アヒル口で怒る君が好き!(200文字小説)
毎週木曜日がデートの日。
「気になるお店があるの」
「いいよ」
彼女が案内してくれたのは新装オープンしたラーメン屋。
僕は生ビール、彼女は豚骨ラーメンと餃子のセット。
僕がビールを飲みながら彼女の餃子を一つ摘む。
「あっ!ダメ」
彼女が口をとがらせる。
まるで、アヒルみたいな唇がとても可愛い。
「可愛いね」
「ごまかさないでよ!」
僕は思わず微笑んだ。
「怒った顔も素敵だよ。好きだよ」
「もぉー」
彼女は益々口をとがらせる。