エネルギ→モン☆スタ←ズ:育成アプリゲーム/プロローグ
主人公が育成アプリゲームをやる話。前回と違って、途中まで書いた小説です。世界観は多分現代。
「エネルギ→モン☆スタ←ズってアプリゲームを知っているか? 超面白いよーん」
教室で昼飯をもそもそ食べていると、一緒につるんでいる緑川武尊が全く興味が湧かないゲームを、ぐいぐい強引に俺へ推してくる。
「んー、知らない。つか、俺ってば基本ゲーム機じゃないとゲームやらないし、ソシャゲとか悪いけど興味ない」
「なんだよ、僕にそれを勧めておいて、次のターゲットは皇海かよ。どんだけ布教したいんだよ、お前」
「だってさー、全然フレンドが集まんないんだもん、しくしく」
泣き真似をする武尊。見事にわざとらしい。
「ははっ、ゲーム内ぼっちってやつ? どれどれ、見せてみろ……うわっ、僕より早く始めたのにフレンドが少ない、ひ・さ・ん!」
「武尊は、ゲームでも友達いないんだな、どんまい」
可哀想だから、俺の弁当のウインナーを分けてやろう。
そっと、武尊の海苔弁の上に優しく置く。施しだ、しっかりと味わえ。
「いや、現実もゲームの中でもいるし、いるし……って話が逸れすぎ。なぁなぁ、頼むよ! ゲームのユーザーになって、ゲームの中でもオレとフレンドになろうよ」
「えー、俺が?」
「ゲームをやってくれるなら、このプリントを写させてやるぜ」
「よし、俺に任せなっ!」
よし、これで課題をやる時間が、まるまるゲームをする時間に変換される。
「ずっるーいぃー、僕には何にもなかった」
岸辺高尾が口を尖らせながら、武尊に抗議をする。
「高尾は、寧ろ要らないだろう。どうせ、自分で問題を解くのだから」
俺は溜め息をつきながら、高尾にババンと箸を向ける。
成績が上から数えた方が早い上位メンバーが、何を言っているのやら。
「まっ、そうなんだけどね。じゃあ、後でIDを送るからフレンド登録をしといてね~」
「オレもオレも、よろしく」
「はいはいはい、オレモ・オレモね。わかりましたよー」
登録に時間が掛かるかもしれないから、家に帰ってからやるか。
主人公【俺】→斎藤皇海/アプリゲーム内の名前→空海山
友達A【オレ】→緑川武尊/アプリゲーム内の名前→タケル
友達B【僕】→岸辺高尾/アプリゲーム内の名前→ガオー(「・ω・)「