新入りがやってきた
「なんか突然だけど新入りが来るんだってさ」
「へーどんな奴?」
「イケメンだと良いな!」
「ペロちゃ~ん」
「ごめんごめん、仕事に関係なかったんね」
ドン!ドン!とドアをノックする音が聞こえる
「あーはい!すぐ行きます!」
と、聡美が開けようとする前に
バタン!
と、扉を開ける音がして
勢いよく開いた
「おーい連れてきたぞー
だからドアくらい開けてくれよなー」
「ちょっとなにその言い方!
さっき開けようとしたんだから!」
「うっせーな部長もいるんだぞ!」
「ちょっとそれ早く言ってよ~!」
「ははは、大丈夫だよ」
「すみませんゴクラク様~!」
「それはいいとして
新入りの紹介を…ほら」
スッ…
と、背の高い誰かが聡美たちの目の前に現れる
「あ、はい
この度、新しく入りました
関山明津と言います・・・」
「え?」
と、アクツの自己紹介を遮るかの如く
呟くノン
「ん?」
「あ、ああ…」
「どした?ノンちゃん」
「きゃあーーーー!!」
「え?ちょっとどうしたのノンちゃん!?」
「お、おいどうしたってんだ?」
「ああちょっと!!」
「どうしちゃったんだよ?落ち着けってば!?」
「ぴぇ~!!無理~!!」
「本人を目の前に無理ってダイレクトに言うなよな…」
「ちょっとノンちゃん
本当に落ち着いてってば!
いつもらしくないよ!?」
ペロの叫び声で冷静さを取り戻し
落ち着くノン事、望芽・・・
「あ、ああペロちゃん…」
「一体どうしちゃったの…?」
「だ、だってこの人…
上層部の偉い人のご子息なんでしょ?」
「え?全然違うけど?」
「それで、ここの支部の人間を買いに来たんじゃないんですか?」
「否、全然違うけど…」
「寧ろその逆みたいな感じなんだけどな…」
「私聞いてしまったんですよ
数日前に桃毛部長が
「うちの支部に良いのが…」
ってスマホで喋ってたところを…」
「あ、それは関山君の事だよ」
「…」
「はい?どういう事ですか?」
「今度うちの支部に良いのが、つまり関山明津君が入ってくる事を他の支部の奴にちょっと自慢してたんだ」
「あ、そうだったんですか!
なら安心です!!」
「んで、なんで俺がそう言う風に見えたんですかい?
えーと…」
「石帯望芽
ノンで結構ですよ」
「ではノンさんはなんで・・・?」
「言っちゃ悪いですけど、こういう手合いの上層部のボンボンは多いんですもん!」
「う~ん…」
「けど!この関山君みたいに
よく見たら眼がキリッとして肝の座った感じがしてて
Y結社言えどエリート様の身内ってだけのボンボンにまずいなさそうなんですもん!」
「それは、どういう意味で?」
「実力がありそうな感じで
変な下心もなさそうなところが
好感持てる!」
「う~ん…
誉め言葉だと思っておきます」
と、まぁ波乱の自己紹介を何とか無事に終えた
関山明津なのであった。
「そこでだけどこのお話の主人公は私
聡美なんだけどな~…」
「副主人公はワタシ、数年何やってたんだ作者は?」