エピソード04 【 時間は大切に… 】
大晦日の夜11時頃になっていた。
私は先生に電話し、車を出して貰うよう御願いした。
部屋を出た私。
私服姿で外に出ると、先生が隣で待っていた。
「 先生。すいません… お待たせしました。」
暗くて見えなかったが… 私服姿が可愛かった。
「 夏葉先生… 私服姿可愛いです。」
と言ったら、夏葉先生は顔を真っ赤にした。
「 網谷君。神社はどうしますか? 」
「 私は、恋愛成就に掛けて… 厳島神社に行きたいと思ってます。」
「 恋愛成就って、網谷君。本気で私の事好きなの? 」
「 はい。私が小さい頃から先生の事好きです。今は勿論… 小学生の時から好きでした。」
「 小学生の頃から?みんなから私は “ 鬼教師 ” って呼ばれてるんだよ?勿論… 知ってるよね? 」
「 はい… 知ってます。生徒から先生が鬼教師だも言われても私は可愛い先生としか思えません。それより早く行きませんか? 」と私は先生が乗っている車の助席に座った。
1時間掛けて、厳島神社に向かった。
その時の私と夏葉先生は気まずい状態で無言だった。
そして、厳島神社(の駐車場)に到着した。
私は先に歩いていると…
「 網谷君。待って! 」と可愛い声で言ってきた。
そして、先生の方から私の手を握った… 恋人繋ぎで。
「 え?良いんですか? 」
「 ん?何が? 」
「 手、繋いでるんですが… 」
「 あ、大丈夫。ここなら誰にも見られないし… 」
先生は私の目を見て可愛い声で言った。
学校と外での先生は全く違った… まるで雲泥の差だ。
12月31日の夜12時59分。後1分で元旦。
私は右手で携帯を見ていた。
「 5 」
「 4 」
「 3 」と神社に居た人達… が叫んだ。
「 2 」
「 1 」
「 0」“ ZERO ” と中には叫んでいた人もいた。
1月1日… 元日になったのだ。
除夜の鐘が遠い所から鳴った。(※鳴った回数は不明… )
「 明けましておめでとう。」と先生が…
「 あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。」と私は先生に言った。
そして、私は恋神籤で大吉。
普通の神籤を引いた先生は中吉だった。
私の御神籤の恋愛の欄にこう書かれていた。
『 恋愛 好きな人に必ず告白せよ、成功するかも… 』
「 先生。だって、成功するかもだって。」
「 ん。そう言われてもね… 駿輔君。本当に私で良いの? 」
「 はい、先生が良いんです。」と私は先生に言い切った。
先生は頭をかいた。
駐車場へ歩いてる時に私は先生に言った。
「 先生… これだけは言っておきますね! 」
「 何? 」
「 卒業式終わった後、先生にプロポーズします! 」
先生は驚いた顔で…
「 え?それ本気? 」と目をまん丸にして言った。
「 本気です。今からでも結婚前提で付き合って下さい。」
車の中に入り、一旦休憩した。
先生は私に聞いた。
「 本当に私で良いの? 」
「 はい、お願いします。」
“ はぁ〜 ” とため息をついた。
「 本当は正月明けてから言おうと思ったのですが、今がチャンスだったので… 決めちゃいました。 」
「 こんな、学校では怖い先生だけど… 本当に良いの? 」
「 はい、良いです。」と言い切った。
「 ちなみに、私とあなたが付き合ってる事を他の人には他言無用ね! 」
と言われ、私は思い出した。あの野球の練習の時の事を…
「 先生、言い忘れてました。怒らないで聞いて下さい。私と先生との関係を知ってる人がいるんです。」
「 え? 」とちょっと怖い顔をした。
「 網谷君。まさか言ったの? 」と先生の右手が…
私は事情を説明した。
4番で捕手の子と元部長は私達の関係を察していた。
「 あ。私達のクラスのあの2人ね… 」
「 はい。」
「 冬休み中に何か予定とかあるの? 」
「 いや、今の所は無いですけど… 」
「 あの2人呼ぶ事は出来る? 」と怖い感じで私に言った。
「 いや、無理です。」
「 なんで? 」
「 彼らも忙しいと思うので… 」
“ ふーん。 ” と先生は小さく口を吐いた。
私は先生の運転する車に乗り、帰宅した。
それからは私と先生は別々の事をしていた。
朝の9時頃… 私は両親とお雑煮を一緒に食べた。
そして、夕方4時頃になり家の振鈴が鳴った。
夏葉先生と母親と父親だった。
「 おばさん… おじさん。こんばんは! 」
「 あけましておめでとうございます。駿輔君… 」
「 あけましておめでとうございます。今年も宜しくです。」
「 宜しくお願い致します。」と私はおじさんに言った。
そして、それぞれ席に着いた。
私の目の前には先生。父親同士母親同士面と向かって…
食卓の上には大晦日の日に作った黒豆、炙牛肉。
あとは海老、栗きんとんに蒲鉾。
数の子にすき焼きに手作り餃子。
沢山の御菜が置かれた。
「 では、食べましょう。」と私の母が言ったので、口に入れた。
餃子もすき焼きの肉もとても美味しかった。
私の母がいきなり言い出した、
「 駿輔。あんたら付き合ってるの? 」
「 え?なんで知ってるの? 」と私は母に聞いた。
「 え?香奈の奴… 大晦日の2日前に私に言ってきたぞ! 」
