魔の山へ
3話目を投稿させて頂きます。
装備を確認して、山を登る事1時間ぐらいでゴブリン御一行様と遭遇してしまう!
生死を掛けた鬼ごっこの始まりである。
見つけるのが早いか、見つかるのが早いか分からないが、各馬一斉に綺麗なスタート!
俺は上に逃げていく、もちろん右手にはナタを持って、手あたり次第に木の枝を切り障害物を量産していく。
10分以上追い掛け回されていると冒険者ライバルのパーティーを50m先に発見、このゴブリン達の相手を任そうと思い身体強化(脚力)を掛け一気に駆け上がる。
「よう!」
「頼んだ!」
この二言だけ残し山頂を目指し進む、冒険者たちは俺に何か声を掛けたようだが、聞き取れずゴブリン御一行様相手に戦闘を開始してくれたのであった。
30分後ぐらいに、山の中腹(2合目ふきん)で休憩していると。
「ばかやろー」「バカヤロー」「?????」とやまびこが聞こえて来た。
どうやら、切り抜けたみたいだ。
みんなありがとうと心の中で、お礼を言う。
「ガサゴソ、ガサゴソ」
しばらく休憩していると、下の草むらから音が聞こえてくる。
何かいるのだろうか?
のぞき込んで見ると、魚に手足を付けた、魔物が3匹で土を掘り返していた。
さすが、魔の山である、魚?まで山に住んでいる?
魚はこちらに気が付いていない、このままその場を離れ様として。
「パッキ!」
細い木の枝が折れる音がその場に響く。
魚?と目が合う俺。
綺麗なスターを再び切り上に逃げ出す。
魚?の魔物は3匹まとまって、こちらに突進してくる。
まるで、空中を泳いでいるみたいだ。
下からの突進をジャンプ一番でかわすとUターンして、再び突進してくる。
この攻撃もかわしながら、とっさにアイテムボックスを開き、投網を引っ張り出す。
突進を2・3回よけながらねUターンでスピードが0になる場所を見定めていく。
そして
「ハッ!」
トウアミを投げるとね見事に広がり下からUターンしていた魚?達を捕獲する。
網を引き寄せ、ピチピチと跳ねている魚?達に止めを刺していく。
活メを施していく。
後でおいしくいただこう。
「ガッサ」
音と共に何かが飛び込んでくる!
魔狼が飛び込んでくるのだ。
左肩の防具で間一髪致命傷は避けられたが、ボロボロになってしまい使い物にならない。
あと、ダメージを食らってしまう。
これからの事を考えると、非常に痛手だ!
魔狼は飛び込んで来た勢いで今は俺の下7.8mのところで、にらみ合っている。
この状況では、出し惜しみは無しだ。
早く、治療がしたい。
アイテムボックスから素早くボール型のアイテムを出し大きく振りかぶり、全力投球(身体強化版)で投げつける。
プロ野球選手も真っ青の勢いである。
ただし、ノーコンだ。
1・2球目は避けられたが3球目はおなかに当たりボールがわれる、もれなくコショウ入りのボールである。
こっちを見ながらもくしゃみをして、スキが多い。
4球目をすかさず投げ込み顔面にヒット、これもコショウ付きである。
くしゃみが酷くなった所に足元にまきびしを撒き、声にならない声を上げながら跳ねている。
やっぱり、痛いのね!
このチャンスに、ナタを振り上げ大上段で飛び込み止めを刺しに行く。
上から飛び込んだ為に跳ねていた魔狼のジャンプが何故か大きく俺に迫ってジャンプした。
「ドッゴ!!!」
鈍い音が響く。
魔狼のおでこと、俺のおでこが見事に当たる。
着地と同時にうずくまる俺、痛くて言葉も出ない。
悶絶状態である。
魔狼は大の字で倒れている、どうやら頭突きのあと後頭部から倒れたみたいで気を失っている。
少しして、痛さが和らぎ魔狼を目で確認していたら・・・
草をかき分け魔狼メスと子供の魔狼二匹が俺と魔狼の間に現れた。
攻撃をされない様に威嚇してくる。
子魔狼二匹は、俺から目を離さず魔狼メスは魔狼オスを助けようとしている。
どうやら家族みたいだ。
「やれやれ」
肩から力が抜ける、戦う気が抜けてしまった。
戦う気が無くなっても魔狼(3匹)が目の前にいる。
油断をせず目線を合わせながら少しずつ後退を始めた。
「ぐぅ~~~!」
子魔狼のおなかが鳴った。
腹を空かせているらしい。
子魔狼は、恥ずかしそうにしながらもこちらを警戒している。
「ふぅ~」
一息つくと、魚?を取りに行き一匹の尾を掴み子魔狼の片方に近づき子魔狼の胸をめがけ軽く投げる。
受け取った子魔狼は目を白黒させているが業況を理解して、すごくいい笑顔を見せた。
それを見ていたもう一人?の子魔狼が、俺にアピールしてくる。
ボディートークで僕にも魚?を頂戴と。
仕方がないので、もう一匹渡すとすごくうれしそうだ。
