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姫とキラ星さんシリーズ

虹が架かる前に

作者: 日下部良介

 僕達はお互いに毎日一つずつお互いの良いところを言い合うことにしている。

『今日の褒め言葉…君の笑顔が好き…』

『私はあなたの声が好き…』


『ところで今日は何してる?』

『ヒマ』

『私も』

『じゃあ、デートする?』

『しようか。こんな天気だけど』

『こんな天気でもしよう』

 梅雨の空からは細くて、そして、静かな雨の糸が地上を濡らしている。


 待ち合わせの地下鉄の駅。地上の出口で君を待つ。地下鉄からの階段を君が上がって来る。

「こんにちは」

「階段で来たね」

「はい。階段で来ました」


 駅ビルの和食レストランで食事。

「美味しいね」

「うん。美味しい」

 僕は食後に一本タバコを吸う。

「神田明神へ行ってみない?ここから歩いて行けるから」

「いいですよ」


 外は雨。僕は傘を広げる。君はバッグの中を覗いたけれど、僕の傘の中に入る。

「せっかくだから」

「そうだね」

「そうでしょう」

 にっこり笑う君。雨は二人の距離を近づける。


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