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第二話

 とりあえず、楚国に帰国出来た。

 これからは、王位継承戦だよね。太子完には、兄弟がいっぱいいるので、頑張って貰わないとね。

 でも、一応、太子であり世継ぎには決まっているから、帰国できれば、もう決定かな?


 ここで考える。


『この太子完(考烈王)は、次の世継ぎ問題を引き起こすんだよな~』


 子供がいるのかいないのかは、あやふやな人物になるはずだ。

 だけど、李園の妹の子の幽王が、即位することになる。

 そんで俺は、李園に殺されてしまう……。


 これは考えモノだ。



 今の楚国の国都は、陳だ。白起に都の郢を落とされたので、遷都したんだ。

 そこで、継嗣問題が話し合われる。

 兄弟が100人くらいいると、大問題だよね。


 だけど、病身の頃襄王が出て来て、太子完を次の王にすると宣言なされた。

 これで決まりだ……。


黄歇(こうあつ)、良くやってくれたのね~」


「ありがたき幸せ」


 この後に俺は、土地を与えて貰って、『春申君』を名乗れるようになる。

 ここからだな。

 だけど、もう一手打っておくか。


「まず、早急に秦国に人質を差し出さなければなりません」


「うん。弟である公子(てん)(昌文君)を送ればいいよね」


 史実だと、そうなんだよね……。


「いえ……。別な人物を送りましょう。私に選ばせてください」


「うん? まあ王族であれば、誰でもいいよ。任せるね」


 楚国は、ここで失敗したんだな……。

 優秀になる人材を送って、他国で宰相させてんだし。それで、自国を攻められてどうすんだって話だ。

 秦国には、歴史上に名前を残さない人物を送った。太子完の弟だ。

 これでいいだろう。





 頃襄王が亡くなった。葬儀を行い、戴冠式も終わった。考烈王の誕生だ。


「のう……。春伸君殿。私を国に残してくれて嬉しいんだけど、暗殺とか止めてね」


 隣を見る。元公子顛(昌文君)からだった。


「一緒に政治を回して行きましょう」


 元公子顛は、手を取って喜んでくれた。この人は、秦国で丞相になれるほど優秀な人材なのよね。

 それと、俺の土地を割いて『昌文君』を名乗らせよう。

 今後、呼ぶのに面倒だ。



 四年が過ぎた。

 楚国は、安定して来たな~。

 それと、俺は食客を集め出した。優秀な人材は欲しい。

 ここで、趙の平原君が来た。


「う~ん。趙の邯鄲を攻められているから、援軍が欲しいのか~」


 考烈王は、渋っている。

 そうだよね~。自身は、楚国を守るために10年間も秦国の咸陽にいたんだし。

 ここで登場、毛遂だ。

 剣を抜いて、考烈王を脅す……。俺は……、止めない。

 そうすると、盟約が成立した。


「のう、春信君。あれで良かったのかな? 秦楚同盟がなくなっちゃうじゃん?」


 昌文君からだった。


「ここで、秦の軍隊が邯鄲落としちゃうと、天下統一されてしまうかもしれません。魏国の信陵君は平原君と親戚だし、三国で攻めれば、秦国に痛手を負わせられるでしょう」


「韓国と魏国は、秦国の属国よ?」


「それでも、援軍を出すんですよ」


「なんか、確信あんの?」


「平原君に聞きました(うそ)」


 昌文君は、納得してくれた。



「それでは、邯鄲に行って来ますね」


「うん。よろしくね~」


 魏国の信陵君が出兵したので、楚国も兵を出す。

 趙国の援軍の魏国の援軍って形だ。


「先頭に立つと、後が怖いんだよね~」


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