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ボートがセイウチに

作者: 森青 ガエル

一艘のボート


誰も来ない岩場で


ぼろぼろに朽ちて


波に任せ揺れて


無数のアザをひろげ


前の世の夢を見る




それはコオロギだった頃の日々




その前の世の夢も




それはヒトだった頃の日々





だがひとつの断片だけ


いろんなことがあったはずだが


ただひとつの欠片だけ





ボートがセイウチに



どこかで


そんな歌をきいたこと




いやいくらなんでもそれは


聞き間違いじゃないだろうか?





ボートがセイウチに





だが今私はげんにボートで


朽ちていこうとしていて




終わりを感じているのだが




それとも信じるべきか......


セイウチになるのかもと




次があると。




次があると信じたから


次はあった


そうやってきた




二週間後


嵐はボートを砕き


ボートは木の欠片に




どこかを漂う



そこは海かもしれないし


海ではないかもしれない




どこか




 


歌が聞こえる







ボートがセイウチに









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