7/16
埋火
広い檻の中、今日もキミは誰かの灯を、笑顔を浮かべながら灯していたんだ
友だちや他の誰かの火はキラキラ光って綺麗だね
でもキミはそれを眺めているだけで十分かい?
「人生の傍観者」でいいのかい?
つまずいて転んで「待って待って」って叫んだキミは
起き上がろうともしなかった
心の中では「待って待って」なんか思ってない
本当はメンドウだったんだろう
’現実’という檻の中で与えられたものだけ受け取って生きるのも
キミは虚しいとは思わないしな
それでもキミが朽ち果てないのはナゼだい?
自分の炎が見たいからじゃないのか。
死なないで生きているのが何よりの証拠さ
檻の中のカギはもう開いてんだ、キミはもう気づいてる
みんなに分け与えて小さくなってしまった蝋燭片手に、キミは出口の前に立つ
目の前にはキミの炎
キミの道
さぁ、どうする?