34話
もしかしなくとも、自分は人間と言う種族を自分が思っている以上に物凄く嫌っていたのだろう。
いや、嫌っていたのだから人間を裏切り魔族側に付いたのだろうと自問自答した。
「フン。ならばその言葉信用させて貰うとしよう」
ルカンは心の奥底がムズムズする感覚を覚えながら、ダストに向けていた視線を外した。
ダストは、こいつ意外と可愛い所があるんじゃねぇ? と思いながら少しばかりにやけた顔を作り、数秒程その姿を傍観し、
「俺様に何か出来そうな事は無いか? ここでの生活が存外暇でよぉ」
「そうだな、お前は魔法が使えるよな? 近い内に炎獄の谷に向かうのだが」
賢神の石を使用し、戦闘行為を行った際消耗した魔力が戻り切らない上、今人間達に自分の存在を認識される事はマズいと考えたダストは、
「移動の際転移の術を掛ける事なら出来そうだぞ」
「一瞬で移動出来るアレか? それは助かる」
炎獄の谷に移動する際、ワイバーンに乗り移動するにしても少々骨が折れると考えていたルカンは、その心配が無くなったと喜んで見せる。
「よし、その時が来たら言ってくれよな」
ダストもまた、ルカンに対し手を貸せる事を少し喜ばしく思っている様だった。
「ああ。よろしく頼む。闘神の斧が手に入った暁にはお前と共闘したいモノだ」
「ハッ、俺様は高くつくぜ?」
ルカンの言葉に対し、ダストは上機嫌になったのであった。
―ヴァイスリッター―
わんわん☆ぱらだいすでの1件を終えた俺とルッカさんとルミリナさんはヴァイスリッターへ戻った。
「ワンワン、そこが良いんだワン☆」
ヴァイスリッターへ戻ると、部屋の奥から快楽に満ち溢れた声が聞こえて来た。
犬の声? コボルド達は『わんわん☆ぱらだいす』の外に出てわざわざセザールタウン、ましてやヴァイス・リッターの中にまで来るとは思えないが?
「おーーーーほっほっほ私の拘束魔法はどうかしら?」
いや、でも、もしかしたらコボルド達がヴァイス・リッターにまであいさつに来たのかもしれないと思ったらセリカさんの声が聞こえる。
まさか、コボルドキングに得意のSプレイをしているのだろうか? それは中々良くない様な気がするけど。




