第1話:「帰還 〜鬼教師、復職の朝〜」
『Times Limit Lover スピンオフ ~網谷夏葉 教員復帰物語~』全10話より
(広陵高校の校門前。春の朝日が校舎に柔らかく降り注ぎ、満開の桜が花びらを舞わせている。新入生や保護者たちで賑わう中、復職してきた網谷夏葉の姿が見えた。)
女子生徒A(小声で、友達に耳打ち)
「ねぇ、あの人…夏葉先生じゃない? 駿輔先輩の奥さんの。」
女子生徒B(驚き)
「えー!マジで?復帰したんだ!」
男子生徒C 小声で…
「やっぱりあの鬼教師、戻ってきたか…」
(ざわめきが広がり、生徒たちが次々と夏葉に注目する。夏葉は背筋を伸ばして校舎へ向かう。)
(廊下のロッカー前。何人かの生徒が話しかける。)
女子生徒D
「先生、お久しぶりです! 子供はもう大きくなりましたか?」
夏葉(笑顔を浮かべて)
「ええ、おかげさまで元気に育っていますよ。」
男子生徒E
「ずっとお休みされてたけど、やっぱり先生の授業が好きでした。」
夏葉(少し照れながら)
「ありがとうございます。これからまた一緒に頑張りましょうね。」
(職員室。校長と教頭が迎える)
校長(温かい眼差しで)
「夏葉先生、復帰おめでとうございます。子育てでの休職は大変だったでしょう?」
夏葉
「はい。子育てに専念するため、2年間の休職をいただいておりました。でも、やはり教壇に立ちたくて。」
教頭
「まさか採用試験をもう一度受ける必要があると思ってましたが、今回は現職復帰の形で許可が出ました。夏葉先生の実績が認められた証拠ですね。」
夏葉
「ありがとうございます。これからも生徒たちに全力で向き合いたいと思います。」
(生徒たちが教室に集まり、ざわめきは徐々に大きくなる)
女子生徒F
「先生、駿輔先輩との話、聞かせてください!」
男子生徒G
「どうやって付き合い始めたんですか?」
夏葉(微笑みながら)
「それはまた別のお話。今日は授業の準備がありますから、また今度ね。」
(教室の窓から見える桜吹雪。夏葉は少し遠くを見つめ、静かに呼吸を整える。)




