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ゾーン
（ふふふ、ぐへへ…、鈴ちゃんはコインじゃ癒されない気持ちを持っているね）
少しピクンとして、うつ向く鈴。
少し間を空けて、新城が続ける。
（最近急にコイン集めに没頭してるみたいだね？たぶん…）
うつ向いてた鈴が、ゆっくり顔を上げる。つーっと鈴の頬を涙が伝う。
「…そうよ、パパとママが喧嘩ばかりするようになってから…」
（パパもママも嫌いになった？）
首を振る鈴。
（…鈴ちゃんは、優しい子だね、でも）
「でも？」
「そんなのどうだっていい!!」
ビクンとする鈴。
「お待ちかね、調教のお時間です」
やや歌丸な新城。
涙はなくなり、少し強張った顔になる鈴。
「どうかしたの、鈴！」
隣の部屋から茜の声がする。
「テュッテケ・テュッテケ…」
DJ、というよりは、志村けんの動きな新城。
「えっ、か、体が勝手に」茜も志村の様だ。
「き、北川さん、どうなって…」
「これは、明ゾーン!!」
「明ゾーン？」
志村のまま茜が問いかける。
「…、調教、する気…？」
「ちょ、調教って、まさか鈴を」
「…」
「り、鈴！」
叫ぶ茜を見て、舞は思った。
（志村、次いってみようー）
