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第1話

「こんにちは。

新しく転校してきました・・・・・吉岡ゆうです」

新学期早々きた転校生はみんなが驚くほどのイケメンだった。

転校生はクラス・・・いや学年・・・いやいや学校1のイケメンだった。

吉岡は先輩からも人気があり、転校早々教室はざわついていた。

うちの隣はちょうど居なかった・・・このクラスは珍しく女子の人数が多かったのである。

私の予想は見事的中・・・!

なんと転校生は私の隣の席へ来たのだった。



「いーなー羨ましいぞ!!」

と皆に言われた

私にはひとつ年上の彼氏が居る。

彼氏は受験で忙しいが、よく遊んでくれた。

ぶっちゃけだーーーーーーーーいすきだ



でもこんなイケメンを前にするとやはり・・・緊張はするもんである。

「よろしく・・・あの分からない事とかあったら聞いてね・・・うん」

何このベタな台詞・・・

「もーちょーウケンだけど・・・ゆな」

「・・・えっ?だって・・・まぁ確かにね・・・」

と近くに居た友達に言われた。


転校生は口を開いた。


「よろしく!」

と手を差し伸べた。

そんな事になれない私は思わず・・・・・・・・・・・・・・・・




「欧米か!」


と言い、軽く頭を叩いてしまった・・・笑


赤面してる・・・ヤバイ


と思っていた時


「こーーいつ^^

チェリーパイ   欧米か!」

と・・・



うちは縛られていた何かから開放されたように、大声を上げて笑った


「ウケンね!   何それ^^  マジで転校生?」


これを機に、吉岡とうちとの間はどんどん深まっていった。


こんな短期間なのに、

「仲良いねーーー><!」

なぁーんて言われることもあったりするくらい。


  



一時間目は数学だ。

数学はタルい・・元々勉強のできないうちにとっては最悪の教科といっても過言ではない・・・


ツンツン!


うちはビクッとした!


「えっ!」

とすぐ近くの人にはチラ見されるくらいの声が出てしまった。


「シーッ!」


と口に手を当てる吉岡。


ノートの端に“ゆうでいいよ!”


と書いてあった。


うちの学校は他の学校に比べて男子を名前で呼んだりが少なかったから・・・正直戸惑ったけど・・・・・・・・・・・転校生だし・・・!


“よろしく!ゆう^^”


“お前バカだろ?”


いきなり?いくらうちでも傷つく・・・((汗

幸いなことに私達の席は一番後ろの先生の視界に入りにくい席だった。


“それでも転校生かょ?”


“話しそらすなぁ〜〜♪”


“見ての通り・・・ですよ><”


“やっぱな!”


“うわっ!ひど・・・><!泣くし  笑”


“泣けよ  笑”


自然と笑っていたのか・・・


「何そこ笑ってんだ!何がおかしい!」

と怒鳴りつけられてしまった・・・

この先生はどうでもいいことでやけに怒る・・・



「吉岡・・・・・だっけ?お前は転校生だろう。なのにしょっぱらからこんなんで・・・まったく」


「お前らは廊下に出てろ。他の生徒の授業の妨害をするな!反省するまで入るな!」


「いいな?」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい。」


「吉岡は?なんだね・・・その態度は!」


「・・・はい」


「分かったなら、さっさと出なさい。」


「・・・・・・」


「返事は!?」


「はい」


吉岡は口パクで「うぜーーー」

と言いながら私に微笑んだ。


ガシャン!!



あの先生は本当に気難しいが・・・いくらうちでもここまで怒らせてしまったのは、初めてだったので、反省した。



「おい!」


と言われ、振り向くと


「やっと普通に話せたな^^!」


「ちょっと!ふざけないでよ!いくらうちだって廊下なんて・・・マジドラマかよ・・・みたいなさ・・・はぁ〜・・・」


「まぁそうため息つくなって^^」


「つかせてんのは吉岡でしょ!」


「吉岡って誰?」


「あんたバカじゃないの?自分のなまっ・・・」


「ねっ?バカだな♪ゆなは^^」


「my name is yuu♪」


「プッ´`」


「・・・笑うなって!」


「・・・・・・・ていうか今さ・・・ゆなって言った?」


「そーだよ!ゆな」


「・・・それはダメ!」


「なんでよ?><」


「とりあえずダメなものはダメ!」 


「分かった!ゆな^^」


ゆうはわざとらしく、“ゆな”を強調した。


「・・・もういいよ><」


「おっ認めた♪  さすが俺^^」


「てかさっきやっと話せた・・・・・って言ってたけど・・・もしかして・・?」


「ピンポーン!!    ゆなと話したかったから^^わざと大きく笑ったり!?  笑」


「バカ!ひど・・><」


と言いつつもなぜか嬉しかった・・・



キーンコーンカーンコーン〜♪



あっという間に一時間が過ぎてしまっていた。


“あっヤバイ・・・先生怒ってるはず・・・((汗”


