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彼女の為にドラゴンの逆鱗を取りに行きます。  作者: 八マーン
狩人(冒険者)が狩られる立場になりました。
4/4

ドラゴンと戦いそして・・・

4話目を投稿させて頂きます。

これで完結です。

次の日(あと7日)実質上最終日



途中、見張りを交代したが何事も無く朝を迎える。

朝食を終へ、お互いの健闘を誓い合いアイル達と別れる。

上へ上へと、魔の山を登っていくも1時間の間に魔物との遭遇もない。

少し進むと、少し開けた広場にでたが此処にも魔物の影は無い。



「バッサ・バッサ」



上空から、羽ばたいている音がして見上げてみると、本命ドラゴンのご登場である、しかも、二匹も!

大きい方のドラゴンが、いきなりブレスを撃ってきた!!!

距離が有ったため、全身強化を発動して間一髪で回避するが、髪の毛はチリチリ、衣服はボロボロである。

ブレスを撃ちながら旋回し、徐々に高度を下げてきいる。

ちっさいドラゴンは、攻撃もせずに旋回をしている。

空からの攻撃されれば、チャンスが無いひたすら回避をして着地を待つ、

着地をしたら、身体強化を掛けている上に、動体視力強化・反応速度をMAXにして一気に勝負をかける。出し惜しみは無しだ。

持久戦をできるほどの魔力量はない!

時間にして5分ぐらいの勝負である。



「バッサ・バッサ・バッサ」



ドラゴンは羽ばたきながら、10m先に着地をする。



すると。



「人族、我の住処で何をしている」



ドラゴンは人間の言葉が話せたのである。



「俺の恋の成就の為、ドラゴンの逆鱗を貰いに来た!」



かっこよく?ドラゴンに言葉を返す。



「逆鱗とは、ふざけた話よ」

「おぬしでは相手にならん、さっさと帰れ」

「今は弱い者いじめは、しとうない」



あら、ドラゴン意外とやさしい?

とか思いながらも言葉を返す。



「是非も無し、推して参る!!」



戦国武将の様にドラゴンに言い放つ!

動体視力と反応速度をMAX強化して勝負である。



まず、側面に回り込もうと右へ左へ円を描く様に走るが、ドラゴンは常に正面に捉えようと細かく動いて来る。



互いにどう来るかを探り合っている。

覚悟を決めて、正面から懐に飛び込む。

ドラゴンのブレスが襲い掛かって来るのを、紙一重で回避して一気に距離を詰め、ここで光量MAXのライティングで目眩しを、ドラゴンの鼻先に撃ち込む!

見事に決まる。



「ウォリャーーー!」



油断をしていたといえ、このチャンスを逃す訳にはいかない。

接近してジャンプ一番勝負である。



鑑定スキルで逆鱗の位置は分かったので右足で踏切きり、マイケル・ジョーダン顔負けのエアウォークで、ジタバタしているドラゴンの攻撃を避け、喉にある逆鱗に右腕を振り下ろし一撃を加える。



「キィィィィーーーン」



ナタが折れる音が響く。

ドラゴンの鱗の強さと振り下ろした一撃の強さとで、耐えきれなく折れてしまった。

あと、着地を考えていない攻撃の為、ドラゴンの振り上げて来た左前脚をもろに食らい吹っ飛ばされてしまう。

これだけで致命傷だ。



「ぅぅぅ」



体全体に痛みが走る、もう戦える状態ではない。

パワーの差は歴然としている。

痛みに耐えながら、フラフラと立ち上がる。

戦える状態では無いのに、目だけは死んでいない。

まだ諦めていない。



ただ、ドラゴンを見ると先程とは雰囲気が違い、空気が重い。

相手の実力を認めたのだろうか。



「ハッ・ハッ・ハッ」



ドラゴンから声と供に、ファイアーボールが連発で発射される。

小技の連発で近づかせない作戦だ。



「ハッ!」



掛け語をかけながら、体に鞭を撃ちファイアーボールを回避するが、回避は予測済みで尾っぽの攻撃までくる。

何も考えず、ひたすら回避をしていたが、ブレスをジャンプで避けた時、魔力が底を付き、強化魔法がなくなると同時に尾っぽの一撃を食らい吹っ飛ぶ!



