裏路地に異世界
「やめろっ、貴様ら。この俺を敵に回すと、俺の中の邪竜の封印が解かれるぞ!」
「こいつ、いつまで中二病みたいなこと言ってんだよwどこまでやったら治るか気になんね?w」
(嘲笑)
ーーーーー
「中二病で、何が悪いんだよ……」
俺は早川浩太。高校2年生だ。
“中二病”というキャラを演じていた。――いや、正確には「演じていた」と言うべきか。
過去形なのは、最近それをやめたからだ。
理由は単純。中二病ってだけで目をつけられて、いじめられたから。
最初は耐えていた。でも、限界だった。だから俺は“中二病”を捨てた。
あれだけ好きだった中二心をくすぐるグッズにも、もう興味が湧かない。
そして今夜、家には俺ひとりだ。
俺の母親は――言葉を選ばずに言えば、毒親だ。母子家庭なのに、家にいないことが多い。
今日も、自分の体を売って金を稼いでいる。
酒の勢いで男を誘い、避妊もせずにできたのが俺。母親からは、いつも酒とタバコの匂いがした。
そんな現実から逃がしてくれたのが、アニメだった。
(テレビの音)
「いけ!魔獣をやっつけろ!」
母親がいない夜、深夜アニメに夢中になった。そこにいたキャラクターに、俺は憧れた。
――ああなりたい、って。
それが俺が中二病になった理由だ。
高校に入ってからはいじめられて、だいぶ薄れてしまったけど。
「死ぬのは嫌だけど……異世界に転移、とかしないかな」
そんなことを考えながら、夜の街を歩く。
一歩踏み出すたびに、蹴られた足が痛む。もしかしたら骨、いってるかもしれない。
適当に歩いていたはずなのに、気づけば見知らぬ路地にいた。
「やばい、迷ったか……」
周りに人はいない。聞くこともできない。
「とにかく、見覚えのある道を……」
そう思って走り出すと、急に人通りのある場所に出た。
ほっとしたのも束の間――
「……は?」
そこにいたのは、“明らかに人間じゃない存在”だった。
「耳が長い人……獣みたいな耳の人……それに、見たこともない生き物まで……!?」
「やばい……引き返さないと……って、さっきの道がない!?」
――いや、待て。
この状況、ポジティブに考えると……?
「……異世界、か?」
言語が通じるかは分からないけど、とりあえず――
近くにいた、美人なエルフっぽい人に話しかけてみる。
「すみません。迷子になってしまって……ここってどこですか?」
「ここはルスカンディア王国の人魔共栄自治区です。その耳……人間ですね?人間の住居は西の方にありますよ。この辺り、道が複雑ですから。私も何度か迷いましたし」
(言葉、通じた……!)
しかも普通に優しい人だ。
……でも、もしかしてここ、異世界じゃなくて、日本政府が隠してる“人外の居住区”とか……?
(いや、さすがにそれは中二すぎるか……)
「あと一つ聞いてもいいですか?日本っていう国、知ってますか?」
「日本?いいえ、聞いたことがありません。あなたはそこから来たのですか?」
……ここは、正直に言うべきか?
でも、生きるためには――
「はい。とにかく、助けてほしいです」
「……でしたら、私の家に来ますか?」
(え、めっちゃ可愛い……!)
上目遣い、反則だろ。
女の子の家とか……マジかよ。
俺、顔は悪くないはずだし(自称)……これ、もしかしてハーレムとか――
「ありがとうございます!!」
こんにちはマチ21です。私は国語が苦手です。なので語彙力がありません。一応ストーリーは全部自作ですが、文章のおかしいところを文系の友達に修正させました。これが一番最初の作品ですので、応援よろしくお願いします。




