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kill me

作者: 蒼井藍

スペースや段落をあんまり分けてないので読みづらいかもしれないです。

僕は朝の匂いが好きで家の玄関を出て朝の匂いや雰囲気を体で感じるのが少年時代を思い出して何とも言えないノスタルジックな気分なるのだ。


小学生時代、僕は夏休みには学校のプールに通い、冬休みには友達と炬燵に入り飽きずに毎日朝早くからゲームをしていた。なにより朝起きた時間には親がいないのを幸せに感じていた。しかし家事全般を毎日する羽目になるのだ。僕は四年生までは習い事をしておらず兄はサッカーをしていて弟は年が離れているせいで夕方までに全て終わらせなければ叱られる日々で辛くもあった。もし三人兄弟の人がいるなら間違いなく次男としか仲良くならないだろう。四年生になり家事をしたくないという不純すぎる理由にサッカーを始め、長期休みの家事は弟に任せた。


中学生時代、思春期が始まる。性的関心も持つがそれより大人への険悪が強まる。英語の授業中に僕はそれほどに仲が良かった龍にペンを借して欲しいとお願いした時に筆箱が机から落ちてしまった。中からは壊れた定規がでてきた。龍はふざけたように「あーー!」と言った。龍は定規を僕が壊したかのように声を上げた。僕はもちろんふざけているだけと知っていたが教師の丸山先生は「佐藤!」と怒り始めた。「僕じゃないです」「言い訳するな」と言い合いになった末、龍が「すいません、僕がふざけて佐藤くんのせいにしました。定規は元から折れています」と言った。「授業中だからあまりふざけないように。それから佐藤、君は成績を気にしろ。」と返答が帰ってきた。確かに僕はあんまり頭が良くなく成績も悪いがそれをこの場で言われる事が嫌味にしか聞こえなかったし間違えたことの謝罪が欲しかった。私は中学生だったからか「謝ってほしいです」と言ったが返答はなかった。


高校生時代、学生人生の中では一番楽しかった。悪さをしたり、アイドルにハマったし、変な友達もできた。しかし全部に終わりが来る。始めてから老後まで楽しめる趣味を見つけたひとはとても幸せ者だがそれすら終わりが来る。僕は今までの人生で楽しかったことと苦しかった事を天秤にかけた時、幸せが宙に飛んで行った。頭が悪いくせに難しい事を考え、周りの人に相談しても「厨二病」などの言葉で片付けられてしまう。色々と趣味を探した。編み物、様々なスポーツ、高校生だけどお酒や煙草にも手を出してみたがどれも一時的なものですぐに終わりが来てしまう。そして僕にも必ず終わりが来る。


大学生時代、今まで都内で育ってきて都内の友達しか出来なかったが、都内の大学にもかかわらず県民の人ばっかりで今までの常識やルールが違って不思議な感覚だったがすぐ慣れた。大学を経験した方にはわかると思うがとても暇で授業に行かない日なんて沢山あるのだ。僕はサッカーを小学四年生から高校三年生までやってきた。周りに本気でやろうとする人は小中高とおらず僕は一人で頑張ってきた。人生で頑張ってきたものといえばこれくらいだ。だが結果こそ出なかったが高校の監督にはフットサルを勧められ大学のフットサルサークルに入ったがやはりサークルはサークルであった。飲みばかりで騒いでるだけでフットサルを本気でやろうとしてる人はいなく、女目当てで入る人ばかりだった。僕は数ヶ月で辞めバイトに汗を流すことにした。

僕は一月十日生まれだったので正月を迎えてもまだ一八歳だった。家を出た兄も実家に帰省する。平和に過ごすと思っていたが一月三日に兄がまた地方に戻った日に僕の財布やキャッシュカードなどが諸々消えていた。もちろん親に相談したが返答はない。半年ほどコツコツ貯めてたお金は全て消えたのだ。犯人は九割は兄だと思っている。断言してもいい、しかし証拠はないし兄の住んでる場所も知らないし親も教えてくれない。僕は最初は絶望したが、それすら時は忘れさせてれる筈だと心のどこかで感じていた。高校生の時に色々やってみた一つに読書があった。その中に何周もした太宰の「人間失格」があった。僕は葉蔵と同じなのだ。しかし葉蔵ほど男前でもないので僕の中では「人間失格」すら失格とでも言ったところか。そろそろ疲れたな。入水自殺をする勇気もない。誰か僕を殺して世界で一番幸せな状態にしてくれ。


そして僕に一九回目の誕生日は来なかった。きっと親はお金を沢山手に入れたのだろう。でもこれで嫌な事に関与することはない、幸せだ。

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