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7 目眩増師〈めくらますし〉

すごい無理矢理に終わらせてしまう可能性がございます。

耐えられる方は最後までご覧ください。

僕はもう疲れました。

寝たいです、寝たいです。

 『高らかに刻むは魂の音色』

 『絶望を奏でるは偉大な吟遊詩人』

 『壁が立ちはだかるときはいつも人がいる』

 『いつも人が立ちふさがっている』

 『操られているとも知らない若人が』

 『のらりくらりと生きている』

 『そんな人間こそ死ぬべきだ』


 ⋯!?なんか、背中に寒気が⋯

 しかも、とても嫌な予感がする。

 この数話分で、何が起きたっていうんだ!

 僕は何もしてないし何も知らない!

 IFの存在だって知らなかったし、まだ見せてもらってないっていうのに!

 なんなんだ君たち作者側は!僕を虐めたいのか!


 「なんだ、こんなこと言った覚えがない⋯今、俺は悟ってた。耽ってた。今の光景に恍惚を感じながら目を閉じてただけ。こんな話なんてしてない⋯」


 「なんだ、貴様も気付いていないのか。」


 「お、お前は誰だ!ここは、ここはどこなんだ!!」


 「貴様のようなろくな認識もできない凡人に、天才の思考を読み取る資格などない。」


 「なっ、なんだとぉ!?おい、お前!さっさと元の場所に戻しやがれ!僕は早く元の世界に戻って、水仙たちに⋯!水仙、たちに⋯す、水仙?」


 目の前に現れたものは絶望の他ない。

 血がびっしり塗られた、未開の地。

 僕が今まで見たことなかった景色が、そこにはあった。


 「こ、これが天才の思考⋯?」


 「馬鹿か貴様は。ここは貴様が織りなし作った地獄だぞ?」


 「地獄⋯?おいおい、おかしい⋯僕は地獄なんて作った覚えはないぞ!」


 「まぁ、わからないのも無理はないか。なぜなら貴様は、その人間じゃないからな。」


 「”その人間じゃない”?おい、どういうことだ!教えろ!」


 「貴様の影武者、謂わば分身が居るということだ」


 「なんで!」


 「ここに来て質問ですべてを満たすとは、天然なのかわざとなのか気になるものだ。創造主の気まぐれというやつだろう。阿呆な貴様にここまで説明できたのは最早奇跡と言えよう。」


 「わかった、全部わかったよ。その創造主が馬鹿すぎるってことも、俺が一人や二人、三人や四人いることもわかった!」


 「一言余計であろう、創造主は神と同格なのだぞ?」


 「そんなことはどうだって良い、早く僕の姿を元の世界に戻してくれ。」


 「良いのか?元の世界に戻ってしまっても。」


 「は?何を言って⋯」


 「元の世界に戻るという意味は、現実世界に戻って異界には二度といかないという別世界線の完成を意味するのだぞ?」


 「そ、そんなの俺がするわけ無いだろうが⋯!」


 「では、ここに留まって、この世界の滅亡を直で見るか?」


 「それも嫌に決まってんだろ!な、何か良い方法はないのかよ!」


 「そう、だな。私と決闘するというのはどうだ?」


 「おいおい、こんなときに決闘かよ!こっちは時間がねぇんだよ!」


 「ほう?なぜ?」


 「何故って、放っておいたら世界が滅亡するんだろ!?止めねぇと!」


 「わかっているじゃないか。だが、それを止めるには私と決闘しない限り突破は不可能に等しいであろう。」


 「お前は構ってちゃんかなにかかよ!!」


 「褒められた気がしないな」


 「褒めてねぇよ貶してんだよ!」


 「面倒でしつこい若造だな貴様は⋯」


 「お前が言い出してこうなったんだよ!そっちが来ねぇなら、こっちから行くぞ!」


 【職変更 剣士】


 「はぁぁぁぁっ!!」


 「隙だらけだな、ほっ!でやぁっ!」


 「イテッ!」


 「戦い始めに当たるとは、貴様さては雑魚だな?」


 「違ぇよ、分身したんだ!剣士には分身スキルってのがあって、その分身に痛覚をつけてわざと声を出させるようにした、それだけだ!」


 「チッ、小癪なぁっ!!」


 四方八方に攻撃するその力は、尊敬の念だけど⋯

 でも、おっさんのほうが隙だらけだ!


