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辛くなってきた気持ち

そうして8月になった。

就活はあれ以来やっていない。

大学院に通うための勉強もそこそこだ。


あの会社は、どうやらかなり優良や会社らしい。

俺自身、一番重要視するのは、時間的にゆとりがある生活である。

そのことからすると、合格した会社は年収でこそ500万円程度だが、残業も少なく、土日祝日はゆっくり休める。


しかし、今自分は悩んでいる。

一応受けるために大学院の勉強、すなわち弁護士になるための勉強はしている。

周りに見下されたくない俺は、弁護士を目指している。

どんな大義名分を唱えても、一番根本にあるのは他人よりも優れていたいという欲求だと思う。

障害のせいなのか、視野が狭く、機転が効かない自分に劣等感を抱えている。

しかし、司法試験に合格し、弁護士になれれば、見下されないし、いじめられない。


とはいえ、自分のようにいじめられた子を助けるためなど大義名分を考えてはいるが、本当のところそこに惹かれないのだ。

ヘドロ沼のような性格をした俺は、自分を批判的に分析する癖がある。

その分析の結果見えてきたのは、あれだけいじめられたのにも関わらず、自分が選択したいのは自分の興味を追求する道である。

すなわち、自分が面白そうだと思う道だ。


最近は自分が面白いと思うことに熱中している。

音楽、話すこと、格闘技などだ。


音楽に関して、演奏とは違うが、月に数回飲みに行ける程度のお金を稼ぐ能力を有している。

昔からそうだった。


俺は、自分が興味を持ったことに対して一直線に向き合うことに関してだけは、誰にも負けたことがない。

いわゆるオタク気質だ。


彼女のことも世界中の誰よりも好きだし、音楽だって世界中の誰よりも好きだ。


しかし、心の底で何かが引っかかっている。


「そのままじゃ後悔する」その言葉が、ずっと心の奥で引っかかっている。

この不安を解消するなら動くしかないのかもしれないが、

どう動けば良いんだろう。



視野の狭い俺の頭では浮かばなかった。


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