女神様遅れて登場
歩きだして2歩目で、新たな異変が起きた。
周りが暗く地面が淡く光っているからだ。
(最初は夕方、次は昼、そいで今度は夜?。)
また場所が変わった、そうとしか思えない現象だ。
そう思っていると、
「こっち、こっちだよ」
女性の声が聞こえる。
もしかして思って声のほうに歩いていく。
そこには小さな家があり扉は開いている。
部屋の中に失礼しますーと声をかけて中に入る。
「ようこそ、マールディアへ私はマール。この世界の女神よ」
水色の青い髪をした美しい女神がいる。
好みでいうとさっきの姫騎士ちゃんが好みだが、
女神様は巨乳のようだ。
そして俺は、フェイントかけられた
チート能力ゲットイベントが来たと確信し喜ぶ。
「おおおおお、順番ちょっと違うけどテンプレですね。分かります。」
「君が言っているテンプレって小説で、死んで女神様に転生させてもらったり、
別の世界で能力もらって生き返らせてもらえる話でしょ。」
「……違うのでござるか?」
動揺してしまい、思わずオタクな言い回しになる。
「うん。残念ながら来てもらった理由は、元の世界に帰ってもらうため。」
「え?」
(来たばっかりで、退場。)
「うん、君みたいに手違いで召喚された人はちゃんと送り返すことを私がしているの」
「今回は少し人が多くてあなただけ場所が遠かったから連絡が少し遅れたのよ。
ちなみに拒否権もあるし、残りたいならここで生活してもらっても結構よ。
ただしなんの生活補助はなしだから」
「んん…………他の被害者はみんな帰ったのですか?」
「秘密ねと言いたいとこだけど、他の人は一斉に会ったからだいたい知ってるのよね。
まあ、おおよその人は元の世界に帰ったわ。残ったのは数人程度ね。」
「俺は……残りたいです。」
「ここはあなたが思ってるほど、お気楽で優しい世界でもないわよ。」
「すぐに帰りたくなるかもしれないけど、まだ俺はこの世界で自分の可能性を試したい。」
「分かったわ、じゃあ、来た扉から外に出て」
「はい。すみません。せっかくのご好意を」
「いいのよ。気にないで、この世界で希望を見つかるといいわね。」
俺は後ろを向き、扉を出ようとするが…
2、3歩歩いた後に振り発言する。
「まだ時間いいですか?チート能力もらえなくも、
なんかここがどんな世界か説明とかアドバイスもらえないですか?」
「図々しいわね。あなた」
「いや、なんか攻略難しそうだし……」
そうして少しだけ説明をしてくれた。
どうやら、剣と魔法の世界でお約束のファンタジーな世界らしい。
文明は中世だが、すでに異世界人が何十年前から来ているために、
異世界人による文明の発展があり、ある程度、豊かな世界だそうだ。
魔王とかもいるが、今は、人間と戦争はしてないらしい。
そして一番興味を引いたのは、この世界で生活しているだけで、
特殊な職業別となるクラス能力とクラス能力とは稀に固有スキルと呼ばれる
特殊な能力を得ることができるらしいとのこと。
クラスは人それぞれであるが、異世界人は稀なはずの固有スキルを
高確率で得ることができるそうだ。
しかも内容は特異で強力な力が多いらしい。
「なるほど、チートは後でもらえるのですね。参考になりました。
当面はでも体力と行動力がものをいう感じですね。」
「まあ、交通の便が悪いし、キャンプ、サバイバル生活が多いでしょうね。」
「ところで女神様はここでずっと生活しているのですか?」
「まさか―ここはただの迷い人の案内所よ」
「そうかじゃあ女神様みたいな。
きれいな女性と一緒に冒険がしたいです。仲間になってください。」
「……エロい目でさっきから見てるのはわかったけど、相手が一人だと図々しくなるタイプよね。」
「ああ、俺の性格からすると、確かに他の人と一緒に応対されてたら、
こんなこと言わなかったし、右向け右で、元の世界に帰るって言ってたと思いますね。」
「まあ今は忙しいけど後でならいいわよ」
「へえ!?。」
ダメ元でいったので予想外の反応で驚いてしまった。
「そのかわりしばらくは忙しいから無理かな、その間、生き延びることね」
「生き延びるって、そんな治安が悪いの!?」
「日本よりは悪いと思うわよ。
さっきこの世界に残るっていったうちの一人はさっき死亡したみたいね。」
「ええええ、やっぱり一緒にいま来てくださいよ」
「うるさいわね。何甘えてんのよ。じゃあお守りやるからそれで身を守りなさい」
「これは……」
「魔法防御と物理防御を上昇させる魔法の指輪ね。」
「ありがとう。女神様からのプレゼント大事にします。」
「じゃあ、もう行きなさい。」
そういわれた瞬間に景色が変わった。