 「はっ!ほっ!でやぁッ!!」


 「なかなかやるようだな、だが⋯これはどうだッ!」


 【侍 影分身&旋風滅殺乱舞】


 「スキルが変わった、そして動きが早くなった⋯風を起こし惑わせようって戦法か!」


 「よ、よくぞ見抜いた!」


 「お、これを見破られるのは想定外だったみたいだな。なら⋯!」


 【剣士 大判斬撃 五連】


 「な、あの小さな体でデカい斬撃を!?ぐぁぁっ!!」


 「弱いなぁ、おっさん!よく見たら隙だらけだったぜ?」


 「隙だらけ⋯だと、舐めよって⋯しかも先程から『おっさんおっさん』となんともまぁ舐め腐っておる⋯それ程私をコケにするのが楽しいか!!」


 「あぁ、楽しいさ。だってお前と俺は敵なんだもの。」


 「くっ、あの呪鬼(じゅき)と発している言葉が瓜二つで非常に腹が立つなぁ⋯」


 「そいつが誰かは知らんけど、もうこれに懲りたら、二度とこんなイタズラ仕掛けてくるのやめろよ!僕もこんな口調のまま戦うの嫌なんだよ⋯」


 「ま、待てぇ⋯まだ勝負は終わっとらん⋯」


 【侍 目眩増師(めくらぞうし) 洗脳】


 「お前さん、なかなか強い剣士よのぉ⋯」


 「何だ?急に⋯変な術まで使ってきて、まぁ強いのは事実だがな」


 「(フッ、かかったな)」


 「あぁ、手強い相手じゃったわ⋯戦友!これからお前さんのことを戦友と呼ばせてくれい!」


 「戦友⋯いいぞ、好きに呼べ!」


 「(チョロいのぉ⋯)」


 勘ぐられたら終わりだ、取り敢えずそれっぽい雰囲気を出しまくろう!


 「僕はそういうの大歓迎だから!」


 「そうかそうか!なら媚売られてると思うまで褒めてやろうか?」


 怒り始めた!やっぱ年か?


 「どうした!そんなに怒り始めて!」


 「き、気の所為なんじゃないのか?」


 「(クソッ、なかなか責められん⋯というかうぜぇこいつ!!都市だからといって馬鹿にしおって!私はお前の道化師、傀儡、兄みたいなものなのだぞ!?)」


 「どう見ても気の所為じゃない気がするけど⋯」


 「も、もうやめてくれんか!!」


 やっとボロを出したか、なら!


 「そうだなぁ⋯僕を元の世界に戻してくれるなら、異界の方に大人しく戻してくれるなら、異世界の方に戻してくれるならやめてあげてもいいけど〜?」


 「くっ、自分が強いからって⋯卑怯じゃぞ!」


 「もう隠す余裕もなくなったか!だが、勝ってる状況とほぼ同じだというのにまだ足掻くのは意味がわからないぞ?」


 「貴様が耐久に慣れていないからじゃろうが!!もう、煽るな!戻してやるから!もう煽るなぁっ!!」


 「あ、ありがと〜!」


 「隙あり!!」


 「隙あり。」


 「ぐはぁッ!!」


 何だこの泥試合、無駄な時間をここで取られてしまった⋯

 尺のことを考えろバカ爺!!


