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第六話 冒険者ギルドへようこそ①

【始まりの街 冒険者ギルド】



「ですからー……お二人合わせて一万ギルになります。もうしわけありませんが……。これは、全国のギルドの規定ですので……」



「なんでよぉ! この可愛くて、美少女の勇者のわたしがお願いしてるのよ! 別に値段をまけてくれとか難しい事を言ってるんじゃない! 勇者割引で無料にしなさい! って言ってるのよ!」



「ですからー……そちらの方も確かに、国の方から勇者優遇措置と言うモノはありますが……。最近は、勇者詐欺が横行しているとの通達がありまして。身分を証明出来るモノが無ければ……なんとも……」



「きーっ、あーもうっ! ハルトもそんなとこで突っ立ってないで! この受付嬢になんか言ってやりなさいよ」



「えー……。どうも、ご迷惑をおかけしました。すいません……」



「いえ……」



「なんで! 謝るのよっ! わたし達、別に悪い事もしてないし! 嘘もついてないじゃない! 身分! 身分って! そんなに身分が偉いわけ!?」



それを貴族出身のお前が言う?

てか、剣を売ったりしなければこんな事にならなかっただろうに。

まぁ、一文無しなのはオレも同じだから言えないが。



ちなみに、リリスと冒険者ギルドの受け付けのお姉さんとの押し問答は、かれこれ三十分近く続いている。



冒険者登録には一人5000ギルがかかるらしいのだが、こちらの世界の貨幣価値が分からないのでなんとも言えない。



そんなこんなしてると、ギルド奥のトビラがギィーと開き人がやって来た。



「ったく、うるせぇーなー!! こんなにうるせぇーと満足に昼寝も出来ねーじゃねーか! なんだ? 揉め事か?」



そうやって出てきたのは見るからに歴戦の女冒険者だ。右目には黒い眼帯をしており、褐色の肌に引き締まった身体。

少しだけ切れ長の大きな目に、腰には剣を携えている。

言う所の、美人な女剣士だった。



そして何よりも目につくのはーー。



「猫耳、もふもふ獣人きたあああああぁぁぁぁーっ!!」



「あん? ボウズ! 獣人を見るのは初めてなのか?」



「はひぃ!」



おっと失礼。緊張で声がうらがえちまった。

もふもふは、昔から男のロマンって言うだろ?



「あっ! ギルマス、申しわけありません……」



「ちっ! ソフィー! いつもギルマスじゃなくて、レイナで良いって言ってるだろ!」



ふむふむ。なるほど。

受け付けのキレイなお姉さんが『ソフィー』で、このギルマスって呼ばれてる人が『レイナ』と。



あっ、ダメだこれ。

ギルマスと受け付け嬢じゃ個別イベント行かねーわ。

けど、裏イベがあったらワンチャンあるかもしれねーな。



頼んだぞ作者、オレは全ルート攻略したい派だからな。

うん? 作者って誰の事だ?

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