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2話 1歳


どうやらこちらの世界でも夏と冬があるらしく、窓の外には雪が積もっていた。冬の暖炉は本当に素晴らしい。なんといっても暖かい。それなのに兄さんは今日、ママとパパと雪遊びをしているらしい。みんな元気だな。

でもタマとはどうやら気が合うようで、冬の間も今まで通りずっと一緒だ。


冬になって暖炉の虫のようになった私を見かねたのか、メイドのエマが絵本を読んでくれるようになった。絵本の内容は、勇者が魔王を倒し、財宝を持ち帰って英雄になる、といった感じのやつだ。

絵本なのでもちろん勇者が謀殺されたりはしない。シンプルにハッピーエンドだ。


あー面白かった。で終わってもいい。

しかし私は転生者。大事なのは絵じゃない、文字を覚えるのだ。


独力で言語を習得するのだ。


...無理。私あれだから。冒険者志望的な?ステータス上げるトレーニングのが大事かな?みたいな。


落ち着け?まだ勝機はある。

これはあくまで絵本の読み聞かせだ。

ならば次は文字を追いながらもう一回読んでもらえばいいだけじゃないか。


私「もっかい!」


エマ「また明日ね。」


ど"お"し"て"だ"よ"お"ぉ"!!!


そうしてエマは絵本をもって部屋から出て行ってしまった。


追いかける私、立ちふさがるネコのタマ。

詰みました。でもまあ明日でいいか。


そうして私は暖炉の近くに戻って眠りにつくのだった。


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