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エピソード10 【 私の為に時間作って下さいね! 】



競走(マラソン)大会も無事に終了し、

後は卒業式の予行と本番の二つだけとなった。


卒業式予行の日。


広陵学園記念講堂で卒業式が行われる。

この講堂は入学式や卒業式、文化祭などで使われる。


講堂の椅子は1.2年生が準備?した…

今回の卒業式は今このような状況なので、短縮して行われた。


卒業式予行の夜の事である。

私は家に居ると夏葉先生が私の家にやってきた。


「 網谷君。明日は卒業式ですね… 」


「 そうですね。義務教育期間9年と高校の3年間が長かったです。」


「 そうですね… じゃありません。

 本当に卒業式の終わった後に私に告白(プロポーズ)するんですか? 」


先生はその事を頭の片隅に残っていた。

勿論… 先生は私が言うのは冗談だと思っていたからだ。


「 勿論… 婚約指輪は買ってあります。 」


私は机の引出しから婚約指輪を取り出した。


「 え?婚約指輪… そんなお金何処から出したの? 」


と先生は聞いてきたが…

先生が思ってるよりこの婚約指輪は安い。


まだ100.200万と手元にも銀行にもそんなお金は無い。


「 先生が思ってるよりも仮婚約指輪みたいな物です。所謂恋人(ペア)指輪(リング)みたいな物です。」


「 あ、そうなんだ… 」

と先生はホッとしたような顔で私の答えに納得した。


この恋人(ペア)指輪(リング)は10万は行かないが… (5.6万円程。)

卒業式の日に先生に告白をする為だけに自分の部屋に置いてあった貯金箱から取り出したのだ。


「 夏葉先生。前にも言ったと思うんですが… 卒業式の日に告白(プロポーズ)するので、答えはここでは言わなくて良いので、待ってます。」


「 うん。分かったよ!待ってる… 」と先生は言った。


その夜は卒業式の終わりの事を考えていた。

先生が帰ってから1.2時間経過して先生からの電話だった。


「 もしもし、駿輔君。今良い? 」


「 はい、なんでしょうか? 」


「 この事はあの子達は知ってるの? 」


先生が言うあの子達は元部長と4番で捕手の彼の事だ。

勘付いているとは思うが、言っていないと先生に伝えた。


「 あ、そうなんだ… それなら良い。」


「 え?2人には伝えた方が良いですかね? 」


私は先生にあの2人だけに卒業式後の事を伝えて良いのか聞いた。


すると先生は…

「 あ、言わないで…お願い。」と可愛い声で言ってきた。


私は先生に分かりましたよと言って電話を切った。


先生との電話が終わった30分後には、

学校の(クラス)のグループLINEから5.6通のコメントが来ていた。


「 明日の卒業式終わった後、何回か予定とかある? 」


1人の男の子がそうコメントしていた。


すると、女の子数人がコメントし出した。


「 ううん。何も無いよ! 」


「 私も何も無いけど… なんかあった? 」


と1人の女の子が聞いた。


「 いや、実は卒業式後に空演奏(カラオケ)行かねえかと思ってさ。」


と最初に言ってきた男が返信した。

後から20の既読が付き、コメント欄が20件付いた。


「 俺も行く… 行く。」


「 俺も参加します! 」


「 俺も行けたら行くわ! 」


「 ねぇ、ちょっと… 行けたら行くわってどっち? 」


「 あ、すまん… 行けるわ! 」


「 私も行く… 」と1人の女の子。


(省略… )


