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第13話 10秒あげる

帝国の…近衛騎士の有望株が…これ?

超大国の近衛騎士の二番隊副隊長、どんなものかと期待していたら。

「ねぇ…フーデリさん」

「…な、なんだ」

「あなたの剣はビルを両断できます?」

「…は?…そんなの無理に…」

「じゃあ、私には届きませんね」

ビル如き両断もできないなら…私の…というか原子炉の守りは突破できないね。なんせ厚い鉄筋コンクリ―トの建屋に鋼鉄製の格納容器、さらに圧力容器が控えているのだ。

「そうですね…じゃあ…十秒上げます」

「…なにを…言っている」

「10秒間、私は何もしません、その間はどうぞご自由に攻撃を」

私はそう宣言する。

『な、なんとニア選手、近衛騎士の有望株相手にとんでもない宣言を!』

「…貴様、私を…舐めているのか…?」

険しい表情で言うフーデリ。

「はい、舐めてます、ぺろぺろ」

正直に言う私、だって警戒する要素がないんだもん。

「私を…私を、舐めるなななあああああああっ!小娘めえええええ!スキル「倍化」発動おお!」

あーあ、ブチ切れてるねあれは…まあ煽ったのは私だけど。

でも、仮にも近衛騎士二番隊副隊長がこの程度で冷静さを失うと…。

…この国、ホントに超大国?

フーデリがそこそこの速度、具体的にいうと先ほどの倍の速度で迫り。

私に剣を振り下ろす。

「10」

「クソ!」

もちろん剣ははじかれる。私の周囲に展開した原子炉建屋と同じ強度を有する障壁に。

「9」

「はああああ!」

フーデリはツキを放つがはじかれる。

「8」

「たああ!」

「7」

「ああああ!」

「6」

「くそがああああああ!」

「5」

―バキン

そこで、とうとう砕ける…フーデリの剣が。

「4」

「くそ!…くそ!」

「3」

フーデリは拳で障壁に殴り掛かるが、障壁はびくともしない。

「2」

「この私が!こんな!」

「1」

「はぁ、はぁ、クソ、なぜ、何故だああああああああああ!」

「0…終了ですね」


―ガシッ


私はそのままフーデリの首を掴み上げる

「グフッ、が、あ」

「…フィナーレと行きましょう」

「ぐ、が、な、に、を」

「私の本来の能力で終わらせてあげます」

「な、が」

原子力プラントの本来の目的は…

「本来の能力、即ち「電気」ですね」

「電、気?」

「じゃあ…さようなら…「放電」」


―バチバチバチッ!


私はフーデリの首を掴んでいる、手から放電する。

核分裂で作られた膨大な電気、それを放電させるのだ。

それを直接食らったフーデリは…。

「あがあがあがああがががあががあああああああああががああ!!!!」

うめき声をあげながら全身を強制的に振るわせられる。

そして数秒後、放電が終わる。

フーデリは白目をむき、全身の所々が焼けこげ煙を上げている。あー、これはエリクサー案件かもね…。

そのフーデリをそこら辺にてきとうに放り出す。


―ドサ

そのまま舞台に倒れこむフーデリ、起き上がることはない。

…。

「…審判さん?」

「…は!し、勝者ニア」

歓声は…上がらない。

あまりの事に観客は呆然としている。

『…な、なんということでしょうか?今のは現実でしょうか?近衛騎士の副隊長が何もできず?瞬殺?いや…これは』

困惑したようなアナウンス、そりゃそうね。

…けど、これで帝国へのメッセージにはなったかな。なにせ仮にも近衛騎士をボコったわけだし。







闘技場の上部にあるスモークガラスで囲われた空間、そこにアイアン帝国皇帝エーゴンはいた。

「…ふむ、あのフーデリを赤子の手をひねるように…凄まじいな…お前はどう見る?プライム」

皇帝がある人物の名前を呼ぶ、プライム、それは皇族で唯一のユニークスキル持ちの人物。

「…まあ、ユニークスキル持ちと非ユニークスキル持ちが戦うという時点でこの結果は必然でしょう」

皇帝に返答するのは15、16歳ほどの黒髪碧眼の美少年。

「そうか…しかしこれで近衛騎士団の名が地に落ちてしまった、か」

「…はっ、近衛騎士など元々中途半端な連中が粋がっていただけです、地に落ちるほどの名などもとからありませんよ、陛下」

「…そんなことを言えるのはお前だけだろうに」

「陛下、近衛騎士の事などどうでもいいです、それよりニア?でしたっけ?彼女の事です」

「…そうだな、なんせニアは…あ奴の娘なだからな」

「大勇者フリッツ、いや帝国では皇弟フリッツ様、僕のおじさまですね」

「…ああ」

「…まあ、何にせよ、楽しみです」

「…何がだ?」

「彼女との戦いですよ」

「プライム、お前…」

「大丈夫です、殺しはしませんよ…いや、彼女がもしなにか奥の手を持っていたら僕の方が危ないかな、はは」

そう言って楽しそうに笑う、帝国最強の「絶対者」第五皇子プライム・アイアンであった。


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