自分でもなかなか教室にはいらなかったのは悪い・・・と思っていたけど・・・・ゆうと居ると楽しくて・・・♪


「後で職員室に来なさい!真鍋は普段から寝てる事が多いし、吉岡には教材も渡さなきゃいかんし・・・それに!転校初日であの態度は」


「・・・すみません」


「随分仲良さげだったけど、まさか付き合ってなんかいないだろうな!?」


「そんなこと・・!!!絶対にありません!!!」


「ならいいが。間違ってもうち学校は男女交際禁止なんだからな!!!  真鍋は最近たるんでるから、気をつけることだな」


「・・・・はい。あの・・・でも絶対にないんで!!」


「じゃあ、後で職員室でな」





「・・・・・はぁ〜   ゆうのバカ!」


「まぁドンマイ!」


「ドンマイで済まされれば。警察はいらないんだよーーーだ!」


「つーーか俺達付き合っちゃう?」


「はぁっ!?」


「だって今の先生もお似合いだって!^^」


「バカ!そんなこと言ってないし!」


「^ー^ジョーーーダン!  ゆなはすぐ信じるんだから♪  そーいうのが居るから、詐欺が流行るんだよ!」


「はぁっ!!んで、ゆうみたいのが警察行くんだ^^」


「=俺詐欺者みたいな  笑」


   本当にあっという間だった。


「ゆなあ〜〜♪随分吉岡といい感じじゃん^^いいよなぁ〜あんなイケメン♪うちにはなんで隣がいんだろ・・・((泣」


「いいじゃん別に!!高橋のがまだいいじゃん!!つーかゆうの1,000倍ましだわ^^」


「あれっ!?“ゆう”って呼んでんの?」


「あぁぁ・・・うん。なんか呼べってうるさくて^^;でも別に深い意味はないかんね!!」


「怪し〜〜い^^♪」


「そんなんじゃないし!!」


なぜか赤面している自分に気づいた。


その時、


「ゆな!!やっといたよ^^」


と、ひとつ年上の彼氏たくが。


「たく!どうしたの?他学年の階は行っちゃいけないんだぞ♪」


「まったくゆなはイジワルなんだからなー^^   まぁそんなとこがいいんだけど><☆」


「ちょっと!!やめてよ><♪」


「嬉しいくせに!」



『おーーーーーーーーーい!たく!!』



「・・・ワリィ次理科で移動だからさ^^;」


「分かった!OK♪」


たくが耳元で「大好きだよ」

とささやいた。

「うちも><」

と言ったら、ニコっと笑って階段を降りていった。



「相変わらずアツイねぇー^^うちセーター脱ごうかな?」


「えっ!?なんで?」


「あんた達がアツいからだよーーー☆」


「もーやめてよ!!」




そうこうしているうちに、時間も経ち、掃除の時間。


憂鬱だった・・・なぜかって?

理由はただひとつ・・・・・わざわざ怒られるために、部活の時間を削ってまでして、職員室に行かなければならないからだ。




「ねぇ。」

とゆうが怒った表情で言った。

そーいえば、数学の時間からは移動教室が多いのもあってか、ゆうとは一切口をきいていなかった。

「何?」


「さっきの誰?」


「さっきのって?」


「さっきのやつだよ!背が俺と同じくらいの・・・何?先輩?」


「あぁ!たくのことかぁ!!」


「たく?」


「うん」


「何名前で呼んでんの?」


「えっ?うちらだって名前じゃん。」


「うぜぇ」


「はぁ!!訳わかんない」


「・・・・・・・・・・・・・・」


二人の間にはしばらく沈黙が続き



「お前の男?」


「何、いきなり?」


「いや。気になったから・・・」


「教えなきゃいけない?」


「別にイーけど・・・  ふーん・・・」



そして掃除も終わり、放課後・・・


「はぁ〜・・・」


自然に溜め息が出ていた。


職員室前にはサッカーのユニホームだか練習着を着ている、ゆうが先に来て待っていた。


「な〜〜んだ!居たのか!先に行くなんて・・・ひどいぞ^^」


うちはゆうとは喧嘩したくなかったから、さっきのことは水に流すように、笑顔で話しかけた。自分勝手だとは思ってたけど・・・でもしようがない。


ながーーーーい説教を聞き終わると、もう外は薄暗くなっていた。


「なぁ・・・」


まだ少し怒ってるゆうが口を開いた。


「ん?何?」


「俺、道分かんない><」


「はぁ!?」


「だって朝は親に送ってもらったんだもん・・・  適当にサッカー部のやつらと帰れば分かるかと思ったけど・・・分かんねぇ((汗」

 久々にこの眩しい笑顔を見れ、うちはなんだか嬉しくなった。


「=送れって意味にとらえるよ?  笑」


「ゆな、気が利くぅ〜♪」


もうすっかり機嫌が直ったゆう♪


『うちが送るのが嬉しいのかなぁ・・・?』

なーんて変なことも考えてしまった。


「制服で帰るんでしょ?」


「転校生なのによく知ってんじゃん^^!」


「バカにすんなぁー  笑    あっ!!」


「何よ!?」


「ヤベッ!教室に制服置きっぱ^^!」


「えぇ〜〜」


「取り行こ^^」


「しょうがないな!世話焼かれすぎ^^」


暗闇の中の教室や階段は想像以上に怖く・・・うちはゆうと今までにないくらい密着していた。


教室で、

「暗いから平気」


と言い、いきなりゆうが練習着のようなものを脱ぎ始めた。


ゴクンッ!と唾を飲んでしまったうち・・・。


「エロい人居るから本当は着替えたくなかったんだけどねーー^^」


なぁーーんだ!!てっきりうちは漫画の世界のような展開を妄想してしまっていた。


後姿しか見えなかったけど、ゆうは男らしくて頼りたくなるような背中をしていた。


「帰ろ^^!」


着替え終わったゆうが、笑顔で言った。


あまりにもかわいくて・・・うちはニヤニヤしてしまった。











短いですが、読んでいただきありがとうございます^^

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