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宝石使いと魔王の冒険譚  作者: 大牧さんたん
4/8

真の魔王戦

大牧さんたん「キャラ設定考えて遅れた!!」


 玉座に座り名が暴言を吐いた女性は身長165センチくらいで、瞳の瞳孔は竜種などと同じ瞳をして、ルビーの様に赤いロングヘアを持ち、服装は赤と黒を中心とした色のドレスの様な服装である。

 そして目立つのはその頭には()()特有の角の様な物が生えているのである。


「いきなり暴言とは酷いな、ペトラ・ドラゴエリー・セメリオティス」


「暴言も言いたくなるわ!あの三体作るの大変だったんだぞ!!」


 そりゃ、当り前ともいえるSSランク一体にSランク二体と言う一種の災害をそう簡単に作れてたまるかともいえる。


「いいじゃないか、また表の魔王を使って魔力など集めれば」


「あれもあれで、アダマンタイトヒューマン一体分と同等の魔力が必要なんだぞ!それに調整するとしたら何年かかると思っているのだ!」


 そう、こう言うようにペトラは魔王を作り出した存在で、ある種の元凶でもある。


「それでどうする?」


「決まっている、貴様がここに来たという事は様子見と宝物にある特殊な宝石の補充だろ」


「まあね」


「なら決まりだ、貴様にただで渡すのも癪であるし、魔王を討伐されてまた作る事になった......だから貴様にこの『怒り』と言う名の八つ当たりをさせてもらうぞ!」


「ですよねえ......」


 そうなったので俺は思考を戦闘に切り替えて剣を構える。


「龍の力よ、この手に集いて刃となれ【解放(リリース)龍牙天刃(りゅうがてんじん)】」


 詠唱を唱えると彼女の手に先ほど戦ったクリスタルロードドラゴンの【クリスタルドラゴンブレス】を遥かに超える量の魔力が集まり俺が持つ天ノ金剛剣と大きさは同じであるが、刀身は刀の様に片刃で刀身は黒いが少し赤く光沢してオーラを放ち刃の部分はダイヤモンドと同等かそれ以上の美しさにをしている。


「龍の力よ、解放して我に力を【龍纏(りゅうまとい)】」


 続いて身体強化を行うと、彼女の体から魔力があふれ出してそれが赤いオーラみたいなのを纏どんどん力が増して行き、その力は覇王石の身体強化にも匹敵していた。


「さあ、いくぞ!!」


 彼女が玉座の間から一直線で俺に接近して手始めとして上段からの一撃で攻撃する。

 無論そう来るとわかっているので攻撃を剣で受け止めると、その威力はすさまじく地面にクレーターが出来上がり、覇王石の身体強化を使っていなかったら剣は無事でもぺしゃんこにされていただろう。


「そら、もっと行くぞ!」


 そう言って上段からの斬りつけたら下段で反転して斬り上げて、左右から中段で反転して横斬りになるか再び上段から斬りつけるかで変化させて、他にも斜めからの袈裟斬りなどもあるので、八方向からくる連撃を防いでいく。

 しかし攻撃は激しさを増して行き、攻撃の威力と速度が凄く捌くのもかなりギリギリで防戦となっていた。


「仕方ない、出し惜しみは無しだ。金剛!時間を稼いでくれ」


『いいけど持って30秒くらいだぜ?』


「それくらいあれば十分だ」


『オーケー、引き受けた』


 そう言って彼女の攻撃に金剛が割り込み攻撃を妨害する。


『嬢ちゃん、おじさんが相手になるよ』


「邪魔だ、金剛!!」


 そうして彼女の攻撃を金剛が引き受けている間に準備をする。

 始めに八つの宝石を取り出して出しやすいところにしまう。

 次にダンジョンで手に入れた魔法の籠っている魔水晶を使って更に身体強化を行う。

 身体強化を行う為に魔水晶を砕いていって、身体強化を行い効果は色々ある。


 【致命回避】...致命傷を受けてもなかったことにする事が出来る。

 【魔奪のオーラ】...攻撃を与えたり、受けたりすると同時に相手の魔力を吸収する事が出来る。【龍纏】の様なオーラが現れるのには特に有効で、オーラを通じて魔力を吸収する。

