楽曲投稿
そんなことがあった日から約三ヶ月が経った三月二十日。隆之介は悠と一緒に自宅のパソコンを見ていた。
「この部分間がきになるな」
「やっぱり?じゃあ、修正するわ」
「この部分てもうちょいギターの音強くできない?」
「これ以上強くしたら他の音の邪魔するんだよ」
など最新曲の仕上げに入っていた。
二人で三日間かけて動画と音楽の調整を行い三月二十四日に動画のアップを行った。
てその日の夜は二人でファミレスに行き細やかなお祝いをした。
「新作動画アップお疲れ様〜!」
「今回も中々いい出来になったんじゃない?」
「俺らはそう思ってるけど、曲を聞いた人がどう思ってるかはわからないじゃん」
など新曲についての感想を話し合っていた。
あらかた曲についての話が終わったところで悠にこんなことを聞かれた
「そういえばお前が言ってた女の子・・・紗織ちゃんだっけ?あの子どうなったの?」
「どうって?」
「第一受けたんでしょ?受かったの?」
「知らないよ。連絡先交換したわけじゃないんだから」
「そっか。受かってるといいな」
「そうだな」
と言ったところで悠の顔がニヤついてることに気づいた。
「何ニヤついてんだよ」
「自覚なしか」
「何が?」
「いや、分からないならいいんだ」
などと訳の分からないことを言われた。
「今日はこれで帰ろう。俺は明日から寮に戻るから」
「わかった」
悠の通う第二高校は県外にあるため悠は学校のある間は学生寮寮に住んでいるのだ。
会計を済ませた外に出るといえの近くまでたあいのない話をしながら歩き、分かれ道で
「じゃあ、新曲の構想決まったら話聞かせてくれ」
「わかった。元気でやれよ」
と軽い挨拶をして別れた。
その日の夜に隆之介は悠の言っていたことの意味を考えることにしたがその答えはいくら考えても分からないまま夜は更けて行った。