権力↗継続?
ロビン様が何か企んでいるようだが…。
われらは経験が…基盤が…ともかく若い者には負けん。
ブラッド様のように突き進むのみ。
「ヘテファデはなんとしてでも制しなければならん。」
私は言った。
「おじい様。」
ヴィクトリアが言った。
「ヴィクトリア、恋人とやらとは別れたのか?」
まったく、どこの馬の骨とつきあってたのやら。
「ええ、別れるのを嫌がったので蹴り倒しましたわ。」
ヴィクトリアはほほ笑んだ。
まったく危ない孫娘だ…。
戦闘にわれら忠臣の孫娘で出ているのはヴィクトリアだけだ。
他の孫娘は蝶よ花よと育てられた…箱入り娘ばかり。
家のヴィクトリアがブラッド様の孫、ロビン様の伴侶に間違いなくふさわしいと思う。
舞ゲイリーの孫娘は一般兵士と駆け落ちさせた。
今頃、後悔しているだろう…。
芙エリックの孫娘はヴィクトリアのまねごとをしようとして
武器を持ったがいいが私の息のかかった教師にうまく誘導させて怪我をさせた。
青の指揮官は二段がまえでいった…。
ごろつきどもはあっさり撃退されたようだが…。
精鋭の暗殺部隊も怪我をおわせるにとどまったようだ…。
まあ、かくじつに息の根とめろとはいわなかったが…。
…ロビン様はついに青の指揮官と婚約したらしい。
ロビン様サイドに潜りこませたのから連絡がきた。
側近の宜アレンとなにやら画策しているようだ。
「将軍、配置はご指示通りでよろしいですか?」
樋デイビットが確認に来た。
「そのようにしろ。」
私の作戦が不審なのか?
ブラッド様の元で天才軍師といわれた私を…。
「おじい様、青の指揮官は今ケイル軍王の元に留め置かれてるそうですわ、ファモウラに通じたのではないかとうたがわれて…。」
ヴィクトリアが大型通信機を見ながら言った。
ごろつきどもに情報をふきこんでおいて成功だったようだ。
「そうか。」
青の指揮官さえいなければ…。
この前のヘチファデ戦も負けなかったのに…。
「いまいましい女。」
ヴィクトリアが言った。
「いなければヘチファデ戦もまけなかったのに…。」
私は言った。
「まあ、もし出てきたら隙を見てなんとかしよう。」
私は言った。
「私も協力いたしますわ。」
ヴィクトリアが言った。
「そして、ヴィクトリアをロビン様の花嫁にする。」
私は断言した。
雫家の血をブラッド様の家系にいれるのは。
私の長年の夢だ…。
子供は息子しかいず果たせなかったが。
ヴィクトリアがいるからな。
絶対にヴィクトリアをロビン様の花嫁にして
私はブラッド様の血筋に雫家の血をいれる。
そうすれば、雫家の権力は続くだろう…。