「****」



声にならない、うめき声を上げて横たわる。



「止めだ!」



ドラゴンが、間髪を入れずファイアーボール攻撃で止めを刺した。

はずであった。

直撃したはずが。

ドラゴンの頭を目掛けファイアーボールが帰ってくる。

とっさに避け、カイを確認するとその場に立ち闘気をまとっている、しかも武器は右手に持っていたナタではなく、両手にゴットナックルダスターをはめて。



「+*#$%」



ドラゴンが動揺している、普通ではない、今までに体験をした事の無い何かなに怯えている。

それも仕方の無い事だ、ゴットナックルダスターはこの世界の物ではない。この世以外のもの、神の世界の闘神が使う武器である。



ただ、カイの意識はない。目的の為ピンチを脱する為ゴットナックルダスターを無意識に呼び出した。



ドラゴンが本気で攻撃態勢に入り、今までの倍以上大きさあるファイアーボールを打ち出した。

今度こそ、止めを刺そうと撃つが其処にはカイの姿は無い。



意識が無いカイだが、ドラゴンの攻撃がコマ送りの様にゆっくりと見える。

ファイアーボールを左に避けドラゴンの目前に近づくと、次の攻撃が来る、前右足の押しつぶしとカイの右側から来る尻尾のなぎ払いが同時に襲う。

カイは余裕を持って、尾っぽの攻撃を右ストレートで弾き、押しつぶし攻撃を回避してから左ジャブで前足を弾く!

弾くと同時にドラゴンのボディに肉薄し。



「ドッゴーン!」



すさまじい打撃音が響く、カイが右腕を振りぬいたからだ。

ドラゴンの顔が歯を食いしばり苦悶の表情を浮かべる!

ドラゴンのボディに連打でパンチが打ち込まれていく、一発ごとに衝撃がボディを突き抜けていく!

ドラゴンの鱗が弾け飛んでいく!



我慢しきれず、頭が下がって来たタイミングで、一瞬の溜めをつくり逆鱗に昇龍○を打ち込む。



「ズゴーーーーン!」



昇○拳の威力は凄まじく、ドラゴンの首から上が弾け飛び、ドラゴンはカイの前で崩れ落ち横たわった。

KOである。

意識を刈り取ったのだ。



動かないドラゴンを無意識で確認すると、闘気が消えカイも崩れ落ちる。

ゴットナックルダスターも手から消えていた。

限界を遥かにオーバーしている為だが、四つん這いに成りながらも弾け飛んだ鱗から逆鱗を探しだし、手にした途端倒れ込んだのであった。




三日後(あと4日)



「ウッッ!」



全身筋肉痛で目覚めた俺は、寝ぼけ眼で回りを確認するとドラゴンに暖められているのが判った。



「おとうさん、目が覚めたよ」



かわいらしい声が洞穴の中に響く。



ドシドシと音と共に、ドラゴンパパが現れたが雰囲気は非常に柔らかいものだった。落ち着いた雰囲気で話を聞くと、あの後、ナサリー(ドラゴン小)が降りてきて、お主を助けたのそうだ。



「助けてくれて、ありがとう」



ナサリーを見てお礼の気持ちを伝えた。

その後、今回の事とかを話しているとかわいい人間の女の子がドリンクを持って来てくれた、誰?と思っていると人化したナサリーだった。



「エェーーーーェ」



大きな声をあげ、洞穴の中に響かせた。

ビックリした。人間にもなれたのだ。



「ありがとう」



ドリンクを受け取りながら、事後承諾でこのドリンクを倒れている時にも飲ませてもらった事の説明を受けるが、真っ赤な顔をしているナサリーが居るで、この話は掘り下げないことにした。

このドリンクはドラゴンの治癒・体力・魔力を回復を促すドリンクだそうで効果は抜群なのだが、においが・・・のである。

1匹と1人が見ている、鼻を摘んで一気に飲み干した。



「ちなみに、あれから何日後ですか?」



大事な問題を聞いてみた。



「三日後だ」



ドラゴンパパに教えてもらう。



「急いで、帰らなければ」



言いながら立ち上がろうとすると、フラフラするとてもでないけど、帰る事だけでなく、立ち上がるので精一杯だ。



「どうしても帰りたい」



ドラゴンパパに話をすると、明日、町まで送ってくれる事になった。半日で到着すると教えてもらい少なくとも今日は休めと諭されたのである。

次の日まで、ナサリー(ドラゴン)の懐で暖められながら明日に備えた。

ちなみに、ナサリーは回復魔法も何度も掛けてくれた事も分かったので、懐の中でお礼を言い他愛の無い話をしているといつの間にか眠りに落ちたのであった。



次の日(あと2日)