また3.4人の女の子がコメントし出した。


「 私も時間あると思うから行くわ! 」


「 明日だよな? 他の(クラス)の奴も何人か呼ばないか? 」


「 他の(クラス)の子呼ぶのだったら、私も友達何人か呼んでも良い? 」


と他の(クラス)の子を呼んで良いのかの話題になった。

1番最初に言った子は3.4分ぐらい止まった。


5分後… その子のコメント。

「 それなら、部屋は各自で取って! 」との答えが来た。


とある女の子は言った。

「 ねぇ、網谷君は明日どうするの?空演奏(カラオケ)行くの?行かないの? 」


すると元部長の個人のLINE通知が来た。

「 来るかどうかはお前に任せる。先生と最後は過ごせ!コメントはしなくても良いから明日最後の学校生活を楽しんで来い。後は俺がなんとかするから! 」


と有り難いコメントがきたのでグループLINEに返信はしなかった。


そして… 卒業式当日。


私は朝起きて、朝食を摂った。


母から…

「 今日は卒業式だったね… おめでとう! 」


父からも…

「 卒業おめでとう!この後のプロ完全にキツいから頑張れよ! 」


父と母はそれぞれ仕事に向かった。

御飯を食べた後… 携帯の振動音が鳴った。


画面を見ると妹の香奈だった。


「 お兄ちゃん。今日卒業式だよね? 行けなくてごめん。あとおめでとう… あと夏葉先生に告白(プロポーズ)するのを忘れないでね。」


行けなくてごめんと言われても今年の卒業式は生徒と先生だけで保護者の方は入れない事となった。

香奈の奴が来ても大騒ぎになるだけで困る。


私は制服に着替えて学校専用のバス停へ向かった。

このバス停も今日で使うのが最後である。


運転手のおっちゃんが私に声を掛けてきた。

「 駿輔君。いつもこのバス使ってくれてありがとうね! 」


「 いえいえ、私もおっちゃんの安全な運転で無事に卒業式を迎える事が出来ました。」


「 ん…(クシュン) そう君に言って貰えると嬉しいよ。わしはこの道30年と長いが、君みたいな子は初めてじゃ。卒業式の日にそう言ってくれるのは… 」と涙を流した。


そして、3年間と長いバス通学も今日で休止符。


「 おっちゃん。今日までありがとうございます。プロで一人前に活躍したら顔出しに来ます。それまでおっちゃんも安全運転でね! 」と私は南正門の前で手を振って別れた。


教室でのザワザワ感が半端無かった。

中には首のホックを治す男子に長い髪の毛を巻き直す女子生徒…


手鏡で睫毛(まつげ)や顔の皺を治す女子達が数人…


私は席に座っていると…

元部長が私の肩を叩いて聞いてきた。


「 な、駿輔。空演奏行かないよな? 」


元部長は何かを察してる様子で聞いてきた。


「 行かない。」


それを聞いていた女子。


「 そう言えば、昨日グループLINE… 網谷君だけ返事来てなかったけど、来ないの? 」


私は首を縦にこくりと頷いた。


「 え!来てよぉ〜。」と左側に座っている女子。


元部長は… 周りに言った。

“ 無理なんなら行かなくても良いやん!俺達だけで楽しもうぜ! ”


元部長は私にウインクをし、その場は治った。

そして、先生が教室に入ってきて今から講堂へ向かうと言った。


私は右ポケットに入っている恋人(ペア)指輪(リング)を大事に閉まっていた。


(クラス)毎に並んで私達は8番目(8組である)。

今回は時間が短縮され学年の代表者が表彰状を渡された。




        ・一 同 礼

        ・開式の辞

        ・国歌斉唱

 9:35 ~  ・卒業証書授与

 9:55 ~  ・校長式辞 

10:05 ~  ・励ましのことば

         ・お祝いのことば(広島市長)

10:15 ~  ・来賓紹介 

         ・祝電披露

10:25 ~  ・在校生送辞   

10:35 ~  ・卒業生答辞   

10:45 ~  ・卒業記念品贈呈 

10:50 ~  ・校歌斉唱

        ・閉式の辞

        ・一 同 礼

10:55 ~  ・卒業生退場


在校生送辞と卒業式答辞は学校の掲示板に掲載。

広島市の市長の言葉も軽く紹介され掲示板に…


私達卒業生が退場したのは…

10:55と他の学校より遅いのか早いのかはわからない。


そして、教室へ向かっていると何人かの生徒が涙を流していた。

私の(クラス)からも何人か女子同士で抱き合ったりしていた。


元部長と4番で捕手の彼は外を眺めていた。


夏葉先生も後から教室に入ってきた。

涙は流していなかったが、私には顔が少し変だと感じた。


「 これで、卒業式は終わりです。3年間お疲れ様でした。私の授業もこれで聞けなくなるとはお前達はどうかと思ってるのか分かりませんが、私はもうちょっとお前らを扱きたかったです。」


