起用→青の指揮官?
どうも、ファモウラには
指揮系統が2つあるようだ。
「ヒエラウディの戦いはお粗末だった。」
ケイル軍王さんが言った。
ああ、確かにこちらの被害は少ないのに
向こうは壊滅的被害だった。
「優黎殿、あなたがいたからですね!」
ピンクの髪の側近の男性フオストさんが言った。
なんでいつも叫ぶんだろう。
ヒエラウディの戦いが終わって司令本部に集まって評価してます。
私もなぜか呼ばれてます。
グーレラーシャの黒猫軍師と
かなり席が遠いんですが?
逆にケイル軍王さんは隣?
「ケイル殿、うちの傭兵に近づかないでください。」
グーレラーシャの黒猫軍師が言った。
「今回の作戦の功労者と話すにはいい位置だ。」
ケイル軍王さんが言った。
誤解されると困るな。
忠臣さんたちはいいんだけど。
軍王妃さんの取り巻きにこの間
文字どおり取り巻かれてさ。
『軍王陛下を誘惑するなんて許しませんわ。』
って言われたんだよね。
ご家庭でどんな態度とってるのかね。
ぜひ、お妃最優先でお願いします。
「私もあっちの方がいいです。」
グーレラーシャの黒猫軍師の隣を指した。
軍師には恋人も奥さんもいないから
どんだけひっいてても
文句いわれたためしがない。
女認定されてるかどうか微妙だけど。
「おいで。」
グーレラーシャの黒猫軍師が妙に色っぽく笑った。
「では、不肖フオストがお隣に参ります!」
ピンクの髪の側近がそそくさと隣に椅子を持っていった。
「では、もう、かたっぽは私、ビレギスが参ります。」
美髭親父忠臣がもうかたっぽに座った。
「それでは、検討に入ろう。」
ケイル軍王陛下が言った。
グーレラーシャの黒猫軍師は親父の間に埋もれてる。
「...うっとうしい。」
黒猫軍師は呟いた。
「今回の指揮系統もとんでもなかった、向こうは混乱しているようだ。」
ケイル軍王陛下が言った。
「優黎さんの作戦はまりまくりですね。」
グーレラーシャの黒猫軍師が笑った。
「ハア、この間のノセデアの戦いは向こうもいい動きしてましたが。」
私は言った。
「そうだね。」
黒猫軍師が笑った。
「ノセデアの戦いは遅れをとった、やはりいい軍師がアキュア軍にも必要だ。」
ケイル軍王陛下が言った。
私の肩をだいた。
「優黎殿、アキュア軍に来てほしい。」
....ケイル軍王は誘惑?した。
悪い、好みじゃない。
助けてほしくて黒猫軍師をみた。
だって、他忠臣で動かないんだもん。
「ケイル殿、優黎さんはうちの傭兵ですのでセクハラはやめてください。」
黒猫軍師が言った。
そうだよね。
「美しい女性にさわりたいのは男の本能だ、あなたは大丈夫かも知れないが。」
ケイル軍王さんが私を引き寄せた。
いやー、やめてー
反撃しちゃうよー。
「グローリエ軍王妃様がまた暗躍しますよ、浮気はほどほどに。」
黒猫軍師が言った。
う、浮気だと?暗躍?
夫婦間の問題に引き込むな。
「グローリエは嫉妬深いからな、別に側室くらい私の身分ならいくらでも持てるのに。」
おい、じゃあ私以外の女にしろよ。
「五十嵐本家の女性を側室?身の程知らずですね。」
黒猫軍師が微笑んだ。
まあ、側室にゃならんよね。
「私は側室とか興味ないです、それから仕事以外の話なら帰ります。」
私は言った。
「もちろん、仕事の話だ。」
ケイル軍王さんがそのまま微笑んだ。
面倒な男だ、あなた。
私は腕をとき椅子をなるべく離した。
「逃げれば逃げるほど追いたくなるものだが。」
ケイル軍王さんが妖しい事を言った。
知らないよ、そんな事。
頼むから、そのグローリエ軍王妃さん、
刺激しないでよ。
私はあんたの事なんてなんとも思ってないんだからさ。
迷惑なんだよ。