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ガランとアッシュの旅路  作者: 玲 枌九郎
第二章 エルフの集落 —ソウジュの里編—
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第15話 いつもの

「ガラーン! ボクら、まーたコレやってなーい?」


 声を張り上げ、隣を走るガランに話しかけるアッシュ。


「気が合うねー! オレも同じこと考えてた!」


 ガランも声を張り上げ、左を走るアッシュに応える。

 二人は草原を全力疾走しながらもどこか楽しげだ。


 大きな山猪に追われてるというのに。


 ブモー! ブモブモー!


 追ってくる山猪をチラリと振り返り、アッシュが提案する。


「じゃあやっぱ、いつものアレ?」


 ガランもチラリと振り返り応える。


「そだね。『いっせーの』で別れよ! オレ右」


「待った! 待った! 前回ボク、左でエラい目に合ったから今回はボクが右!」


「そんなの運だよ! じゃあアッシュ右ね、オレ左。ぶつかんないでよ!?」


「もっちろん! じゃあいくよー?」


「ほい!」


「いっ!」


「せー!」


「「の!」」


 呼吸を合わせ交差する二人。

 ガランは左へ。

 アッシュは右へ。

 山猪は――左だった。


「うはっ!」


 ガランの眉尻が思わず下がる。


「やっぱ正解!」


 両手を膝につき、呼吸を整えるアッシュ。


「休んでないで! 早く準備して!」


 緩やかに左を迂回しながら声を張り上げるガラン。


 ブモモー!ブモッ!ブモー!


 追う山猪。


 アッシュは背から左手で弓を取り出し、右手で矢を番える。


「さーてと……良いよー! 戻って来てー!」


 アッシュと視線を交わし、頷くガラン。そのまま円を描きながらアッシュの前方に差し掛かったとき、軽くジャンプして地を踏みしめる。


 ズシン!


 ――大地の縛り(スタン)――


 ブモッ!


 響く地響きと共に足を取られ、動きが鈍る山猪。


 ――(ウィンド)――


 アッシュが風を纏い、髪をたなびかせ矢を放つ。


 バシュッ!


 風を受け、空気を切り裂き山猪の胴を射抜く。


 ――(フレイ)――


 ガランが槍の穂先に炎を宿し、矢の命中と共に山猪の脊椎を突き砕く。

 苦痛を感じる間もなく息絶える山猪。


「ガランお疲れ様〜」


 アッシュが涼しげな顔で労う。


「なんか悔しい」


 ガランは呼吸を整えながら応える。


「まぁまぁ。結果良ければ、だよ!」


「はぁ……。こんな狩りしてたらジローデン先生になんて言われるかなぁ」


「そだね〜」



 二人は少し微笑み、あの「学びの日々」を思い出していた。



第二章プロローグ的なお話です。


ここまでお読みいただいてありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
ガランくんとアッシュさん、すっかり息もぴったりという印象! 第二章は「学びの日々」が読めるのかな(*'ω'*) 旅をするうえで薬草・野草やキノコ類の知識も必要だし、獣や魔物に遭遇した時の対処もある程…
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