに一人ずつ双子ちゃんが齧り付いている。


なんだろう…、この感情は…。

嫉妬?

ライバル心?

独占欲?


しかも双子ちゃん、お目目パッチリでカメラ目線が何故か不敵な挑戦的な…?


あれ?生まれてまだ一週間くらいだよね? 成長早くないか?


でハナちゃんのコメントに、


〝魔力も一緒に吸われてる!〟


何か〝ゾワゾワ〟した異世界の夜だった。


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