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そらいろ  作者: オル
2/17

連邦

トリガーから、指を離し。

直立姿勢を、維持する。

軍艦から、シャトルが、出て、ガンダムに、ワイヤーを、繋いで牽引する。

「動かないでくれよ。仕事が増えるだけだ」

 作業員が、警告してくる。

主砲は、今だに、こちらに向いている。


「管制塔に、連絡を取れ。入港する」

「応答が、ありません」

「どういうことだ」

「わかりません」

「とにかく連絡を取れ。ガンダムは、どうなった」

「回収を、確認。パイロットも、投降しました」

「管制塔からの反応は、どうだ」

「以前、沈黙。反応なし」

「三十分、反応が無ければ、シャトルを送れ」


「どうなっている」

「反応なし。エアロックに、シャトルが取り付きましたが、強制パージのせいで、修復に、二時間ほど、掛かるとの事です」

「強制パージなど、誰が、やったんだ」

「解りません」

 中には、二万人を超える市民が、居るはずなのに、なぜ沈黙している。


「どうするべきだと思う」

 副官に、といかける。

「入港するのが、最善でしょうが、撤退すると言う手も有りますが」

「撤退するには、物資が、足らんな。途中で、補給が受けられれば、話は、別なんだろうが」

「受けられますかな」

「運次第かな」

「ここでの、示威行動の、維持と言う義務も有りますが」

「誰に対しての、示威行動だ」

「解りません」

 艦長は、少し考えた後、命令した。

「微速前進」

「了解。微速前進」


「機雷でも、転がっててくれた方が、楽かもな」

「見える脅威と、見えない脅威ですか。わたしゃ、どっちも、御免こうむりたいですね」

 艦長と、副長の、愚痴だった。

「後方より、高速接近物あり。三隻の、ムサイです」

「なんだと」

 艦長が叫ぶ。

「射程圏内です」

「エンジン全開」

 副長が、叫ぶ。

「エンジン全開」

 機関士が、復唱する。

「砲門九十度会頭。撃て」

 担当士官が、復唱する。

「左横転」

 その時に、敵弾が、着弾する。

振動と、爆音が響く。

「そのまま、全力で、コロニーに、隠れろ」

「敵の死角に、入りました」

「独断専行、申し訳ございませんでした。艦長」

「いや、構わん。よくやってくれた」

 一つため息を、付いた。

「しかし、いきなり死角からの、奇襲とは、あいつら、こっちを、潰す気だな」

 少しの沈黙の後、艦長が言った。

「仕掛けるか」

「そうですな。それしか無いでしょう」

「モビルスーツ全機発進。散開しろ」


「ガンダム。発進します」

「了解」

「ガンダムを、出したのか」

 艦長が、驚いた。

「構わん。全機発進を、急がせろ」

 副長が、命令する。

怪訝な顔をした艦長が、問いかける。

「いいのか」

「構わんでしょう。それよりも、展開が、遅れるのが、問題です」

「成程」

「それに、敵の、的が、多い方が、こちらに有利です」

「かけ率を、上げるわけか」

「はい」

「ふーう。それじゃ。行くか。機関全速、仕掛けるぞ」

「コロニーに、隠れて、射撃するのでは、無いのですか」

 オペレーターが、問いかける。

「馬鹿野郎。こっちが、撃てば、相手も、撃ってくる。コロニーを、巻き込めるかよ。突っ込むぞ」

「ガンダム先行してます」

「解ってるじゃないか。各員、後れを取るなよ」






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