始まり始まり
内容がすごく薄いです。
連載のプロローグみたいなノリです。
ギャグにもなり切れてません。
それでもよろしければ読んでやってください
それは、今から思っても運命の出会いだった。もう、衝撃的だった。台風だった。いや、サイクロンだった。うん、どうでもいい。とりあえず、ビックバンみたいな奴だったのだ。なにが?いや、衝撃が。
俺は、本当に本気の恋に落ちてしまったらしい。
だから、全世界の人間を道連れにしても、構わないはずさ!
「かまうわ」
「え、かまっちゃうの?」
晴天、という表現が似合う空の下、通学している高校の屋上で昼飯をとっていた男子は、同じく食べていた女子に対してひどく深いため息をついた。
「何で巻き込むんだよ。別の奴にしろ」
「いやん、秋也つめたーい。俺をないがしろにして楽しい?」
「お前がいなけりゃおれはもっとまともな生活を営んでいたさ」
「そんな詰まんないこと言わないでよ!せっかく家出生活も五年目迎えたんだし」
「その家出もお前がいなけりゃなかったんだよ!…てか、今度はだれだ」
「ちょっとー、『今度』とか言わないでよ。最近セフレも作ってなかったでしょ」
「まぁ、そうだけどな」
拗ねたような女子の言い分に対して形だけの同意を示した左京秋也は、未だにその『ビックバンに相当する恋』について語っている右京春風を見詰めてため息をついた。
ことわっておくが、二人は恋人同士ではない。一回、二人が一年生の時に誰かが「お前ら付き合ってんの?」と聞いたところ次の日から学校に来なくなったらしい。
昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴る。
「あー、五限なんだっけ?」
「物理」
「帰りたーい」
「帰れよ」
「無理。六限目世界史だから。霧やん来るんだもん。俺は霧やんみるために学校に来ていると言っても過言じゃないよ生徒会長!」
「おー。そーかそーか。とりあえず、お前のその『ビックバンな恋心』が霧崎にあるってことは分かった」
「乙女の恋を盗み見するなんてさいてー!」
「人を生徒会長に仕立て上げた奴のセリフか、それ」
「うわ。秋也まだ根に持ってるよ」
「ったりめーだ」
屋上の、古びた扉をギィ、と開けばそこから下は勉強の世界。
さて、昼寝でもしに行くか、と二人はいつものように軽い気持ちで怪談を下って行った。
右京春風♀(十八)
左京秋也♂(十八)
この二人を知らないものは、この学園にはいない。
いや、いてはならないだろう、と言うのが正しいところだ。
この二人を知らないとなれば、それはよほど世間から隔絶されたところで生活している(学校だが)人間か、世間の情報をとりいれる気が一切ない人間だ。
それほど二人の名は、この学園にとどろいている。
市立、明野宮学園高等部。
二人はそこの生きる伝説だ。
そんな二人が織りなす、痛快学園コメディ(…?)始まり始まり。
読んでいただきありがとうございました!!
こんな二人のお馬鹿なお話になります。
続きはちゃんとキャラも出して、お話、にしようと思っています。
よかったら読んでください