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何事もなく
「さあ、始めようか」
何事も無かった様に語り出す新城。
「おじちゃん、なにを…」
戸惑う鈴。
右手の人指し指をすっーと仮面に持っていく新城。
「鈴ちゃん、ここの数字の意味が分かるかい?」
首を横に振る鈴。
「鈴ちゃんは、どうやら触れてはいけない世界に触れてしまった」
「…触れてはいけない世界?」
「そう、まだ早いと思いつつも明はそれを見逃さない。」
「それって…」
「明ゾーンに」
(?_?)な鈴。しかし、不思議な感覚の中に居た。
(鈴ちゃん、鈴ちゃん)
「えっ、…」
(鈴ちゃん、さぁゾーンを広げよう)
目をキョロキョロさせる鈴。
「…もしかして…」
おそるおそる、明に視線を合わせる鈴。
(ふふふ、ふふふ、ふふふ…)
「はっ!?まさかテレパス!?」
(ふふふ、ぐへへ、ふふふ)
時折混ざる(ぐへへ)を聞きながら鈴は思った。
(まさかのロリコン弁護士…)