 【思考超加速化】...思考を加速させて脳の情報処理能力をあげる一種の身体強化魔法。

 【時視(ときし)魔眼(まがん)化】...自分の眼を一時的に魔眼にしたもので【時視の魔眼】の効果は自分の視界の動きを通常時間の1/2から1/1000にまで遅くすることが出来るが遅くすれば遅くする分思考が追い付かないともの凄い頭痛や吐き気が起こる。

 【自動障壁×5】...攻撃を受けそうになると自動的に障壁を発動するして攻撃を防ぐ(威力次第では障壁全てで一撃を受ける)


『マスター、そろそろ交代だ!』


「了解」


 そして、金剛と交代する形で割り込み交代をする。


「待たせたな、ここからは攻勢に転じるから耐えろよ」


「舐めるな!こっちももっと攻勢に出るだけだ!!」


 彼女の剣を【時視の魔眼】で見えるようにして先読みがしやすくなったことで返しで攻撃することが出来る様になった。

 返しの攻撃は彼女の攻撃の二、三撃に一度の割合で攻撃を返して行き、始めはとんでもない魔力であったが、【魔奪のオーラ】によって魔力を奪っているので、5分程打ち合うと彼女の魔力は1/3程度になっていて、攻撃の動きも鈍くこちらが優勢となっていた。


「くっ!」


「まだまだこれからだぜ!」


 ここまで俺が優勢の様に見えるが、実際はこちらも優勢とは言いづらかった。

 覇王石の効果が残り5分程度で切れるので、そうなる前に決着をつけないと素の身体能力では宝石使いの場合身体強化をしても純粋な近接戦闘職と比べても中の下程度しか無い。

 彼女との素の身体能力差でいえばほぼ子供がドラゴンに挑むのと同等の差があり、今は覇王石で彼女と互角となっているが効果が切れれば確実に敗北する状態である。


「さぁ、さぁ、もっと来な!」


「言われなくてもわかっておわ!!」


 こうして虚勢で相手を焦らせて、攻撃を多くさせれば【魔奪のオーラ】で魔力を奪い弱体化出来るので、こちらの思うように戦略を展開するなどは宝石使いとして商人たちと駆け引きをするのは日常茶飯事であるから彼女の相手としてはやり易い。


「せいっ!!」


「くっ!!」


 攻撃を受けた彼女は後ろに後ずさり、表情からは焦りの様な物が現れていてもう少しで決着がつきそうであった。


「はぁ、はぁ、相変わらず面倒な奴だ......」


「ふう、こうでもしないと純粋な戦闘では君に勝てないからね」


 この状況でいえばほぼお互いが限界で、次の攻撃が最後になると思えた。


「ふう、我もそろそろ限界が近いから次で終わらせてもらうぞ......」


「そうしよう」


 そう言って彼女は最後の攻撃を行う為に詠唱を始めた。


「龍の力よ、八首の龍を呼び起こせ【召喚(サモン)八岐大蛇(やまたのおろち)】!!」


 彼女が詠唱を終えると、背後に魔法陣が出現して八首の龍が顔を出した。

 八首の龍、八岐大蛇は竜の上位種である龍の中でも最上位の存在で現代では御伽噺として残っており、神々の使徒の中で最強と言われた英雄によって七日七晩の後に討伐された神代の化け物である。

 そして彼女が行っているのは疑似召喚に近いもので、本物ではなく魔力で再現した存在である為、本物程強くなく時間制限で消滅するが、それでも神代の化け物の疑似召喚である為、危険度で言ったら先ほどの三体の守護者とは比べられない程強い。


