#383 ( ゜∀゜)o彡゜
出来心でCosmoteerに手を出してしまったのが運の尽きであった( ˘ω˘ )(気がついたら朝九時
「今日は色々あったなー」
「なー」
「ねー」
オオタとキラムが帰ったので、交代でシャワーだの風呂だのに入って座り心地の良いリビングのソファくつろぎモードである。
ササッとシャワーで済ませた俺と、じゃんけんで一番風呂を勝ち取ったティーナとウィスカが一番乗りだ。この部屋……部屋? はシャワーやバスルーム、トイレが複数あって大人数で泊まるには大変に便利ではあるな。
「兄さん兄さん、センセの歓迎ぱーちーはいつやるんや?」
「んー、ブラックロータスの改修を終わらせてから、ブラックロータスの食堂でパーっとやるのが良いんじゃないか」
「そっかー……」
俺の返答を聞いたティーナがぐんにゃりと脱力して寄りかかってくる。酒が飲めないのが残念なのだろうか。ウィスカもティーナと同じようにぐんにゃりと寄りかかってくる。なんだね君達。
「さっぱりしました!」
「気持ちよかったですね」
ミミとクギは一緒にお風呂に入っていたようだ。そのすぐ後ろにはエルマもいる。
「ショーコ先生が最後か」
「ゆっくり入ってくるって言ってたわよ」
「おあー」
エルマがぐんにゃりと俺に寄りかかっていたティーナをひょいと持ち上げて俺のすぐ隣に座り、ティーナを自分の横に放り出す。ティーナ達はナリは小さくても骨や筋肉の密度が高いのかそこそこ体重があるんだが……めっちゃ軽く放り出すじゃん。
「ミミさんどうぞー」
「良いんですか?」
「今までくっついてたので」
ウィスカは自分からミミに俺の隣のポジションを明け渡していた。そして隣に座ったクギの尻尾をどこからか取り出したブラシで丁寧に梳き始める。
「いつもすみません」
「好きでやっているので気にしないでください」
そう言いながらウィスカはクギの尻尾をモフっている。ウィスカはモフリストだったのか……今度俺もブラシを用意してみようかな。あのボリュームのある尻尾を存分にモフってみたい。
「ヒロ様、明日はどうしましょうか?」
「そうだなぁ。ブラックロータスは使えないけどクリシュナとアントリオンは飛ばせるわけだし、軽く宙賊狩りに行っても良いけど。所持金も目減りしたしな。まぁちょっとしたドライブみたいな?」
「物騒なドライブもあったものねぇ……私達らしいっちゃらしいけど」
「傭兵スタイルですね!」
ミミは大喜びである。エルマも満更では無さそうだな。
「んぇー? べつにそんなせせこましくせんでも部屋でだらだらしてもええやん」
「それも悪くはないわね」
「お休みの時にしっかりと身体を休めるのも大事だと思いますよ」
ウィスカだけはそれっぽいこと言ってるけど、ティーナも急に手の平を返したエルマも昼間から酒飲んでダラダラしたいだけじゃないか?
「私はお肉の工場に……」
「お肉の工場は……ほら、今はアレだから」
「残念です……」
クギの頭の上の狐耳が力なくペタリと伏せられる。実際に今は謎の監視者だかなんだかの件があるからコロニー内を歩き回りたくないんだが、そうでなくとも俺はあの工場には行きたくない。多分一回見たからもう耐性はついてるだろうが、何度も見たいようなものでもないからな。
「はー、さっぱりした。やっぱお風呂はいいねぇ」
「ぶほっ!?」
そうして明日の予定について話し合っていると、ショーコ先生が風呂から上がってきた。パンイチで。肩にタオルだけ引っ掛けたズボラなおっさんみたいなスタイルで。パンティは履いていても上が丸出しである。それはもうボインと。
「先生……流石にもうちょっとこう、デリカシーってものを考えましょう」
「えぇ? 別に良いじゃないか。皆仲良く姉妹なわけだし、ヒロくん相手に隠すようなものでもないだろう?」
そう言ってショーコ先生が肩を竦める。ぽよん。ぶるん。うん、素晴らしい。素晴らしいものだこれは素晴らしい――などと心の中で喝采していたら。ミミが膝立ちになって俺の頭を自分の方に向け、胸元に抱え込むことによって俺の視界を塞いだ。なんということだ。ここが楽園か? 俺ここに住むわ。
「ああもう、髪の毛も生乾きじゃない。折角髪を伸ばしているのにぼさぼさにして。ウィスカ、手伝って」
「はい」
「えぇ? 別にこんなの……いやちょっと待って、力が強いよ二人とも。いたたたた!?」
ショーコ先生はエルマとウィスカに連行されていったようだ。そして俺は楽園から追放される。
おお、神よ。何故俺にこんな仕打ちを。
「……やっぱ乳は質量なんやな」
ティーナが自分の胸元をぺたぺたと触りながら呟く。そんなことないぞ。小さくてもおっぱいはおっぱいだ。そこに貴賤は存在しない! と声高に力説してもドン引きされるのが関の山なので、黙っておく。こういうのは自分から触れに行くと大怪我をするものだからな。
「やれやれ……私は子供じゃないんだぞ?」
「余計にたちが悪いわよ。せめて服くらいちゃんと着なさい」
「えぇ? 傭兵ってのはこう、粗雑で自由な感じなんじゃないのかい?」
「よそはよそ。うちはうちです」
そうこうしているうちに髪の毛をサラッサラに梳られた上に落ち着いたデザインのネグリジェのようなものを着せられたショーコ先生がエルマとウィスカに引っ立てられてきた。
「ちゃんと寝巻きがあったんだな」
「これはメイのよ」
「ちょっと胸元がきついかなぁ」
そう言ってショーコ先生がネグリジェの胸元を指先で摘んで引っ張っている。うん、確かにパッツンパッツンになってるな。ありがたやありがたや。
「お兄さん。明日はショーコ先生の服を買いに行きましょう」
「えー、めんどくさいなぁ。別に私は必要ないと思うんだけど」
「服が二着、それも同じのしか無いとか駄目に決まってるでしょうが」
聞けばショーコ先生の持ち服は本当に少ないらしい。本人曰く、風呂やシャワーに入ってる間に洗っておけばそれで仕上がるんだから問題ないと。寝る時は全裸だとか。
「状況は微妙なんだけどなぁ……」
「必要よ」
「必要です」
「必要かなぁ?」
本人以外は行く気満々だな。これは今日のうちにオオタに明日のスケジュールと警備体制について連絡しておいたほうが良さそうだ。正直危険だと思うんだが……まぁ、相手の尻尾を掴むチャンスになるかもしれないし、前向きに考えるとするか。




