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15th 僕の傍には鳩がいる。

作者: 遍駆羽御

僕の傍には鳩がいる。


詩:遍駆羽御


もしも 天使なる存在がいるならば

現実という名の悪夢を掻き消しておくれよ

勇気を出さなきゃ 恋なんてもんは叶わない

そんな美辞麗句を実戦中みたいな顔して幼なじみは言いなさった


そもそも あいつはいつも何かにつけてちょっかい出したがる

しまいには燃えるゴミの日に雑誌を出しちゃ駄目と来た

あいつはただの幼なじみの癖にね そう思うけど怒れない


小言が平和の象徴みたいになってる

奴は鳩かい?

文句にも「あんたには私がいなきゃね」の一言で済ませたがる


もしも 天使なる存在がいるならば

あいつの心の内を僕にこっそり教えてよ

恋人なんて上等な オモチャは必要ないよ

そんな人権無視の言葉を有り得ない剣幕であいつは言うからさ


なんだか あいつはいつも僕の傍にいる気がしてならない……

ストーカーなんてレベルは越えている十七年の時の流れ

あいつはただの幼なじみの癖にね そう思うと……


後一年で僕とあいつとの距離は数キロメートル開く

あいつとの距離は大抵 肩と肩が触れ合うくらい


この苛立ち 何処からやって来るの?

あいつの小言を聞けば 収まるから明日が愛おしくて

眠れなくなる


もしも 天使なる存在がいるならば

現実という名の悪夢を掻き消しておくれよ

勇気を出さなきゃ 恋なんてもんは叶わない

そんな美辞麗句を実戦中みたいな顔して幼なじみは言いなさった


そうだねと肯いて

僕はあいつの唇を掠め取った



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