「やれ!八岐大蛇!!」


『『『『『『『『グォォォォン......』』』』』』』』


 八岐大蛇がそう叫ぶとそれぞれの首ごとに魔力が集中していく。

 これが発動すればクリスタルロードドラゴンの【クリスタルドラゴンブレス】の数百倍は威力が上の攻撃が八発放たれる事になる。

 なので、受ければ即死どころの問題では無いので、出し惜しみは出来ないので八つの宝石を取り出す。


「【召喚(サモン)解放(リリース)・宝石の精霊達『ルージュ』『シーニィ』『ウィルディス』『マロン』『フォン』『(りん)』『ルナ』『シュバルツ』】」


 そして、取り出した八つの宝石を解放して魔法陣が現れると、そこから八人が飛び出して、それぞれが八つの首に対して一対一で対応する。


『燃えよ【紅炎(こうえん)】!!』


『グァァァン!!』


 飛び出した内の一人が、八岐大蛇の首の一つを赤い炎で焼き付ける。

 それを行っているのはペトラと外見は少し似ているが、髪が三つ編みのハーフアップされていて角は無く服装に黒は無く赤が完全メインで、瞳も通常の人間と同じ瞳をしている。

 年齢的にはペトラが20代前半に見えるが、その子は年齢で言ったら18歳くらいの少女で少し幼い感じがあった。

 そして手には赤い刀身のした細剣(レイピア)を持っている。

 その少女の名前はルージュ。金剛の同類でルビーの精霊である。


『水流よ刃となれ【蒼刃(そうじん)】』


『グァァァン!!』


 次の首で水の刃が首を削り斬っていく。

 その刃を出しているのは年齢はルージュと同じく18歳くらいの少女で青いショートウルフの髪と蒼い瞳をしていて、服装は白いレオタードの上に厚さが薄めの青いジャケットを羽織っていて、靴はサンダルを履き髪には貝殻の髪飾りがしている。

 そして両手首に貝殻のブレスレットをして手には青いトライデントを持っている。

 少女の名前はシーニィ。サファイアの精霊である。


『さぁさぁ、乱れ舞え【緑風乱舞】!!』


 次の首はかまいたちの様に首に切り傷を付ける。

 その風を生成したのは緑色の長髪と緑色の瞳を持ち、ペトラと同じ20代前半くらいの女性で、服装は踊り子の衣装と似ていてビキニタイプの水着の上から腰に布を巻き横が開く形のロングスカートとストールを首に巻き、両手首のブレスレットは布で繋がれている。

 そして手には刀身が緑色の双剣を持っている。

 女性の名前はウィルディス。エメラルドの精霊である。


『礫となりて敵を貫け【橙石(とうせき)弾雨(だんう)】』


『グァァァン!!』


 次の首は橙色の宝石が弾丸の雨の如く首をめがけて。

 その弾雨を作り出したのは橙色のショートヘアをして山吹色の瞳を持ち、褐色の肌をした16歳の少女で、服装は黒いインナーとホットパンツに茶色のレザージャケットを羽織って、革製のブーツを履いている。

