表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

59/64

第59話 長い洞窟の先に


「とりあえず、洞窟には着いたけど結構長いな」


 クモのような魔物との戦闘から数日後、俺たちはワイバーンが住み着いているという洞窟にやってきていた。


 以前は森のてっぺんに着くなり秘薬を回収して帰ってしまったので、こんな場所があるとは思わなかった。


 多分、アニメでもこんな洞窟のシーンはなかったと思う。


 じめっとした洞窟の中を進んでいく道中も魔物に遭遇したが、リリナもアリシャも強くなってくれているので、比較的楽に洞窟の奥へと進んでいくことができた。


 俺はちらっと隣を歩くアリシャを見ながら、ふむと呟く。


「アリシャも『潜伏』を覚えてくれたし、もう本格的な狙撃手だよな」


「そう言ってもらえて嬉しいです。エルフは狩猟を行うことも多いので、気配に敏感だから習得が早かったのかもしれませんね。ワイバーンとの戦闘前に覚えられてよかったです」


 アリシャはそう言うと、ニコッと笑う。


 ここまで来る道中、アリシャには魔物にばれない位置から何度も弓で『狙撃』をして援護をしてもらった。


 それに加えて、極力不要な戦闘を避けるために一緒に『潜伏』のスキルを使ってきたからか、アリシャも『潜伏』のスキルを取得したのだった。


 ……パーティメンバー全員が『潜伏』のスキル持ちって、なんか悪いことをする集団みたいだな。


 でも、狙撃手と暗殺者がパーティにいると思うと、凄い心強い気もする。


 俺がそんなことを考えていると、隣でリリナが俺の服の裾をくいくいっと引く。


「ロイドさま、私は? 私もお役に立ててますか?」


「もちろんだ。敵の攻撃を受け流す『流動』とかも覚えるし……どんどん達人になっていくな、リリナは。本当に心強いよ」


「にへへっ、そうですか? これも愛の力かもしれませんね!」


 リリナは俺の褒められたのが嬉しかったのか、両頬に手を置いて銀色の尻尾をブンブンと振っている。


 アリシャが道中の魔物を倒して活躍していく中で、リリナも新しいスキルを身に着けて確実に成長していた。


 リリナ曰く、『私もロイドさまのお役に立ちたいと強く思いながら戦っていたら、新しいスキルを覚えました! 愛の力かもしれません!』と本気の顔で言っていた。


 普通なら信じられないことなのだが、ヒロイン補正という力がある以上、強く否定できないのが現状だ。


 まぁ、結果として強くなっていっているわけなので、嬉しい限りではあるんだけどな。


「あれ? そういえば、ここら辺は魔物が少ないな」


 さっきまでは色んな魔物の相手をしてきたはずなのに、ここ数分魔物と出くわしていない。


 俺がなぜだろうかと思っていると、リリナが銀色の耳をピコピコと動かす。


 すると、リリナの表情がピリッとしたものに変わる。


「リリナ?」


「ロイドさま。この先から凄い大きな音が聞こえます」


「大きな音?」


 俺はアリシャと共に耳を澄ましてから、顔を見合わせて首を傾げる。


 どうやら、俺たちには聞こえない何かがリリナには聞こえているらしい。


「とりあえず、慎重に向かってみるか」


 俺がそう言うと、リリナとアリシャはこくんと頷く。


 俺たちは『潜伏』のスキルを使って、慎重に洞窟の奥へと向かっていった。


 すると、しばらく進んでいった先からかすかに光が漏れてきた。


 何だろうかと思って物陰から覗いてみると、洞窟の天井に穴が開いており、そこから陽の光が入ってきていて、神秘的な光景が広がっていた。


「……綺麗だけど、感動している場合じゃないよな」


 俺はその光に照らされている大きな体の魔物を前に、顔を引きつらせる。


 水色の鱗で覆われた体に大きな両翼が特徴的な姿は、以前相手にしたイグアナのような魔物よりも一回り以上大きくて、恐竜染みている。


 それもそのはずだろう。


 だって、俺たちの目の前にいるは、討伐対象であるワイバーンなのだから。

少しでも面白かった、続きが読みたいと感じてもらえたら、

ブックマーク、☆☆☆☆☆のボタンより応援をしてもらえると嬉しいです!

何卒宜しくお願い致しますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