表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

紅巾物語

作者: 恋住花乃
掲載日:2015/02/12

嘗て、小判や銀貨などが使われていた時代のことだ。

幸蔵と名乗るおめでたいものが居た。

幸蔵は悪代官の倉に忍び込み、金貨を奪っている。だが、気付かれてはいない。それどころか。悪代官の矢島飛騨守が彼の住まいを保証している。

矢島飛騨守が雪の降るなか、離れの雪隠で用を足そうとした。

目の前には赤い服を着た女の子が用を足していた。

服の形は、和服ではなく異様ではあったが、髪が長いのを見るとどうやら女の子のようだ。

飛騨守は凝視する。

女の子が用を足すのは滅多に見られない。

これを逃してしまっては男ではないと言わんばかりに見ていた。

だが、唯一気になることは、用を足す姿勢である。

女性も立って用をたしているのは普通のことだが、便器を後ろにするのが普通である。しかし、彼女は違った。

気が付いてみたら、彼女が目の前に居た。

「雪隠をお借りしました。有難うございました。では、失礼します。」

幸蔵は出ていった。幸蔵の声にも気が付かず、用を足していた。それほど矢島飛騨守は酩酊していた。

「いやぁ、あんなに可愛いおなごが足した後は、勿体無くて使うのも躊躇するわ。」

変態エロ親父、矢島飛騨守が興奮しているなか、蔵の金の殆んどが盗まれてしまっていた。

「お姉ちゃん。気を付けてな。この極寒じゃ身も堪えるからな。」

「はい。心配有難う御座います。もう一度だけ雪隠を借りても良いですか?」

アイツのことだ。用を足せば、ハイエナのように痕を嗅ぐであろう。

アイツは、金や数多くの財産を手に入れたが、女にだけは逃げられていた。

用を足したふりをして離れた。

案の定、奴は後ろに見えた。

残りの有り金を盗んでその少女は立ち去った。

その後幸蔵は自ら暇を乞い、逃げていった。

彼の行方を知るものは誰もいない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