 そして手に銃(形はデザートイーグルに似た物)を二丁持っている。

 少女の名前はマロン。シトリンの精霊である。


(いかづち)よ槍に集いて一撃を落とさん【(おう)(らい)(そう)(らく)】』


『グァァァン!!』


 次の首は黄雷が集束して槍が轟雷の如き一撃となって頭部に落ちる。

 その雷の一撃を与えたのは少し長い金髪に金色の瞳を持つ二十代前半の男性で、服装は上は黄色、下は黒のカンフー着を着ている。

 そして手には刃が黄色の槍を手にしている。

 男の名前はフォン。トパーズの精霊である。


『氷は細く針となりて侵食する【氷化(アイシクル)侵食(エロ―ジョン)】』


『グッ!グァァァン!!』


 次の首は氷の針が首に突き刺さるとそこから氷が侵食していく。

 その氷を出したのは水色の髪を簪で後ろに留めてた二十代後半の女性で、服装は白と水色が中心の和服を着ていて少し肩の肌が見えている。

 そして手には水色の刀身をした小太刀を持っている。

 女性の名前は燐。アパタイトの精霊である。


『金剛さん大丈夫ですか?』


『ああ、ルナちゃんか?一応問題ないが回復頼めるか』


『はい、わかりました。白き光よ癒しの力を【白月(はくづき)の光】』


 白い光が金剛を包むと時間稼ぎをした際に出来た傷が回復していく。

 その光を出したのは長い白髪に薄い黄色の瞳をした16歳くらいの少女で、服装は白いが中心であるが、所々虹色が見えるドレス姿をしている。

 そして手には白色の頭部が少し虹色が見えるメイスを持っている。

 少女の名前はルナ。ムーンストーンの精霊である。


『ありがとう、それじゃ一撃で決める。光よ集え【天刃白波(てんじんびゃくは)】!!』


『グァァァン......』


 金剛の持つ剣に光が集まり、集め終わると剣に白い光を纏うと、その剣を上から振り下ろすと剣にあった光がクリスタルロードドラゴンにダメージを与えた【金剛斬波】よりも魔力が籠った魔力の刃が八岐大蛇の首の一つを切り落とした。


『フッ、相変わらずの威力だ。ならこちらも負けれないな』


 そう言ったのは三十代前半の黒髪黒目の男で、金剛と同じように騎士の格好であるが金剛の聖騎士の様な鎧や武器ではなく、正反対の暗黒騎士の様に黒い鎧と武器を装備している。

 その男が下段後ろに剣を構えた。


『闇よ集え【冥刃黒波(めいじんこくは)】!!』


『グァァァン......』


 そして男が持つ剣に金剛の【天刃白波】の様に黒い光を纏うと、その剣を前に振り上げると剣にあった黒い光が【天刃白波】の様な魔力の刃が残りの一つの首を切り落とした。

 金剛と相対する闇の力を使う男の名はシュバルツ。ブラックダイヤモンドの精霊だ。


「くっ!これでも無理か......なら貴様だけでも道ずれにさせてもらう!!」


 そう言った彼女(ペトラ)は俺に向かって接近して道ずれの一撃を行う。


「【秘剣・八方連斬】!!」


 彼女の秘剣は八つの方向を0.1秒で一撃毎に斬撃を連続で斬りつける攻撃である。

 そこで俺は魔法の籠った水晶を取り出してそれを砕く。


「はっ!!」


 水晶を砕いた瞬間、彼女の攻撃は全て弾いていた。


「まだだ、【秘剣・龍牙突(りゅうがとつ)】!!」


 そして弾かれた慣性を利用して剣を後ろに引いて、本来なら間合い的に不可能な筈の音速を超えた突きがのど元に放たれる。

 その月は手に持っている魔水晶ごと砕き、持っていた手の平を貫通してのどを横に掠めて血が流れる。


終わりだ(チェックメイト)


 俺がそう言うと貫通した魔水晶から薄紫色の光が放たれる。


「ここまでか......」


 そう言って光を受けた彼女はそのまま眠り落ちるのであった。


大牧さんたん「いやー、キャラ設定の構築スゲー疲れた」

大牧涼華「あのさんたんさん、服装や髪型の設定って......」

大牧さんたん「俺に服装や髪型を聞くな(ほぼ無知)!!」

大牧涼華「あっ、はい」


大牧さんたん「それと今回出てきたシトリンの精霊についてだけど、”これ黄色の宝石じゃね?”って思うかもしれませんが、橙色の宝石となると数が少ないため(ほぼ黄色)あまり気にしないでください。ちなみに琥珀は別の機会に出てきます」

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