表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/18

6話 皆で種まき&衝撃的な一報とフレデリカの決意

私とウラジーミルの結婚式から数ヶ月が経った。

結婚してからも昼間は小麦の話をしてばかりの日々だ。


でも私はそんな毎日を楽しんでいた。

夜は夜で彼とは別の楽しみ方をしているけれど///


私達は今、畑で小麦の種を蒔いている。

今回も更なる品質向上を目指しているので

専門家達の意見を聞いてから行われている。

来年こそは小麦が豊作になるといいな。


今は小麦以外の作物も育てている。

それは私からの提案が受け入れられた結果だ。


小麦が育たない土地でも他の作物なら育つ事もある。

なのでそれぞれの土地にあった作物を育てる事になった。

色々な作物を育てられればきっと国は豊かになるに違いない。


そしてこの畑での種まきが終わった。

今回は農夫達だけではなく

護衛の騎士達にも手伝って貰った。

そのおかげで比較的短い時間で終わらせる事ができた。


それから私はウラジーミルとこんな会話をした。

「お疲れ様。ナタリー」

「いえいえ。皆さんが手伝ってくれたので全然疲れてませんよ」

「それは良かった。なら、次の畑も手伝って貰えるかな?」

「はい。勿論です」


その後私達は馬車で次の畑に向かった。

馬車の中で私達は昼食を食べた。

それは質素な食事だったがとても美味しく感じられた。


食べ終わった頃に次の畑に到着した。

私達はまた皆で協力して小麦の種を蒔いた。


それが終わると日が暮れてきていた。

私達は城へと戻る事にした。


帰りの馬車でウラジーミルはこう言った。

「来年こそは豊作になるといいね」

その言葉に私は頷いた。


翌日。

私達はまた別の畑で種まきをしていた。

この畑にはホウレンソウの種を蒔いている。

広い畑だったので皆で協力しても昼までかかった。


昼になったので私達はご飯を食べ始める。

今日のメニューはパンに野菜を挟んだ物だ。


このパンに使われている小麦と、

挟まれている野菜は他国から輸入された物だ。


私はこう言った。

「いつかはこの国の作物で食事を作りたいですね」

ウラジーミルはこう答えた。

「そうだね。その為に皆で頑張ろうじゃないか」

私はその言葉に笑顔で頷いた。




ーーーーーー

一方その頃。

ラナキタク王国はカリンルカ王国に征服されていた。


今はラナキタク王国の元王城に

カリンルカ王国の第二王女であるローズマリーと

その夫であるアレックス王子が軍と共に滞在していた。


そんな彼らの元に衝撃的な一報が飛び込んできた。

それはローズマリー王女の母であるカリンルカ王妃ステラが

第一王子を出産したというニュースだった。

その王子の名前はレオンに決まったという。


その一報を聞いたアレックス王子は

膝をつき前のめりに倒れ込んだ。

そして呟いた。

「俺が王になる夢はこれで終わりか」と。


彼は深く絶望していた。

何故なら彼は王になる為だけに

ローズマリー王女の婿になったからである。


だがローズマリー王女はその事を知らなかった。

だから今こうして彼が絶望していても

掛ける言葉が見つからず困っていた。


そんな二人の元に一人の女性が現れた。

それはローズマリー王女の側近であるフレデリカだ。


フレデリカは沈黙を続ける二人にこう告げた。

「ご安心くださいローズマリー殿下。私が絶対にアレックス殿下をカリンルカ王国の次期国王にしてみせます」

そう言うと彼女は足早に去って行った。


その言葉の意図を

ローズマリー王女とアレックス王子はすぐに察した。

彼女はレオン王子を暗殺するつもりだ……と。

しかし二人はそれを止める事はしなかった。

ーーーーーー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