 「くっ、神様に叱られる⋯嫌じゃ、嫌じゃ嫌じゃ嫌じゃあ!!!!!」


 「神様神様って、一体何なんだよまったく!」


 「貴様には二度とわからん話だ、気にするときっと後悔することになる!貴様には仲間がいるんだろ?その仲間とともにさっさと去れ!」


 「ごめん、やっぱお前気に入ったから連れ帰る。」


 「な、なんじゃと!?この期に及んでまだふざけるか!」


 「ふざけてない!尺のことも考えろ!んで、戻り方はどうしたら良い?」


 「魔法を使え。」


 「魔法を使うんだな。はい使った。」


 「早いわい!戻ってくるのも早いわい!」


 「水仙!リロルちゃ〜ん!!戻ってきたよ〜!」


 「ん?戻ってきた?どういうこと?」


 「私わからな〜い」


 「俺等もわからねぇな、」


 「説明してくれ、兄弟!」


 「実はさぁ、この老害老爺がさ、俺の前に立ちふさがって、脅してきたんだ(泣)」


 「脅してないわい!!」


 「よし、今すぐ殺すわね。」


 「どういう処刑方法が良い?」


 「か、神様より怖い⋯」


 僕達を舐めるから、こうなるのさ!

 いや、この人等の場合ほぼチート級の強さを誇ってるからな。

 魔法も自由に使いこなせるみたいだし、今のところは。


 「んで、これからどうするかについて、みんなに話しておこうと思う」


 「なに?」「なぁに?」「なんだ?」「何だ兄弟!」


 「これからリロルの族の本質に探りを入れる。そして、これから他の冒険に赴くための準備をする。途中に邪魔が入るかもしれない。何故ならここに来てもう一人の俺という要素が追加されたからだ。しかも、簡単に現実世界に帰ることもできなくなったらしい。(老害老爺からの情報)」


 「前みたいに外食することもできなくなったのね」


 「なにそれ?」


 「おい!言うなっ!!」


 「あっ、忘れてたわ☆」


 「ぶりっ子すれば許してもらえると思うな!」


 「ごめんなさい⋯」


 「ってなもんで、その邪魔の徹底的除去。それが終われば多分次の依頼に移行できそうだ。となると、しばらく兄弟たちとは会えなくなる。正直悲しい」


 「悲しいわね」


 「悲しいね」


 「悲しいのじゃ」


 「「ありがとうみんな」」


 「重要な人は情報を聞き出せるチャンスだから生け捕りに。どんな悪党でもね。老爺は別にいいや。」


 「わかったわ」


 「わかった〜」


 「わかるな!別にいいやってなんじゃ!別にいいやって!!」


 「ごめん、ちょっと何言ってるかわかんない」


 「それはわかっていてほしかったのお!!」


 俺の目的は唯一つ、リロルにとっても水仙にとっても僕にとっても冒険しやすい環境を作ること。

 だから、皆と協力をして、理想の世界を作り上げるんだ。

 もう昔の僕とは違う、理想を追い求める理想の僕であるために、僕は戦う。

 使い慣れてない魔法だっていくらでも使う。

 どんな人だって使って、どんなものだって使ってやる。

 僕一人が犠牲になるっていうのは二人が望んでることじゃないからしないけど、僕一人で立ち向かうことがあるのは許して欲しい。

 取り敢えず、レベル上げとかそういうのより、理想を求める僕であるための修行をしなければならない。

 また二人に迷惑をかける事になりそうだけど、きっと許してくれるだろう。

 そう信じて、僕は前に進もう。

 ただ見ぬ未来のために⋯!


 「んで、私は見捨てると。」


 「そりゃあ勿論。話は存分に聞いたから。」


 「あの時見捨てなかったのはどういう意図が(泣)」


 「なんとなく」


 『ガシャガシャ⋯』


 「あ、崩れて塵になって消えた。どういう原理でそうなったかはわからないけど、面倒くさいのが消えてよかった〜」


 「本当に主人公なのか?兄弟⋯」


 つづく

次回、中盤編突入。

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