昔々、聖女という者ありけり。
昔々、あるところに聖女がいました。
聖女は、違う世界からこの世界を救う為にやって来たのです。
怖い怖い魔王に1人で立ち向かう聖女ですが、沢山の敵に逃げる他ありませんでした。
聖女は隣の国にやって来ました。
そこで聖女は、僕をつくりました。
その僕はとても醜い顔をしていました。
しかし、聖女は素晴らしい女性でしたので、そんなこと気にしません。
喜んだ僕は聖女に着いていくことを決めました。
ある日、聖女の元に真っ黒い敵がやって来ました。
しかし、聖女はとても強いので、敵をやっつけて追い出しました。
その敵はとても綺麗な顔をしていましたが、聖女は心が綺麗な女性でしたので、惑わされることはありませんでした。
面白がった敵は、聖女をやっつけるのをやめました。
またある日には、赤い敵がやって来ました。
赤い敵はとても悪いことを考えていましたので、聖女は仕方なく着いていくことにしました。
そこは、沢山の敵に囲まれ、仕方なく逃げることになってしまった城でした。
城には口の悪い敵がいました。
とても強い聖女でしたが、口の悪い敵によって力を封じられてしまいました。
しかし、聖女は心も強かったので、口の悪い敵に負けませんでした。
何故か嬉しがった敵は、聖女を歓迎しました。
その夜、僕を連れて逃げようとした聖女は、赤い敵に見つかってしまいました。
赤い敵は聖女を倒そうとしましたが、泣いてしまった聖女に心が痛み、やめることにしました。
聖女も、どこにでもいる女性なのだと、気付いてしまったのです。
そうして、新しく3人の仲間が出来た聖女は、再び魔王に立ち向かうことにしました。
しかし、強くなっていた魔王に聖女は負けそうになってしまいます。
やられそうになっていた聖女を助けたのは、聖女の僕でした。
僕は、自分の中に入っている魔王ごとやっつけてくれと言いました。
聖女は、僕ごと魔王に剣を突き立てました。
魔王を倒した聖女たち一行は、今日も悪いやつをやっつけて旅をしています。
「………こうして、世界は平和になったのでした。めでたし、めでたし。」
「えー!しもべはどうなったのー?!」
「死んだ?!死んじゃったの?!」
「うーん、どうなのかしらねえ………あら?………どうやら、しもべさんは元気みたいよ。ほら」
「…えーっと、しんあいなるせいじょさまにこのほんをささげます。せいじょのしもべより」
「ほんとだー!」
「ねえねえ!せいじょさまって、ほんとにいたの?」
「ええ、カリーナおばあ様は会ったことがあるのよ」
「すごーい!ぼくもあいたいなあ」
「ふふ、いい子にしてたら聖女様も来てくれるかもしれないわよ?」
「ぼく、いいこにしてるー!」
「わたしもー!」
「それを聞いてお母さまは安心しました。それじゃあ、おやすみなさい」
昔話『昔々、聖女という者ありけり。』
作:聖女の僕
題:聖女
協力:3人の聖女の仲間