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音羽日和と風香による噂

家に着いてから少しすると風香が来た。


「ほら奏多、これ。」


風香に渡されたのは………


「………楽譜?何これ、『わたしの愛のうた』って。しかも、こんなん渡されてもどうしようもないよ。」


「まぁまぁ、明日にはその曲が流行ることになると思うよ。あと、これ私の作曲なんだけど、そのことは学校では言わないでね。」


えっ、これ風香の作曲なの!?どんな曲かはわからないけど、なんで突然作曲なんて………。


「明日、たぶんこれは話題になる。だから持っておいて損はないよ!じゃあね!」


・・・・・・。


そして、本当に翌日、学校で話題になった。





今日は女子が特に騒がしい。なんか恋のおまじないをかける歌だのなんだのっていう話のようだが、なんか良くわからない。


「わっ!?ねぇ、この騒ぎは何?」


そこに、たまたま登校してきた音羽さんが来た。


「あ、日和ー!見てこれ!恋を叶える歌だって!」


彼女、音羽日和はクラス内のほとんどの人と仲良くなれてる。僕だって時々話をする。ちょっと後で聞いてみようかな。『日和はもらった?』『私はもらってないな。』『えー!?もらってないのー?じゃあ日和はまず恋しないとですな〜。』とかってのが断片的に聞こえてきてもあまり意味ないし。


そして、この騒動を生み出した風香は、自分も今日知ったような感じを出しながら話に参加していた。


やっぱり恋を叶える歌ってのはこいつだよな。もし、本当にこれが話題の恋を叶える歌なら、やってみてもいいのでは?


でも、楽譜だけ渡されてもそれで歌うなんて僕にはできない。どうするか………。


………音羽さんに頼むかな?




放課後、僕は音羽さんを呼んで話をすることにした。


「あのさ、音羽さん、ちょっと話があるんだ。」


「え、えぇ!?安野君!?」


そんな驚かれても………。


(がんばれ音羽日和!せっかくのチャンス、大丈夫、やれる………!)


………?音羽さんがなんか言ったような。


「でさぁ、ちょっとお願いがあるんだけど。」


「安野君!今日は一緒に帰らない!?」


一緒に帰る………か。音羽さんがそう言ってるし、そうした方がいいかも。


「うん、じゃあ帰りながら話そうか。」




「実は、この楽譜の曲を歌えるようになりたいんだ。」


帰り道、音羽さんにお願いした。これが歌えれば、何かあるのかもしれない。風香が作った曲なら、本人なら、流した噂のことは誰よりも知っているはず。つまり、カギはこの曲なんだ!


「この曲って、わたしの愛のうただよね。あの、今日噂になってた。それで、この曲を好きな人と2人きりの時に歌うと………」


恋が叶うのか。風香はそんなことを………。だが、話は早い。これを風香の前で歌えるようになって、告白すれば………


「………恋が叶う確率が30%上がるんだって。」


微妙っ!!


「30%なの!?」


「まぁ、恋が必ず叶うなんてなかなか信じられないからね。30%くらいなら、この歌に頼ることもできるんじゃないかな。」


そんなことまで考えてたのか。風香………。


「ねぇ音羽さん、音羽さんなら楽譜見てピアノ弾くとかできるよね?だから、僕に力を貸して欲しい!僕は、この歌を歌えるようになりたいんだ!!」


こんなことを言えば、『僕は好きな人がいる。』なんて言っているようなものだ。だが、今の僕には、30%だって惜しいんだ!!


「えっ、………てことは、安野君、好きな人いるの………?」


「実は、そうなんだよ。だから、お願い!!音羽さんっ!!」


瞬間、音羽さんの顔が悲しそうだった。なんか、どうしようもない悲しみの表情をしているような………。


「音羽さん?やっぱり嫌なの?なんか………」


「いやいや!そんなことない!!そうだ!ねぇ、せっかくだからうちに来てよ。そこで、教えてあげる。だから、別に私は気にしないで、ね?」


「うん、ありがとう。音羽さん。」


でもやっぱり、音羽さんのあの表情、気になるな。それに、まだ『悲しそう』って言ってないのに『そんなことない』とか『気にしないで』とか、僕が音羽さんが悲しそうな表情をしていると察していることがわかったような。


つまり、音羽さんは本当に何か悲しいことがあって、それを隠そうとしているような………。

読んだらぜひ次回も見てください。

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