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イルの秘密の資料集  作者: イナンナ
番外編 幕間劇場
40/46

236幕間 辰砂とイルの1分クッキング2ndseason 春は色々美味しい!スペシャル

「さあ1分クッキングセカンドシーズン始まりました、何もリニューアルしていませんが4月になりましたからね」


「全く意味がわからないご挨拶ですが、ええと今日は何を作るんですか?」


「様式美だよ。今日作るのは筍料理ですね。一度焼き筍を食べさせたんだったかな?結局手をつけなかったんだっけ」


「ちょっとそれは記憶違いですよ辰砂。結局辰砂は焼くだけ焼いて天ぷらと味噌汁しか机に並べてくれてないんですからね!出てくれば挑戦だけはするつもりで俺、覚悟を決めていたのにとんでもない肩透かしでしたよ」


「あれ、そうだっけ?(ストレージを確認)あ、本当だ……焼き筍(熱)が残ったままだ。ごめんな、でも本当に美味しいから」


「そこは疑ってないですよ。俺の好みと合致するかは別の話ですけど……あれ?何ですかそれ」


「え?筍だけど」


「ええっだって茶色くないですよ?てっぺんの葉っぱもないですし、見せてくれた筍はこんなにデコボコじゃなかったですよ」


「それは下処理前だったからですね。筍は、概ねの料理に使う前にアク抜きをするんです。イルが見たのは外の皮なんだけどそれを剥いて、糠という粉っぽいものを一緒に入れて茹でるんだな。そうした後の筍がこれ」


「こんなに生っ白くなるなんて思いませんでした……。中はたくさん仕切りが入ってるみたいな形なんですね」


「うん、これが大きくなった竹の節になる部分ね。さてこれを適当な一口大に切り分けます。穂先に近いところは長さを出して、根元に近い太い部分は硬いので薄く切り分けます。歯ごたえが身上ですが、厚すぎると硬いとしか感じられなくなりますから」


「ふうん?ああ、それでも何となく大きさは揃えるんですね。火の入り方でしたっけ」


「筍の場合はもう火が通っているので、味の染みに影響すると思った方がいい。生ならそれも大事だけどね。さてとー、鍋に水を貼り、炒り子を頭と内臓を除けて放り込みます。薄口醤油が筍の色が活かせますが、なければ普通の醤油でいいです、と酒をいい感じに入れたら筍も入れて煮始めましょう」


「あれ、辰砂さっきから沸かしてるこっちの鍋は何に使うんですか?これに入れるのかと思ってたんですが」


「あ、これ?これは若布を茹でる用。はい、こちらが生若布です」


「ええ、なんか色が……ぐにゃぐにゃだし……美味しくなさそうなんですけど。あ!これニーウエスト湾の浜辺に行った時打ち上がってたやつに似てます!なんか臭かったような」


「え、あそこにこれっぽいのあった?今度取りに行こうか、貝類とか海藻類とか探しに行きたかったんだよなあ。あと、臭いのは腐ってるからだからね。ええと、若布は砂がついてる場合があるので茹でる前にしっかり洗います。砂を落としたら、茹だった鍋に入れて、一瞬で変色するのでザルにあげて冷水で優しく洗います。本当一瞬なので、お湯に浸かってるのは5秒とかですね」


「あれ!すごい、美しい緑になった!さっきまでの残念感がどっか行きましたよ!これなら美味しそうですね」


「採りたての若布ほど鮮やかな色になるんだよ。これは結構新しいね。さて、水が切れた若布は適当に切ってザルに戻しておきましょう。このまま酢醤油でお浸し風でも、醤油とごま油垂らして中華サラダにしても本当に美味しいんですが、今日は若竹煮にします。いい感じに煮えてる筍を味見して、味が染みてたら若布を投入」


「あっなんて大胆な」


「火を止めて、ちょっと置きます。グラグラ煮ちゃうと若布の色が悪くなるので。塩蔵若布や乾燥若布で作る場合はまたちょっと話が変わりますけどね。あとは皿に盛って完成。もしあれば、山椒の若芽を叩いてのっけると色と香りが素敵になります」


「へえ、こんなちっちゃな葉っぱなのに。でも辰砂の集める薬草類よりだいぶ好きな香りですね」

「あれは美味しさとか考えてないから……HPMPのことだけ考えた薬だから。一緒にしてはいけない。さて、では番組前に炊き始めておいた筍ご飯と一緒に頂きましょう」


「あれ、いつの間に?そういえば前回までこの黒くて丸いやつは無かったですよね。さっきから湯気出てるなーとは思ってたんですが」


「あ、そうか。してないって言ったけどリニューアルしてるね。そう、この度スタジオに炊飯器が実装されました。嬉しかったのでつい使ってしまった」


「あ、今日は箸なんですね」


「和食だからね。では、頂きます」


「頂きます!じゃあ早速筍を……おお、確かに固いです。でも嫌な固さじゃない、がしがし噛んでしまう魅力がありますね」


「穂先の柔らかいところもまた美味しい。というか私は結構先が好き。筍ご飯もうん、優しい味だ。ちょっと薄かったかなあ」


「ううん、ちょっと勇気がいりますが、若布も食べてみようかな。むぐ、むぐ?あれ、思ってたより歯触りがある。意外としっかりしてるんですね」


「海藻の特徴とも言える食感だな。実はイルが磯の香りを受け付けられるかどうか、結構賭けだったんだけど……普通に食べてるね。大丈夫そうだな」


「磯の香りですか?煮てあるせいか、あんまり気にならないですね。うん、俺これ結構好きですよ。どっちか選ぶなら、筍ですけどね。この固さは癖になります」


「あ、そう?そんなに好きなら固いところをもう少しあげようか。今日はお代わりあるからね」


「えっ良いんですか?じゃあ是非!」


「(残ったら明日食べようと思ってたんだけど、残りそうもないな。まあいいか)ん、どうぞ。ご飯は?」


「あっご飯も食べたいです。イカめしの時も思ったんですけど、このご飯ってやつはもちもちして甘くって、何かと一緒に食べると美味しいですねえ……今日は味もついてるし、なんか得した気分です」


「炊き込みご飯はご飯初心者にもとっつきやすいらしいね。食べ付けない人なんかは五目飯とかかしわ飯とかから試してみるって聞いたことが……あ」


「それって、美味しそうですね……!」


「(目がキラキラしている……)わかった、炊飯器も実装したし、作ろう。とりあえず今日はお時間きてしまいましたのでまた次回お会いしましょう。ごきげんよう」


「期待してます!してますからね!ごきげんよう!」


(2ndseasonと追加されたほかは何も変わらないエンドロール)


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