ある日
ガンダムの、新作が出るようなので、それを見ないで、別のを、書いてみようと思います。イメージは、めぐり逢い宙の、感じで、
「ガンダムだ」
双眼鏡、越しに、見えるガンダムを、兵隊が報告する。
「襲撃を、開始する」
兵団が動き出す。
御大層な門が、爆発する。
屋内の、整備兵が、叫ぶ。
「なんだ」
衝撃波が、耳を、揺らす。
「ガンダム。起動します」
機乗していた女兵が、宣言する。
「いきなり起動かよ」
「整備班、退避。急げ」
「点呼」
集結しだいに、番号を、叫んでいく。
人数が揃うと、班長が、叫んだ。
「点呼確認。行け」
「点呼確認、ガンダム起動します」
パイロットが、叫んで、ガンダムが、起動する。
「ビームライフル、上げろ」
ガンダムが、立ち上がり、直立して歩き出す。
「ライフル確認。受領します」
ライフルを、取る。
「受領確認。接続完了」
「ガンダム。行きます」
「門の制圧完了」
「敵の、退去を、確認。侵攻します」
その時に、サイレンの音が、鳴り響いた。
「ゲートを、開けろ。モタモタしてると、奴に、吹き飛ばされるぞ」
サイレンが鳴り響いて、扉が、開いていく。
扉が開いて、ガンダムが、さらされる。
「ガンダムだ。ガンダムが起動してます」
「この短時間で、起動したのか」
ガンダムが、歩き出す。
「射撃開始。こちらに陽動しろ」
ガンダムが、歩き続ける。銃弾を、被弾しても、何もなかったかのように、歩き続ける。
たいして時間もかからずに、基地の外へと出てしまう。
「追うぞ。ロケラン、装填しだいに、発射しろ」
コックピットに、ロケットランチャーの、衝撃が、伝わる。
「さすがに、こんなノロマじゃ、外してくれないか。良い感じだ」
「銃持って来い」
班長が、叫ぶ。
「戦うんですか」
「当たり前だ。あいつが、敵を、誘導してるんだ。やらない手はない」
「そうなんですか」
「あいつが、その気なら、もう、ぶっ放してる。それを、やらないんだ、間違いない。早くもってこい」
銃が届くと、こう命令した。
「銃弾を、バラまくんじゃねえぞ、狙って、一発ずつ撃つんだ。敵に気づかれたら、俺たちは、全滅だ。敵は、お祭りやってんだ。一発二発の、音じゃ、気づけねさ。静かにやれ」
「はい」
「腕が、良いと、助かる。流れ弾が少なくて、いい感じだ」
実に、のんびりと、語った。
「チェック」
すると、Aiが、勝手に、優先目標の、選択を始めてくれる。
スクリーンに、目標が、表示される。
AIとは別に、アイコンタクトで、AIとは、別の、優先目標を、選択する。
アイコンタクトで、除外目標も指定する。
エネミーランクが、一気に絞られていく。
「あいつは、何故、反撃してこない。何考えてんだ」
「見つけた」
宇宙港の、大型エアロックが、開いて行く。
中には、三台のザグが、モノアイを、光らせていた。
ガンダムが、膝を、ゆっくりと、曲げて、飛翔姿勢を、とる。
そして、ロケットノズルの、パワーを、ゆっくり上げて行く。
爆音とともに、ガンダムが、飛翔する。コロニーの空へ。
その爆音の中で、班長が、叫ぶ。
「撃ちまくれー」
エアロックが、開き切る前に、先頭のザグの、胴体が、撃ち抜かれる。
その後ろの、ザグの、モノアイを、次々と、撃ち抜いて行くガンダム。
一機撃破。
班長が言った。
「撤退だ。逃げるぞ。カギは、全部抜いて、捨てろ。その後は、バラバラに散れ。急げよ」
墜とされた、ザクを、蹴り飛ばし、二機の、ザクが出てくる。
蹴り飛ばされた、ザクは、上空で、爆発する。
二機のザクとの、数度の、射撃の後、ガンダムと、ザグが、すれ違う。
ザグが、振り返ると、ガンダムは、エアロックの、中に、入って、エアロックを、締め始めていた。
その隙間から、二機のザグを、狙撃する。片手にもならない数で、ザグは、沈黙した。
「あとは、宙か」
エアロックの、緊急警報の、サイレンが、鳴り響く。
緊急パージの、警告音だ。
カウントダウンの後に、ガンダムは、空気圧ごと、宙に、吐き出される。
駐機していたムサイに、警報が鳴る。
「ガンダムです。ガンダムが出てきました」
「なぜガンダムが、ここに居る」
艦長は、驚愕していた。
「エリダーと、ガザンを、出せ」
しばらく後に、二人の発進の連絡が入ると、艦長は、こう言った。
「エンジン全開。この空域を、離脱する」
「艦長、それでは、二人の回収が、出来ません」
「気にするな、あの二人は、助からんよ」
数分後に、連絡が、途絶えた。
「管制塔。この宙域に、他の敵はいないか、確認してくれ」
その後、ブザーが、鳴って、警告音が鳴った。
通信が入る。
「そこのガンダム。武装を、解除せよ。ここは、非戦闘空域である。ただちに、武装を、解除せよ。しからずんば、攻撃する」
連邦の軍艦からの、警告だった。友軍からの警告。