「 香奈の奴… 俺から言うって言ったのに。」と小さく呟いた私。
「 俺は賛成だぞ! 」と私の父親は言った。
「 親父。」
「 夏葉ちゃん。息子の事宜しくお願いね! 」と母がいきなり終わらせようとした。
「 ちょっと、お父さん。これで良いの? 」
「 俺も大賛成。」と夏葉さんの父親が頷いた。
「 親爺さん。良いんですか? 」
「 駿輔君。娘の事宜しくしてやってくれ… 」
「 私もお願いします… こんな怒りっぽくてすぐ手を出しそうな娘を駿輔君の所に。」とうるうる声のおばさん。
「 おばさんまで… ありがとうございます。」
と私は夏葉先生のお父さんとお母さんに御辞儀をした。
すると、私の母は時間についての事を私達に話した。
「 駿輔。夏葉ちゃんは学校では先生と生徒の関係。だから時間には気を付けてね! 」
「 そう言えば、香奈ちゃんが30分とか1時間とか私達に言ってきたけど… 何の事かさっぱりわからなかった。」
と、夏葉先生のお母さんが私に言った。
私は(これらの)時間の事をおばさんに説明した。
「 夏葉。駿輔さんとの時間を大切にしなきゃね。
勿論、学校と外または私用の時間は区別してね! 」
「 母さん。それは分かってるんだけど… 他の先生や生徒とかにバレたらお終いだから、時間指定してるんだよ? それ以外なら… なんか方法とかあるの? 」と夏葉先生は自分の母に聞いた。
「 なら、俺はお前らの学校の教頭に話付けようか? 」
「 俺は、校長に許可しとこうか? 」とお互いの父が言った。
「 いや、親父… 親爺さん。そこまではしなくても大丈夫です。」
「 一応、伝えとくわ! 」と親父達が言った。
ご飯を食べた後は…
勿論、気まずい状態で私の部屋で先生と2人っきりに。
すると、私の携帯から1本のLINE通知が来た。
開けると… 妹から1通のメッセージが。
{ 兄ちゃん。ちゃんと夏葉姉ちゃんに告白した?}
私はLINEを開け、《 余計な事をするな 》 と送信。
すると5分後「 兄ちゃんが遅いから。」との返信だった。
「 香奈ちゃんは早く繋いで欲しいから早めに言ったんですかね? 」
「 まぁ、そうやと思う。」
「 私が時間… 時間に厳しいからこうなってしまった。」
「 いえ、先生が悪い訳じゃないです。」と先生に謝った。
外も暗くなり、私は結果的に先生と寝る事になった。
「 寒くないですか? 」
「 ん?大丈夫よ… 」と先生は寝巻姿で言った。
「 先生の寝巻き姿も可愛いです。」
「 駿輔君。可愛いとか綺麗とかしつこく言ってると私怒るよ! 」と可愛い声で私に怒った。
すると、私の携帯からLINE通知が1件。
中を確認すると元部長からのメールだった。
「 3学期入る前に組の皆で空演奏しないか? お前も来いよ! 」との内容だった。
多分… カラオケ屋と言ったらビックエコー広島本店。
家から歩いて1時間ぐらい掛かる。新天地交番前。
「 誰から? 」と先生は私に言った。
「 元部長からです。カラオケ一緒に行かないかの誘いです。」
「 あ、あの子ね……
家からだったらビックエコー広島本店ね。
私その日、送り迎えしようか? 」と先生は私にそう聞いた。
「 それは有り難いです。先生はその間どうされますか? 」
「 私も君が歌っている間、私は別室でヒトカラしておく。」
先生の歌声はとても綺麗。
しかも高い声も低い声も出せて声量も達人レベル。
「 なら、その日お願い出来ますか? 」
「 分かりました。その日はついでにあの子達2人に私達の関係を言わないように喝を入れなきゃね。」
そう… 元部長に4番で捕手の子も私と同じ組。
彼ら2人も先生の事を偶に鬼教師とか悪魔だとか言ってる。
「 駿輔君。もう一回聞くけど、1月4日で大丈夫なんだよね? 」
私は元部長のLINEを見た。
そこには1月4日と書かれてあった。
「 はい、1月4日です。」
「 分かったよ。」
と先生は私に言って寝台に腰掛けた。
私は元部長に行くよとの報告をしてると、
先生が私に可愛い声で言ってきた。
「 網谷君。お願いだから… こっちに来て! 」
「 なんですか? 」と私は携帯を読むのを辞め、寝台に。
「 いいから、いいから。」
私の唇が先生の口に当たったのだ。
「 先生… なにをするんですか? 」
「 私達、結婚前提に付き合ってるんだよね? 」
「 そうですけど… これは時間掛けないと。」
「 私的にはこれは時間掛けなくても大丈夫よ。」
と先生は私に学校でのキャラと全く違う行動を取った。
もしこのキャラを他の生徒や先生に見せたら驚愕するだろう。
「 先生… 1回辞めて下さい。」
「 なんで? 」と先生は私に首を傾げた。
「 この後の事は私が高校卒業した後でも良くないですか? 」
「 嫌だ。これは時間掛けたく無いの… 早くしたい。」
といきなり先生の声はいきなり女子高生(JK)のキャラに。
先生が決める時間は結局はどうなってるのか私には理解出来なかった。
「 先生。これからの時間どうする予定ですか? 」
「 それはその時考えます。」と先生は私に言った。
先生は私の服を掴み唇にキスをした。
そして、その後どうなったのかは皆様の想像にお任せします。
その後、香奈はアイドルの方が忙しくて地元に帰る事は無かった。