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宝石使いと魔王の冒険譚  作者: 大牧さんたん
7/8

旅先は港湾都市サルファン

大牧さんたん「今回、少し短いためご容赦を......」


 ペトラの勧誘を終えた俺とペトラは魔王城の外に出る。


「さて、シャングリラに向かうとしよう」


「そうだね。そのためにまずロミリア王国のサルファンと言う街に行く必要があるな」


「サルファン?それはどういう場所なのだ?」


 まぁ、昔から魔王城に居たペトラが他国の事を知っているわけないので、ペトラに説明する。


「サルファンと言う街はロミリア王国にある港湾都市になるな」


「なるほど、ちなみにシャングリラまでの距離は近いのか?」


「いや、距離で言うと魔王城から最寄りの町までの距離の数倍近い距離があるな」


 要約すると数年はかかる距離だという事だ。


「うむ......ついでに聞くがサルファンまではどのくらいかかりそうだ?」


「それなら今向かえば三十分ほどで着くよ」


 そう聞いてペトラは頭に疑問符を浮かべた。

 それもそうで、魔王城の周辺には人が住んでいないのに三十分移動しても何もないはずだからである。


「その為にこれを使うのさ」


 そう言って俺は一つの魔水晶の様な物を取り出した。


「この魔水晶がどうかしたか?」


「まぁ、魔水晶に見えるのも仕方ないか。これは『転移結晶』と言うやつさ」


 転移結晶、これは魔水晶に転移魔法が込められた魔水晶に座標を入力する事で、その地点に一度転移出来るというアイテムである。


「転移結晶か、確か昔に龍達が面白がって作っていたな」


「まぁ、昔はそうであっても今じゃ希少で、基本的にダンジョンでしか手に入らないからな」


 ペトラの言うのは神代の時代の事を言っており、現代では転移結晶自体が希少でほぼお目にかかることが無い代物である。

 俺の場合は知り合いの冒険者がとある宝石が欲していたのでそれと交換して貰ったものだ。

 冒険者としても転移結晶は価値が高く万が一の時の脱出手段にも使えて、売れば白金貨100枚はする代物である。

 それを貰ってもいいのかと知り合いの冒険者に聞いた際は、「転移なんてそれ用の魔道具を持っているから問題ないと」言っていた。

 ついでに言うと転移自体がかなり方法が限られていてる。空間属性の魔法の【転移】は使い手は世界でも数人しか存在せず、知り合いの冒険者の言っていた魔道具の場合はダンジョンで入手する事が出来るが、ダンジョンの深層と呼ばれて三大危険地帯に匹敵するような場所の宝箱から入手出来ないし、それも運次第なので、入手が困難な事には変わらないのである。


