表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

風香への思い

スローペースですが、ぜひどうぞ。

「この風はね、あの桜の木達を通ってきた風なの。だから、桜に囲まれた気分になれるんだよ。」


桜に囲まれる。そんなことを想像しながら思い浮かぶのはいつもこの幼馴染みだ。


「奏多は、ここでどんなことを考えてるの?」


それが言えたらどれだけいいことか。


「そうだね。時々頭に浮かぶ悩みについてかな。」


「えっ、悩み?奏多も悩むんだねぇ。モテモテのクセにー。」


モテモテなんかではない。本当にモテモテであれば、たとえ好きな人がいても、それで悩むことは無いんだ。


自分が本当にモテているのならば、自信を持って風香に告白できるんだと思う。


でも、自分にはできない。だからこうして桜風を浴びながら、いつも風香のことを考えている。


「そんな訳無いじゃないか、モテモテは、1人でこんなところには来ないんだよ。来るなら絶対に女の子と一緒のはずなんだ。」


すると風香は機嫌を悪くしたようだ。


「えーっ!じゃあ私はなんなの!?奏多と一緒にここに来た女の子なんじゃないの!?」


「僕はあくまで1人でここに来た。それで後から風香が来たんでしょ。」


「むーー!!とにかく奏多はモテるの!だからいろんな女の子を見てるといいよ。絶対奏多のことが好きだって人がいるはずだから。」


「そんなことして、もし違ったらどうするんだよ。『何こいつ、自意識過剰?』とかって思われたらモテるどころか嫌われるよ。」


「………だったら、違った時にどうにかなる子にしてみればいいんだよ。『もしかして、僕のことが好きなのかな?』みたいな感じで動きを見てみるの。それで奏多が好きかもと思う行動をしたら、その予測は正しかったってことで。」


ただの自意識過剰に終わる可能性が頭を埋め尽くすんだけど。


「………で、そのどうにかなる子っていうのはどんな子なの?」


すると、風香は突然顔を赤くしてしまった。


「例えばさ、その………けっこう前から仲が良くて、それで………」


けっこう前から仲が良い、か。それなら………。


「音羽さんとか?」


「なんでそうなるの!?」


そりゃあ、目の前の人のことを言えるわけないし。


風香が自分を好きかどうか、わかればいいんだけど、この感じだと、『さっさと女の子と仲良くなって、彼女作ってどっか行け』ってな感じでもとらえられるから、なんかどうしようもないな。


だからピアノが得意な音羽さんにしたんだけど。音羽さんもそこそこ前から仲が良くて、今でもよく話しかけてきてくれるからね。風香みたいに幼馴染みと呼べるほど前ではないけど。


「今日は、もう帰る。これから、奏多の家に持っていく物があるから。家で待ってて。」


風香が居なくなったあと、なんか風香が幼馴染みでなくなったような、そんな幻覚を感じた。風香が幼馴染みじゃなくなるなんてのは嫌だ。幼馴染みでなければ、たぶん僕は風香の隣にはいられないだろうと思ったから。

音羽さんは次出します。次はテスト終わって執筆スピードアップしてからということで。


ちょっとした遊びレベルですが、見ていただけるとありがたいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