AI作品の制限が難しい理由
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
今回は「AI作品の対策」が非常に難しいことについて個人的な意見を述べていこうと思います。
◇各小説投稿サイトがAI作品に対して対策に乗り出しているが……
現状小説家になろうにおいてもランキングの一部がAI小説になっている他、
作品投稿本数が前年同月比倍増しているのに対しPV数が減少するという歪な状況になっています。
つまりは、読者側からしたら「チアーズプログラムの広告が邪魔」若しくは「AI作品ばかりになってつまらない」と判断されている方が増えてるという事でしょう。
それなら「対策したら良いじゃない。他のサイトも対策しているんじゃないの?」
と思われるかもしれません。
実際のところアルファポリスではAI小説と判明したことから書籍化の取り消しが行われたり、
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD068900W6A400C2000000/
noteでは「AI作品を自動判定する仕組み」などが試みられているようです。
https://www.itmedia.co.jp/aiplus/articles/2511/18/news121.html
しかし、僕は「AI作品」と言うものを見分ける事が難しいのではないかと思っています。
確かに、「AI独特の文体」と言うのは存在しますし、それを元にした「AIである確率を算出してくれるサイト」も存在します。
ですが、それらが「精度100%」と断言する事はできないのです。
そして疑惑を向けられた方が、
「私はAIのような文体なのだ!」
と主張され、粘ることがありえると思います。
その上で「生成AI」だということで収益や賞を取り上げるようなことをすれば最悪は訴訟問題にも発展しかねません。
更に、「AIが作った作品」をマルッとコピーして張り付けることはなろうにおいて禁止されていますが、「投稿者自身による加筆修正や構成の手が入っていること」があればOKであるようです。
しかし「加筆修正や構成の手」というものが具体的にどの程度のものか分かりません。
9割以上の部分がAIで作成され、残り1割未満の「AIと思われる」違和感がある部分だけを修正した――これは「AI作品」なのか? 人が書いたと言えるのかどうか? 議論が分かれるところだと思います。
また、「AIである確率を算出してくれるサイト」を欺くプロンプト(生成AIへの指示)と言うのも存在します。
それを超えるためにはイチイチシステムを改修したりする手間がかかったり、そうでなければ目視で判断することになるのでコストがかかります。
そうなると「規制しない方が楽じゃね?」みたいな感じになるのです。
◇「量規制」が現実的な事実上のAI対策になりそう
「AIで作りました」みたいなタグを入れる事を義務化する事や生成AI専用の投稿場所にして棲み分けをしよう――そういう案もあると思うのですが、現状はAIで作った作品を積極的に読みたい方がそんなにいるとは思えません。
そのために「人間が作ったフリ」をする作品は相変わらず存在し、タグを入れるかどうか、投稿先を生成AI専用にするかどうかは「紳士協定」に過ぎないものになるでしょう。
一番困るのは「AI作品が大量に投稿されること」だと思います。
これはトップページの「完結済みの連載作品」「更新された連載作品」「新着の短編作品」に載る時間が不当に短くなり、閲覧数に関わることになるからです。
しかし、一方で心を打つような作品がAIにでき、それが評価されるのであれば問題ないと感じてもいます。
(ある種の「異世界転生フォーマット」も「AIによる量産型」とも評価できるため)
そうなると、
「物理的な対策」
これしかないと思います
一つの案として小説家になろうの投稿部分でしか書けないようにする(他からの貼り付けを受け付けないようにする)と言う方法もあると思います。
しかし、プラグインなどで「貼り付け禁止をかいくぐる」方法と言うのは多数存在し、それを対策するのにもまた手間がかかるでしょう。
その上で、そう言ったプラグインを知らずに「投稿しにくくなっちゃったな……」と思われる方や
保存をしていない状況でネット環境が乱れた際に入力データが飛ぶと大きく萎えてしまい投稿頻度が下がるリスクが存在します。
その結果対策そのものがサイト全体の衰退に繋がってしまうのです。
そんな中カクヨムにおいては、
『過度な頻度でカクヨムへ作品やエピソードの投稿を行うことはお控えください。
「過度な頻度」とは、通常の創作活動では考えられないような膨大な量を短期間で投稿する行為を想定しています。
例えば、短期間で大量の作品やエピソード投稿が行われると、読者が新しい作品と出会う場である「新着小説」が機能しなくなってしまう等、他の利用者にとって不利益が生じてしまいます。
そのような事態を防ぐため、ご利用の皆さまには常識的な頻度・量で投稿していただくことをお願いいたします。』
https://kakuyomu.jp/info/entry/2025/11/13/170248
とし、具体的な数値目標や強制力はない「紳士協定」にとどまるもののユーザーに対して警告を発しています。
物理的な対策としては 「1日全作品合計で2万字」や「1日最大5作品(更新も含む)」と言った現実的な人間で書ける水準を上限にするなどの手法を取ることが望ましいと思います(ちなみに複数アカウントは規約で禁止されています)。
いずれにせよ現状のまま維持することが小説家になろうのサイトそのものにとって望ましい状況とは思えません。
何か対策が無いのであればチアーズプログラムを廃止し、広告を以前の状態に戻すことなど大きな決断をしていく必要があるとも思いました。