「これを使ってサルファン周辺に転移する事が出来る感じさ」


「そんな物使っても大丈夫なのか?」


 ペトラの言いたいことはわかるが、問題があった。


「別にここから旅する形で向かうのはいいけど、サルファンまで着くのに一年はかかるよ」


「そんなに遠いのか?」


「遠いね」


 実際魔王城から近場の街に行くのに半年かかるのに加えて、根本的な話、シャングリラのあるのは隣の大陸である為、かなりの距離となっている。


「そう、ならお願いするわ」


「了解」


 そう答えて俺は転移結晶に魔力を込めると転移の魔法陣が足元に形成される。

 それと同時に転移結晶に(ひび)が徐々に出来て、転移結晶は罅から光が発せられて砕けると同時に転移の魔法陣が発動して光りに包まれて魔王城を後にしたのだった。



♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦


 転移を終えて目を開けると、そこは平原となっていた。

 その平原は魔王城の周辺である死の大地と違い、大地には植物が生えて空は灰色の曇り空ではなく青空となっている。


「懐かしいなこの空は」


 ペトラは風を感じながら言葉をこぼす。

 それは長年死の大地の空を見てきたからそう思ったのだろうと俺は思った。


「さて、それじゃあ街に向かう前に、これを首に掛けておいてくれ」


 そう言って俺はペトラに魔水晶のネックレスを渡した。


「これは?」


「さすがにその姿で入ったら色々と問題だろう?」


 ペトラの見た目は龍人の特徴がある子供だ。

 角があるだけでも目立つのに、見る人が見たらペトラが龍人又は竜人に間違われたら確実に面倒事に巻き込まれる事になる。


「だからそのネックレスの魔水晶に【人化】の魔法が込められているからそれをで人に化けてくれって感じだ?」


「......?よくわからないがわかったぞ」


 どうやら自分が希少な存在であることに気づいていない様で、俺は少し心配になった。

 ......まぁ、誘拐されてもその気になれば誘拐組織を灰塵にして戻ってきそうだし、奴隷紋などの隷属系も基本的に【無効化(レジスト)】されて意味が無いだろうけど。


 ペトラはその首飾りを首に掛けると少し発光すると同時に頭の角が消えて、目も色は変わらないが、普通の人間と同じ構造になる。


「どうやら問題ないみたいだな」


「そうか、では向かうとしようかの」


 そう言ってここから見える外壁にペトラと一緒に向かうのであった。



 サルファンの街に到着して入口の検問所に向かう。


「おや、サルファンの街に入城かい?」


 そう検問の門番をしている、茶色の髪をしたおじさんが聞いてくる。


「ああ、俺は冒険者ギルドのカードがあるが、連れがカードを持っていなくてな、入城許可証を発行してもらえるかな?」


「なるほど、わかった。それじゃあ一通り検査する道具を準備するから少し待っておれ」


 そう言って門番は検問に使う魔道具を準備する。


「さ、この魔道具に触れてくれ」


「わかったぞ」


 検問の魔道具は丸形の整形さてた魔水晶に【善悪判定(ジャッチ)】の魔法が込められていて、指名手配犯や殺人を犯した犯罪者には赤の光を放ち、それ以外は青の光を放つので、その光で善悪を判定する感じだ。

 ペトラはその魔道具に触れた結果は青色で問題なかった。

 正直、魔王として賞金首扱いされていたら赤判定を貰いそうで、心の中で少し心配していたが杞憂に終わったようであった。


「ほい、これが証明書だ。サルファンの街を楽しむのだぞ」


 そう門番が言いながらペトラの頭を撫でた。

 「我はこれでも其方より年上なんだが......」と小声で言っていたため門番には聞こえていないようだった。


 それから検問を出てサルファンの街に入る。

 検問を出た先のメインストリートの間を露店が並び、魚介の香ばしい匂いが鼻を通る。


「とりあえず冒険者ギルドに向かうとしようか」


「いや、我は腹が減ったから何か食べたいぞ」


 ペトラの言葉にも一理あり、今の時間帯で言えば昼食の時間であるからだ。


「わかった、とりあえず露店で何か食べてから行こう」


「うむ、腹が減っては戦は出来ぬと言うし食べ歩くとしよう」


 そんな感じで俺とペトラは露店を回った。

 一店舗目は魚の串焼きが売っている露店で、塩気が程よく魚とも相性が良く美味しかった。

 二店舗目は海鮮のスープを売っている露店で、貝と魚介の味が良く染み込み

美味しかった。

 三店舗目は魚介のフライのサンドイッチが売っている露店で、フライについているソースがサンドイッチの野菜などにもあって美味しかった。

 この三店舗で食べ歩くが、ペトラは俺の五倍近くは食べている。


「よく食べるね、ペトラ......」


「うむ、久しぶりの魚介だからな。それにどれも美味しいので満足だ」


 満面の笑みで言うペトラを見て、「それは良かった」と内心思った。


「さぁ、食べ終わったし冒険者ギルドに向かうとしようか」


「そうだな、では向かうとするかの」


 そんな感じで魚介を堪能した俺とペトラは冒険者ギルドに向かうのであった。

 冒険者ギルドは港の方に在り、理由としては漁業で獲った魚を売る市場が多くある為、倉庫街の様に倉庫が多いのである。

 冒険者ギルドが港にある理由は倉庫があるというのもあり、ギルドとしても素材の保管庫や解体所として倉庫が使えれば色々と便利である為、サルファンの冒険者ギルドは港付近に建てられているのである。


 昼食を食べ終わってから十数分が経つとお目当ての建物が見えてきて、冒険者ギルドは二階建の木造建築にその横に門の開いている倉庫があって、その門からはギルドの解体職員たちが魔物の解体する光景が見える。

 そしてギルドと解体所の後ろにも倉庫が横になっていて、奥は素材の保管庫として使われている倉庫である。


 ここのギルドは周辺としては最大サイズのギルドで、さすがは港湾都市であると思えた。


「さて、入ろうか」


 俺はそう言い木製の扉を開けてペトラと共に冒険者ギルドに入るのであった。


大牧さんたん「ちなみに今回短い理由は冒険者ギルドと分けようと思ったからです」

大牧涼華「ミカエルさんの更新はどうなっているの?」

大牧さんたん「最近ミカエルさんのモチベが少なくて、三話ぐらいで一度完結させようか悩み中」

大牧涼華「......ちなみにモチベが低い理由は?」

大牧さんたん「細かい設定をしていなかったから作るのがめんどいのと、練習としての作品だからもういいかなと思って」


ミカ「」

大牧さんたん「安心しないつかは復活させると思うから(多分、ちょっと、maybe)」

ミカ「【光熱】」

大牧さんたん「あぁ、熱い!ぬあぁぁぁ!!」

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