勇者の寝言 第25夜 「ばなな、それとも」
俺の名前は、マトン・スクィーバー。
自由騎士だ。
騎士養成学校を卒業したものの、仕事がなく、勇者と悪霊・怪物退治をする日々を過ごしている。
勇者は過去を教えてくれないのだが、腕っ節は強く、俺がいなくても1人で悪霊を退治してしまう。?
こんな勇者と一緒にいると、俺の経験値は上がっていく一方なのだが、1つだけ悩みがあった。
「ニャンニャン」
今日も勇者の寝言に悩まされる。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
お前はどこの店員だ?
そして、その言葉は、普通女の子が言うものだろ。
「当店では、指名制となっております。」
そんな店あるか?
あるとしたら、夜の店じゃないか?
「バナナ、それともわ・た・し?」
あれっ、過去にもこんなような話なかったか?
確かあの時は、
「バナナですって、実家に帰らせて、、、ムニュ」
何か同じオチじゃないか?
今日は手を抜いたか。
まぁ、23話にもなってくれば、ネタもなくなってくるよな。
俺を、朝日が包み込む。
すがすがしい朝だ。
「マトン、どうしたの?」
「お前といつまでこうして一緒の部屋で寝るんだろうな?」
「しばらくは続くんじゃないの?」
あぁ、俺のプライベートな空間が欲しい。




