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ep.4 僕出戻り(マッジでこいつつまんねえ。短めにしとけ。)


 なんだ、家に戻ってきてしまったみたいだ。僕はバグにあたったのかな。

 僕は体験したことないけど、セーブする前に電源切ったりすると意図せず元に戻ったりすることがあるみたい。でもあれはオフの時間だったのになあ。

 

 そんなことよりも、キョン君はどこかに行ってしまったのか心配だから、もう一度キョン君のお家に行ってみよう。少し走って、キョン君のお家に向かう。

 キョン君のお家へ着き、チャイムを鳴らすこともなく、僕は扉を開けた。するとキョン君が目の前にいた。


「ルオ!」

「大丈夫なの?どこに行ってたの?」

「君の方こそどこに行ってたんだい。」

「へ??どうゆうことなのキョン君。」

「へ?ってことはないだろう。おいらが風鈴の色付けの準備しようと後ろ向いてたら、急にいなくなったじゃないか。」

「僕も後ろ向いたらキョン君がいなくなっていたんだよ!」

「、、、バグが起こったのか。それしか考えられないな。」

「そうだよね、、、。」

「なんか変わったことはあったか?」

「特に持ち物とかも変わってなかったし、家の中も変わってなかったし。」

「じゃあとりあえずはいいか。」


 それから僕とキョン君は考えることをやめて、風鈴づくりに没頭した。さっきとは違って、キョンくんの優しい指導のもと、やっぱり風鈴を口先で膨らませて、棒と切り離すそうだ。そのまま冷ます工程に入った。冷ましたら絵を描いて終わりなんだけど、膨らますのが難しくて疲れちゃってたら、明日絵を描こうっていって、キョン君はお菓子を出してくれた。


「どうだい?風鈴は。」

「面白いね、初めてすぎてなんとも言えないよ!」

「そうかそうか。初めてと言えばさっきは本当になんだったんだろうな。行方不明現象は!まあでも、無事にまた会えて本当に良かったよ。」

「ちょっぴり怖かったけど、本当に会えて良かったー!このクッキーも美味しいしー!」

「本当に君は面白いね。」


 その後ちょっとクッキーを食べすぎた僕らは、少し外の風に当たりながら散歩することにした。


 外へ出ると、キョン君は花壇のお花を見ながら


「ちょっと待って、お花に水をあげてからいく。」


と。枯れちゃうのは嫌だから了解して、僕はその間、近くの木を揺らして果実を取っていた。

 木を揺らしただけで、いとも簡単に果実が落ちてくる設定は本当にありがたい。キョン君の家の隣の木と、その隣と、その隣と、その隣と、その隣の木のを揺らして果実を拾った。1回に収穫できる果実は2つまでなのでそんなには採れない。成っている果実はこの村は、ブドウと柿とバナナとイチゴがある。あと1種類他の村から持ってきてもらえばコンプリートするのになあ。頑張って欲しいな。

 と、その隣の木を揺すっていたら、少し遠くから風をきるような音が聞こえた。いきなり強い風が吹いてきたなあ少し怖くなってきたのも束の間、音がする方を見てみたら、ものすっごい勢いで波のようなものが僕の方へ迫ってくる。


「え、海はこっちだよー。」


 そう叫んでいた。あっちは海ないのになんでー、とキョン君の家の方へと後ろを見ずに全速力で走った。キョン君はまだ水やりをしていた。すぐにキョン君に抱きついた。


「僕の後ろから波がああああああ!!!」

「どうしたんだい、ごめん、もう終わるから!!待たせて悪かったなあ。ところで波ってなんのことだい?」

「後ろに、波来てない?」

「そっち側に海がないから、波なんてないの当たり前じゃないか。でもなんかあるな、、、。」

「え、、、。」


 恐る恐る振り返ってみると僕たちの少し後ろまで、”地図”がきていた。


「ルオ、これは、、、地図?」

 

 近づいてみるとそこには地図が広がっていた。木や建物を無視してそこには巨大な地図が広げられていた。


「キョン君、これって()


遮るように、


「懐かしいなあ、これ、初期設定の地図だよなー。今はそんなことしなくても地図が広げられるのに、今更だよなあ?」

「これって元々こんな大きいの?」

「えっ?知らないの?というかこれじゃなかったの?最初。」

「違うよ、プレイヤーさんが広げるから、、、というかプレイ中しか使ったことないんだけど!?」

「あ、主役は違うのか!納得!」


 他の人から主役と言われると僕はドキッとする。僕みたいなのは主役にふさわしくないと言われるのが怖くて。悪気はないと思うけど、わざと言っているのかと思ってしまう。少し落ち込みそうになった。


「そんなことより、まだこの地図たためてないみたいだけど、大丈夫かな?見てこよっか。」


 そう僕に声をかけてこの一瞬の戸惑いを、感じてたのか感じていないのかわからないけれども『そんなこと』という言葉で片付けてくれた。やっぱりキョンくんは優しかった。


 僕たちは地図の外周をたどってみた。そうすると村の住人、メッツーが”何か”と話しているのを見つけた。僕とキョン君はゆっくりメッツーと”何か”に近づいた。


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