「 うぇーん。先生寂しいです。」と嘘をつく女子生徒。


「 先生の授業もうちょっと聞きたかったです。」と嘘をつく男子生徒。


「 おう、そうか… そうか… そう言ってくれると御世辞でも私は嬉しいぞ! 」と表情を変えない先生。


「 先生… 御世辞を言ってるように見えますか?本当の事言ってるんです。」と嘘かどうか分からない女子生徒。


男子生徒はそれを見て感じていたかは不明。

女子達数人も涙は収まっていたが、欠伸をしていた人も居た。


そして、チャイムが鳴り全員が教室を出た。

卒業アルバムを先生から私達は1人ずつ手渡しされた。


本館の前で沢山の卒業生が写真を撮っている中で、私の周りには2年生1年生が並んでいた。


「 網谷先輩… 私に第二ボタンをくれませんか? 」

「 先輩。私に第二ボタンを下さい。」と5.6人から。


また同級生からも…

「 網谷!私に第二ボタンを! 」

「 何言ってるの… 網谷君。私にでしょ?第二ボタン渡すのは。」


すると、夏葉先生が私の所にやってきて…

“ 私に告白(プロポーズ)するんでしょ?待ってるんだから ” と口元が動いた。


1.2.3年生の女子数人が先生を見て引いた。

「 げ、鬼教師。卒業式の時だけでもWaiWaiしても良いでしょうに 」

「 そうだよ!ねぇ、先輩… どっか行こうよ! 」

「 そうですよ!網谷君。」と制服を引っ張った2年生。


また男子生徒も…

「 おい!鬼教師。せめて卒業式だけでも楽しく終わらせろや! 」



夏葉先生の目は怖い程1人の生徒に向けていた。



“ こわっ! ”



彼女達に“ ごめん ”と言い1人の女の子の腕を掴み外し、

片膝を立てて右ポケットにある恋人(ペア)指輪(リング)を取り出した。


「 何… いきなり。片膝を立てて。」

「 まさか、私に告白(プロポーズ)するの? 」

「 それは無いでしょ… あんたと関わり無いはずだから。」


とそこにいた他の先生や生徒…

校長や教頭先生は2階から。私の周りに集まってきた。


そこには元部長と4番で捕手の彼も居た。

そして、私は大声で夏葉先生に言った。



『『『『『 夏葉先生。俺と結婚して下さい! 』』』』』



と1.2分の沈黙の後、周りが大騒ぎになった。



「「「「「 えーーーー! 」」」」」



「「「「「 嘘だろーーーー! 」」」」」



「「「「「 なんで、網谷の奴があの鬼教師と? 」」」」」



「「「「「 いやぁーーーーーー! 」」」」」




とある1人の男子が私に言った。

「 おい、駿輔。本気か? 」


「 おう。本気(マジ)で! 」


1人の女子も私に聞いた。


「 網谷君。本当にこの先生なの? 」


「 はい、そうです。」



他の周りの人たちも驚いた。


「 網谷… 考え直せ! 」

「 網谷君。私じゃダメなの? 」


校長先生と教頭は2階の窓から見ていた。

「 まさかの網谷君、この日にプロポーズするとは… 」


「 そうでしたね。意外でした、家でするのかと思ってました。 」


元部長も4番で捕手の彼も…

「 やっぱり、今日だったのか。告白するの… 」


「 まぁ、予想はそうかなぁと思ってたわ! 」


「 へ?お前、感じてたの? 」


「 先生は多分OKすると思うから… 見てみな! 」


と言い、元部長や4番で捕手の彼の他に周りに居た人たちは先生の返事が気になっていた。


「 ・・・・・・ 」少しの沈黙の後…

「 網谷君。こちらこそ宜しく御願い致します。」と答えた。



「 やっぱりかぁ〜! 」

「 OKしちゃったよぉ〜! 」

「 オーマイガー 」

「 そ、そんな。網谷があの鬼教師と…… 」


と(他の生徒達が)言ってる時に私は先生の右手の薬指に恋人(ペア)指輪(リング)をはめた。


その後の様子は2人だけのお楽しみとなった。


私はプロへの道。先生はまだ教師の道へ…

そして、無事に結婚式を迎える事が出来たのである。

(※プロに入って一年目の時に挙式)


そして2年後…

私は妻と2人の子供を出産した。( 息子3歳 娘1歳 )


2年目にして契約金2.5億円(+5000万)、年俸3千万。背番号は18のまま

1年目の通算は13勝5敗2S 新人王を獲得。防御率0.685

[ 最多投手・勝率第一位投手・最優秀防御率 ]の三冠を獲得。


とある日の事…


「 駿輔。これから忙しくなるけど… 私の為に時間作って下さいね。」

「 勿論… 夏葉の為なら幾らでも時間作るよ!

  夏葉。これからも宜しく御願いしますね! 」

「 こちらこそ宜しくね!駿輔。」と互いにキスをした。


「 パパ、ママ。遊ぼうよ! 」と3歳の息子。後ろに1歳の娘。


今度は私が時間を気にしながら先生と過ごす日々が続くのである。





                      《 Fin 》




これで完結です。


【 ☆☆☆☆☆ 】→【★★★★★ 】の評価待ってます。

この小説はドラマ製作の元で書いてますので… 御理解の程。


またいいねや感想など宜しく御願い申し上げます。

誤字脱字など訂正しても構いません。

プロ野球選手の生活が分からないのであくまでの設定です。


楽しんで読んでいただけると嬉しいです。


では、また何処かにてお会いしましょう。



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