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第六話

 秦王は、見つからないけど、咸陽で六ヵ国が終結した。

 蕞は、抵抗を続けているけど、そのうち根を上げるだろう。

 補給がないし、守るべき国ももうない。続けるなら独立かな?


「後は、論功行賞だね。問題は、領地が遠い燕国と斉国だな~」


 趙国主導で、分配が行われる。

 財宝を持って、燕国と斉国は帰って行った。これはいい。


 後は、韓・魏・趙・楚で土地の取り合いだよな~。

 咸陽をどの国が治めるかで、揉め出したよ。

 でも楚国は、漢中と蜀を望んだ。

 他の三国は、見向きもしないね。


「それでは、楚軍は帰るね~。後よろしく~」


 秦王を逃しているけど、再起はないだろう。

 さっさと帰りたいのもある。

 こうして、俺は帰国した。





「なして、漢中と蜀なの? 総大将だったんだし、咸陽望んでも良かったはずばい!」


 寿春に帰って来たら、突然言われた。

 考烈王は、お怒りだな。


「秦王は、捕えられませんでした。後に反撃に出て来るでしょう。それに、他国が飛び地を得ても維持は出来ないでしょう。ここは、地続きの漢中と蜀を手に入れて、渭水に何時でも攻め込める体制を整えるべきです」


「まだ、戦争すんの? 終わってないの?」


「秦国は、終わっていません。韓・魏・趙は、土地の奪い合いを始めるでしょうし。ここは、即断即決して、国の体制を整える場面かと……」


「君、視野が広いのね」


 考烈王も理解してくれたか。

 まだ、戦乱の世は続く。特に元秦の地だ。争わせて、他国が疲れ切ったら、楚国が最後に攻め込めばいい。

 それで、秦・韓・魏・趙の土地を一気に取りに行ける。

 燕・斉は、後からどうとでもなるな。

 それまでに、国内の不満を解消しておけば、楚国の天下統一も夢じゃない。

 俺の、深謀遠慮……。天下統一も見据えているぜ!



 案の定、韓・魏・趙は、争い始めた。

 秦国を倒すために協力して、土地の分配で揉めるのね。

 趙国は、盟主の器じゃないな。

 その間に、楚軍の再編成を行う。


 内政は、昌文君に任せている。

 不満分子を上手く懐柔してくれている。

 内乱は、減ったね。

 超大国とか呼ばれているけど、その実態は、二十ヵ国以上の集合体だもんね。

 内憂外患(ないゆうがいかん)の状態は避けたい。


 少しずつ取り組んで行こう。





「うん? 食客希望者が多数来てるの?」


 忙しく働いていたら、そんな話が出て来た。

 まあ、会ってみるか。


 武将だな~。

 今、将兵が欲しいので、願ったり叶ったりだ。


「名前教えて」


蒙驁(もうごう)王翦(おうせん)桓齮(かんき)です。秦国で働いていました」


 ごふ?

 秦国をこれまで守っていた蒙驁と、これから活躍するはずだった二人ですか?



蒙武(もうぶ)蒙恬(もうてん)蒙毅(もうき)王賁(おうほん)も来ている。李信(りしん)もゲット。いいね、軍容は、完璧だね」


 思いがけない人材が手に入った。

 廉頗将軍は、南の百越相手に戦ってくれている。

 もう、この時代の名将をほぼ手中に収めた感じだ。

 戦国四大名将の残りは、李牧だけど、北端にいんのよね。

 楚国に連れて来るのは難しいけど、戦うこともないかな?

 趙国を滅亡寸前まで追い詰めれば……、会えるかな?


「こうなると、秦王の行方が気になるな。護衛は、誰なんかね?」


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