「おはよう! カイもう朝だよ」

ナサリーがやさしく声を掛けてくれる。

ただ、ドラゴン基準の優しさなのでね人間には少しハードでなので、ばっちり目が覚めた。

体の痛みなどが、かなり楽になった。これなら帰れそうだ。

例のドリンクを朝から一気飲みして、荷物の確認である。

換えの服が無いので、ボロボロだがしかたがない。



「はい、これ」



人型になったナサリーから袋を貰う。中身は、戦いで吹き飛ばしたドラゴンパパの鱗であった。



「何かに役立てて」



戦いの後、集めてくれたみたいでありがたい。

逆鱗もこの中に何枚か入っていた。これで大丈夫だ。

アイテムボックスの中にしまう、リュックに1枚だけ逆鱗を入れ背負う。

準備は完了だ。



「ナサリー、ありがとう」



手を握り、目を見てお礼を伝えていると、イライラしているドラゴンパパが現れる、どの世界でも、娘と中の良い男は害虫認定されているのであった。



「行くぞ」



少し機嫌の悪い、ドラゴンパパの背中に乗り手を振ろうとすると急発進して、悪い虫を遠ざける行動をとるドラゴンパパが愛らしい。



「また、遊びに来るから」



上空から聞こえていたら良いなと思い叫んでいた。あとは、背中につかまり、一路、ホームタウンに帰還である。



ドラゴンに乗った空の旅は、半日も掛からずに町まで着いてしまった。



町の上空をドラゴンが舞っているので、守備兵たちが大慌てで走り回っている。

そんなことは、気にならないドラゴンパパは、町の中心の広場に着地をすし、俺を下ろすと、すぐに帰って行った。



俺はすぐに行動に移る。周りの見物人の相手などせずに商業ギルドのギルドマスターのお店に向かう。店の前には、豪華な馬車が止まっている、タイミングも良く伯爵も来ているみたいだ。



お店に入ると、伯爵と執事がアンナに言い寄っている、アンナも対応に困りきっている様子である。



「アンナさん、お待たせしました」



わざと大きな声を出して、伯爵との話を切るがボロボロの格好の俺に???なので再度自己紹介をして思い出してもらい、鑑定人を呼んでもらう。



鑑定人に逆鱗を渡して、鑑定結果を待つ。



「ドラゴンの逆鱗です。間違いありません」



興奮気味に大きな声を出す鑑定人。



「間違いだ!」



大きな声を出し否定する伯爵。

すぐさま執事が鑑定人に近寄り、逆鱗を受け取り再鑑定する。スキル持ちのようだ。



「間違いないです、ドラゴンの逆鱗です」



執事が搾り出すように言葉を発する。

苦虫を噛み潰した様な表情の伯爵に対して、お店の店員は大はしゃぎだ。

アンナは両手を口元に持っていき、目には涙をためて、安堵しているのを横目に、良いことしたと自己満足に浸ったる俺が居た。



「帰るぞ!」



大きな声をだし逆切れ気味にお店を出ようとする伯爵に対して、1人の騎士が立ちはだかった。



「アーサー」



俺は思わず名を叫んでいた。

ただ、装備一式は近衛騎士団のものである。

そして、騎士団が入り口を固めると同時に、伯爵と執事を拿捕した。



「伯爵、貴様の行いの証拠は統べててそろった」

「殺人、恐喝、密輸、王家転覆未遂など貴族の風上にも置けぬ所業!」

「貴族裁判の後、貴様の行いを自らの命で償うが良い」



アーサーの言葉を聴いても、まだ余裕のある伯爵だが、次の言葉を聴くまでであった。



「お前の頼りにしている公爵も今日投獄され、お家お取り潰しの後、幽閉されるであろう」



この言葉を聴き、助からぬ事を理解した伯爵は頭をたれるしかなくなったのであった。



「副団長、伯爵を王城まで連行します」



隊員の1人が伝え、足早に去っていく。





事がすべて終わり、アンナに近づきこの騒動を謝罪するそして、



「アンナさん、あなたに近づく害虫は取り払いました。この後は私とお付き合いいただけないでしょうか?」



方膝を突き、恭しくアンナに右手を足して告白する!



「ちょっと待ったーーー!」



大きな声で待ったを掛けると。

アーサーの横に並びアピール開始だ。



「俺は、あなたに一目惚れをしました。どうか俺とお付き合い頂けないでしょうか?」



アーサーと同じく右手を差し出す。



この状況に固まってしまうアンナだった。

この騒動のギャラリーやお客様、店員などがいる前での公開告白だ。

しかし勝負はあっさりとついた。



「よろしくお願いします」



この言葉と共に、アーサーの手をとったのだ。

その後。



「良くして頂いたのに、ごめんなさい」



アンナが俺に言葉を掛けてくれた。



「アーサーのばかやろぅぅぅぅぅぅ!」



アンナの痛い言葉に反応して、大きな声を出し走ってお店を後にするのであったが、店を走り出ですぐに町の守備隊ご一行様に捕縛され、今回の一軒の取調べを受けるカイであった。



翌日、守備隊から解放されるとカイは史上最強のFクラス冒険者と、冒険者ギルドから二つ名を貰い、一流の冒険者に実力を認められたのであった。














読み選の投稿作品です。

暖かく見守ってください。


読んでくれる人がいたら嬉しいです。

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