魚?をもらったのを見ていた魔狼メスは、お礼のジェスチャーをすると、魔狼オスをかつぎ子供達と森の中に消えて行った。
姿が見えなるを確認したら、緊張が解けたみたいで左肩が痛み出す。
防具を外し怪我を確認する。
骨折はしてないが打撲がひどい、かなりの痛手だ。
リュックから塗り薬を取り出して全体的にぬり応急処置は完了だ。
きついニオイをさせながら魚?をアイテムボックスに放り込み、上を目指し出発だ。
30分ぐらい山道を登ると、「ワアー!ドリャー」と勇ましい掛け声が聞こえてくる。
戦闘中のようだ。
風下から業況を確認すると、アイル達パーティー5人が8匹のオークに力攻めされ押されまくっている、まずい業況だ。
「ハッ!」
気合いを入れて身体強化と武具強化をかけて、ナタを片手で持ちオークの視覚外から奇襲をかける為走り出す。
ただ、運が悪く風向きが変わりオーク達が奇襲に気付き、3匹のオークがこちらに向かって来る。
臭いで気づかれた。
一番存在感のあるオークを先頭に襲い掛かって来る。
「**********!」
オーク目掛けて呪文を発動させる。
見事に光力MAXのライティングが見事に決まった。
先手必勝である。
いきなり、目眩しを喰らい動きを止める。
この行動が命取りだ。
俺は先頭のオークを袈裟斬りにして、次に左側のオークの腹を横一線に切る。
これで、2匹が戦闘不能だ。
残りのオークには、まだ目眩しが効いていたので袈裟斬りにして3匹を倒した。
時間して7・8秒、かなり旨くいった
アイル達と戦っているオーク達は、お頭かしらがやられた事に動揺してさっきまでの優勢を保てなくなり、逃げていったが追い討ちをかけ2匹を倒し戦闘終了である。
「助かった、ありがとう」
アイル達パーティーメンバーが、疲れ切った様子で声を掛けて来た。
話をしていると、アイル以外自己紹介もまだと気付き紹介される。
重騎士のガルル、剣士のローズマリー、弓のダビデ、魔法士のクララの4人を紹介してもらった。
ギルドでは、顔は見た事が会っても、初心者の俺などは相手にされない、若手の強者達である。
色々話をしたいが、もう夕方なので一緒に野営させてもらう事となる、近くに良い洞が在るのでそちらに向かう。
「おい、カイ」
振り向く俺。
「魔石を取るのを忘れてるぞ!」
ガルルが教えてくれる。
存在感の合ったオークは、オークジェネラルという上位個体で魔石持ちだそうだ。ギルドで高く買い取ってくれるらしい。
しかし、初心者丸出しで恥ずかしかった。
「本当に初心者だったんだな」
アイルに呆れて言われる。
ただ、初心者にオークジェネラルを倒すのは、かなり難しいはずなんだが?と考え込んでいるアイルであった。
洞に就き、リックから出したように見せて鳴子を出してセットを始めると、クララがよってきて珍しそうに、鳴子を見ている。
クララに鳴子の説明をしていたら、他のメンバーにも感心されてしまった。
この世界には、この発想が無かったみたいだ。
俺の中では、ソロで野宿するときの必需品である。
そんなこんなで、準備が完了してたき火を囲み食事である、勿論、オークのたき火焼である。
味付けは、塩コショウだけであるが、おいしかった。
みんな、豚肉はしっかり焼こうね!
おなかを壊すから、大変だからね!
俺との約束だよ。
と読者にアピールする。
食事をしながら、情報交換である。
どんな魔族と出会いどう対処したか?とか、どのあたりに居たとか、知っておくだけでもかなり違う、ただ、魚?の魔物には驚いていた。
アイル達が出会った魔物は、ゴブリン、オーク、スケルトン、魔犬、ミノタウロスなどと出会ったそうだ。
もはや、魔物のデパート状態である。
「カラン・カラン」
そんな話をしていたら、鳴子がなった。
全員に緊張感が走り、あたりを警戒する。
クララなどは、しっかり大地に立ち防御魔法の詠唱を始めている。
「ガッサ」
葉っぱをかき分けると供に、バニーガールの格好をした魔ウサギが二匹現れる。
一人?は、ボン・キュ・ボンのバニーガール(メス)でお友達になりたいぐらいだが、もう一人?は背の高い、筋骨隆々のバニーガール(オス)である。
ここまで来て、コスプレ?を見るとは思わなかった。
バニーガール達は、こちらを一瞬見たが、何事も無いかのように立ち去って行った。
「魔の山、おそるべし!」
俺がぼっそと言うと、みんなが頷くのであった。
バニーガールとの遭遇で一気に疲れが出て、見張りを交代でする事で、睡眠に入る。見張りがいると、安心して寝れるね。
ちなみに、寝る前にクララに頼み左肩の回復魔法を掛けてもらっいてる。
魔の山突入1日目はどうにか生き延びることが出来たのであった。
読み選の投稿作品です。
暖かく見守ってください。